次に、17番 風間議員の一般質問を許します。
〔17番 風間勝治登壇〕
○17番(風間勝治)
今回、私は知立駅周辺整備について質問いたします。
第1点目といたしまして、知立駅周辺土地区画整理事業の現状と今後の取り組みについてであります。
平成11年度より動き出しております本事業は、鉄道高架事業と合わせまして、知立駅周辺地区の都市基盤の再構築を行い、触れ合いと潤いのある中心市街地への再生と活性化を図るのが目的であります。
総事業費は192億3,000万円で、内訳は国が49億円、県が6億2,000万円、連立負担金等で18億3,300万円、残り118億7,700万円が市負担、市費になるわけであります。
本年度までに全体事業費の約15%、29億1,000万円が投入されております。本年度当初予算でも16年度事業費として5億6,985万6,000円という巨額の金額が計上され、最後の減価買収、小松寺を3カ年で移転し、仮換地指定、物件移転、道路築造、宅地造成等を経て、26年度完成を目指して進められているわけであります。
まずは、本事業の現状と課題、今後の取り組みなど、展望をお聞かせください。
第2点目としまして、小松寺移転に関する諸問題と事業費削減策についてであります。
本当初予算にも小松寺の減価買収4,128平方メートル分5億6,985万6,000円が計上されています。債務負担行為をし、16、17、18年度3カ年をかけて西町本田地区へ移転を完了する計画になっており、これで地区内の減価買収地区1万1,890平方メートル全部を取得する計画であります。
次のステップへ進む大きな山場にさしかかっているわけであります。
現小松寺の概要は、宗教法人 小松寺 曹洞宗 代表役員 稲生耕道住職。知立市栄2の14番地。総面積4,128平方メートル、うち境内地面積1,289平方メートル、墓地面積2,839平方メートル、墓石数1,444基、檀家数約700人、うち寺檀家250人、墓檀家450人であります。
これを移転させる計画の概要は、移転先、知立市西町本田76の1。総面積1万990平方メートル、うち境内地面積4,358平方メートル、墓地面積6,632平方メートル、寺院面積992平方メートル。墓苑中墓地区画1,090区画としております。
この地区を選定した理由は、当地区は現在の寺院、墓地の機能を確保する一団規模の土地を取得できる可能性が高く、周辺居住者が少なく、墓地による影響が極めて少ない地区である。寺檀家、墓檀家の多数が、現在の小松寺周辺地域に居住しているために、現在地に比較的近い当地区は移転に対する信徒の理解が得やすい。当地区は市街化調整区域であるが、農業振興整備計画において、農用地地区及び整備計画等の定めがされていないので、本件移転による農業振興に及ぼす影響は少ないなどの理由によるものであります。
今後の移転スケジュールとして、平成16年度小松寺との移転補償の契約及び減価買収と代替地の三者契約を経て、工事着手し、平成17、18年度で寺院建設工事、墓地工事をし、18年度工事完了、引っ越し、現寺院取り壊し、撤去、移転完了になるわけであります。
そこで、この先一番のポイント、課題になるのが墓地造成後の墓石移転であるわけであります。造成工事、建設工事などは事務的に市と寺院側、業者側と十分な協議のもと、適正に進めていけばよいわけでありますが、墓石移転はその権利が個々の使用者の方々にあるからであります。その辺の説明責任を十分に果たして、市と権利者、使用者との合意と納得のいく取り組みが求められるわけであります。
さて、この移転に向けて、平成15年12月16日、17日、20日、それぞれ宝町、西町、中央公民館で墓地移転の説明会が開催されました。それと同時に、関係権利者の方々に大きな不安や動揺が走ったわけであります。市の説明会の運営の不備や小松寺側の墓地管理上の十分な情報の提供不足、説明不足が原因であったわけでありまして、その辺は今後の推進に向けた反省材料にしてほしいと思っております。
そんな中、本年5、6月には小松寺、代替地所有者、知立市の一括契約が予定されており、その後におきましての使用権利者の納得いく形での墓石移転が必要であるわけであります。
説明会に配られたお墓の移転の資料の冒頭にも、各お墓の権利は個々の使用者の方にあり、本来の移転のための補償契約は墓地使用者の方々と知立市が個別に締結する性格のものと明記されているわけであります。しかし、今回の補償契約の履行につきましては、小松寺に委任するとしています。
まず初めに、なぜ市ではないのか。この辺の理由が納得しがたいと感じている権利者の方々も多いわけであります。明確にしなければならない点であると私も同様に考えておりますが、この際、この理由をお聞かせください。
さて、小松寺の墓地、墓石移転にはどうしてもその歴史的経過を申し上げ、その考え方を検証する必要があると私は思っております。
歴史的には、本寺周辺の土地は、古くは早川家の土地であったそうで、その後、いろいろな経過を経て、小松寺が所有されたと聞いております。その当時、現知立駅南付近に中の法土という自己所有、地域所有の墓地が推定100基以上あったと言われておりました。そんな中、始まった昭和31年から40年の知立市第1期区画整理の期間内で、昭和34年に知立駅が現在地に移転されるのに伴い、公共事業という理由により、知立市のあっせんで小松寺の寺院管理墓地に移転された方々がたくさんおられたわけであります。自分の意思ではなく、やむなく市の開発事業に協力した経過があったことは事実であります。
今回、再びその再来が行われるということであります。また移転かと嫌気が差している方、環境の大きな変化による戸惑いや不安、不安や悩みが噴出することは当然の想定でありまして、それに対する市当局の格段の考慮、配慮が必要であると思いますが、いかがでしょうか。
また、この話はいささか申し上げにくい話ではありますが、昭和34年、小松寺に移転当時は、先代住職と檀家、墓権利者、使用者との関係も良好であり、問題なく推移してきたと聞いておりますが、住職が代がわりしてからは、この信頼関係が一部崩壊している側面も否定できないという情報も聞いております。寺側の財源確保の姿勢や手法と、檀家側、特に墓檀家との確執もあったと聞いているわけであります。
問題は、今回の移転に際して、たびたびの公共事業での移転を余儀なくされることに対する嫌気や、今日まですぐ付近、近所から日課のようにお墓参りや墓、墓石管理ができた環境が相当不便を来す状況になってしまう点、もう公共事業のたびたびのしわ寄せは嫌だ、あるいは、寺側からの頻繁な財源確保策に対する反発、違和感もあり、この際、他の寺院に墓石を移転させたいと考えている方々に対する対応であります。
市当局はどうお感じでありましょうか。
安住の地を求めた結果においてのたび重なる公共事業が理由による環境の変更。本来、私はこういう分野はたびたびこのような変更があってはならないと考えるところでありますし、影響をこうむる方々への十分な、市としての的確な対応が望まれるわけであります。
そこで問題になってくることが、現状での原因者が市の公共事業であるという大義があるにせよ、他寺院へ墓を移転する場合、墓地使用料が新たに発生してしまうという点にどう配慮できるかという点であります。つまり、原因発生の理由が市の区画整理事業によるものであり、それも再びの方々も多数存在している状況を踏まえ、お年寄りの方など、従来の墓地周辺からすぐに歩いて墓地管理、お参り日参の安定した環境からの変更をやむなくされてしまう、余儀なくされてしまう方々には大いに同情する余地は残さなければならないと感じているわけであります。
そこで、原因者であります市当局は、その辺の理由に十分配慮するには、墓地使用料に対する幾分かの補てん金の支給も、本事業に対する理解と合意を得るためには必要ある措置であると私は思うところであります。
使用権利者の方々の多数の方々より、強い要望も多く寄せられております。関係者の納得のいく公共事業を目指す上でも、一度、市当局の真摯な考え方をお聞かせいただきたいのであります。
さて、説明会では、小松寺移転にかかわるデータ調査のための承諾書、墓地使用希望申出書、委任状等が添付されておりまして、集約後に小松寺移転後の状況分析をすると聞いております。その結果を現在把握している範囲でお示しいただきたいのであります。
私の知る範囲でも、小松寺から称念寺に移転を希望している方、了運寺、慈眼寺、宝蔵寺を希望している方など、50から60件はくだらないと聞いておりますし、この際、現状をお知らせいただきたいのであります。
その上におきまして、申し上げておきたいことがこの事業費削減策としての提案にもつながるわけであります。
小松寺移転でのおおよその事業費総額は、土地4億円、建物7億円の合計11億円という大きな公費が、公金が投入されるわけであります。プラス、墓石移転費は中部用対連という国の専門機関が積算をした結果の積み上げとして、別に上乗せされるわけでありまして、平成16年度はごく一部の2,000万円が計上されているわけであります。総額は幾らなのか、幾らを想定しているのか、ここでまずお尋ねをしておきたいと思いますが、要は、小松寺移転事業総額が13億円とも15億円とも言われる公金が投入される以上、先ほど述べた理由によりまして、他寺院への移転数が明確になれば、当然のことながら墓石移転の減少による墓地面積の縮小積算が可能になるわけであります。
移転に支障が出るとか、小松寺側に迷惑がかかり、事業推進に悪影響が出てしまうのであればいけませんが、現在の墓地面積が2,839平方メートルで、移転先面積は6,632平方メートルで、もともとの計画は地価換算の関係もあり、相当余裕を持った代替面積になっているわけでありまして、実質的に相当数の他寺院への移転が明らかになった場合、ここは当市の財政事情を考慮するならば、当然、従来どおりの計画面積を見直し、やはり、墓石減少数の実態にあった墓地の実質面積をはじき出し、むだを省き、その上に沿った契約内容に修正していくことも望まれるのではないでしょうか。
大きな公金を使途する公共事業に対する基本的スタンス、考え方ではないかと思っております。
このような提案も、私は莫大な公金を投入する重要性を再三かんがみた場合に必要な一考を要する考え方であるという信念から、その見解を当局にお尋ねをする次第であります。
いずれにしましても、この問題は説明会時点からの説明不足や寺側の管理上の情報提供不足により、権利者の方々に不安や動揺、違和感など戸惑いを与えたのは事実であり、今後の進め方によっては最後まで合意されない、移転に合意がもらえないなど、紛糾の側面も否めません。
平成10年には墓地を使用するものの保護と寺が使用者の判断を明確にさせるための必要にかんがみ、墓地経営、管理の指針が国の方より出されています。こういう指針に沿って、市当局が十分に中を取り持ち、関係者の皆さんが理解と納得できる体制をつくり上げてこそ、よりよい移転事業の完成、区画整理事業の前進へつながるものと私は確信をしています。
その辺の市の指導力の発揮をお願いしておきたいと思っておりますが、見解を求めておきたいと思います。
以上、小松寺移転に対する部分では、大変重要な部分もありますので、補てん金の支給や契約見直し、削減策などを含めて、市長の見解、考え方も明確にお聞かせをください。
第3点目は、移転跡地の有効利用についてであります。
本当初予算でも、減価買収予定の小松寺を入れて、約1万2,000平方メートルの減価買収が完了し、公共用地の取得が終了する運びとなっています。駅周辺のあちらこちらでは、相当数の跡地、空き地が出現している状況であります。
知立駅周辺土地区画整理事業の目的の1つは、駅周辺地区を商業集積や土地の高度利用など、活気ある中心市街地の再生を目指す新しいまちづくりをすることにあります。もう事業は始まっているわけでありまして、当然のことながら、その跡地の有効活用が問われているわけであります。いろいろなまちづくりアンケートを見ましても、駅周辺に緑が少ない、殺風景だなど厳しい意見が出されておりまして、このような空き地という資源がたくさん出現している今、期間や条件は限定されるではあろうと思いますが、市民のための有効活用の場としての空き地の有効活用できる体制づくりを講じていただければと思っておりますが、見解をお願いいたします。
現状では国費が入っていない、国の補助が入っていない、つまり、市が先行買収した土地は一部活用していると聞いておりますが、その現状と減価買収地区の空き地の有効活用は可能なのかどうなのか、お聞かせいただきたいのであります。
第4点目、最後は、新地地区の将来展望についてであります。
平成元年構想では、新地地区整備は知立駅周辺整備区画整理事業、駅南区画整理事業に次ぐ次の整備の位置づけがされているわけであります。
私は、その発想自体に異議もあり、この地域の再生を過去、本会議でも取り上げてきているわけで、この地区の再整備は、東海地震対策の強化地域に追加指定されて以来、当市が。以来も関係住民から地震防災対策上、整備要望も強まるばかりであります。
従来からの課題の火災対策や防犯、治安対策の強化要望もあり、また、全体的な面でとらえた場合でも、駅周辺事業が進めば進むほど、駅北の中心部の一部であります本地域が取り残され、未整備状況がクローズアップされるわけでありまして、駅周辺の全体的なまちづくりから見ましても、不手際が残る対応になってしまうと思います。
改めて当局の見解をお尋ねをしておきたいのであります。
現在、進められておりますTMOの部会でも、この地域の再生の検討が進められているわけでありまして、ソフトとハード面からこの未整備地区の放置はいけない、市としての整備が手いっぱいの状況でも、一刻のおくれも許されないという報告の中で、民間開発、デベロッパーでの方策の可能性も視野に、市に提案がされている状況であります。
3月24日には、関係地権者を集めて、情報提供や将来展望を図る上での会議も開催される予定であると聞いております。そのような方向性が固まってくれば、市として力強いバックアップ、連携指導が必要になってくると思います。
この際、新地地区の現況や情勢、将来展望を踏まえましての見解をお尋ねをいたしまして、私の初回の質問を閉じます。
〔17番 風間勝治降壇〕
○議長(三浦康司)
都市整備部長。
○都市整備部長(黒谷 H)
駅周辺整備事業の現状と今後の取り組みについてお答えさせていただきます。
先ほど質問者に言われたように、現在は駅周辺につきましては、減価買収の用地買収を進めておりまして、ほぼ7,700平方メートル、目的の65%を買収しておりまして、残りが、1万1,890平方メートルの残りの小松寺さんという状況で、当初の予定地をほぼ取得できる状況になっております。今後におきましては、16年度には仮換地の指定をしてまいりたいというふうに思っています。その後におきまして、特に駅周辺につきましては、連立の絡みがございますので、その後におきましては、連立にかかる物件移転等を当面は先行してやっていきたいと、こんなふうに考えております。
また、小松寺の関係におきましては、平成9年、10年に関係者に説明しております。そんなことで、関係者に説明するということで、これは昨年のちょうど12月に開催しまして、特に16、17日、20日ということで、大変暮れの忙しいときに説明に入ったわけですけど、やはり、内部で検討したけど、やはり墓地移転となると正月等、家族団欒の中でどうするだというような話があるとすれば、年明けより、やはり忙しい時期であるけど、この時期にやった方がいいかということで、12月に説明会をやってまいりました。また、移転先については、当初においては市内全域の中から絞り込んで、その中で比較的近い本田地区という中で、現在、移転を進めております。
その中におきましては、確かに御指摘のように少し、現在地からいいますと、約1,100メートルでございますので、少し遠いではないかということがありますが、市としては、墓地の移転については、岡崎のように山の上ということになれば相当遠いところにありますが、ちょっと遠くはなりますが、1,100メートルであれば、ちょっと遠いではありますが、受忍の範囲ではないかと、こんなふうに考えております。
また、行ったところにおきましては、園路、通路等のサービス、それから、駐車場、そういった環境整備も一体的にされるという中においては、大変遠くはなりますが、何とかこの辺で御理解願いたいと、こんなふうに考えております。
また、この移転先につきましての考え方でありますが、私どもは現在ある墓地を西町の本田地区に移転するということでございますので、これに伴います移転の費用、それは移転補償金としてお支払いするというのは原則でございますので、当然、今のところへ行っていただく方、今回、どうしても自己の都合でよその墓地へ移転する方についても、当然、移転の補償金は支払わさせていただきます。ただ、今、御指摘にありましたように、今回つくる墓地については、私どもは現況の墓地、敷地、寺院、そういったものについて土地を小松寺さんから買収します。取得します。小松寺さんが市に売却した土地、移転補償金をもって新たに移転先である土地を購入し、造成して、そこへ新墓地として提供するという計画でございますので、そうしますと、私どもの補償としましては、現在ある機能をそのまま継続していただくということでございますので、一般的に永代使用料というものは、現在、墓地として使用するためのそういった使用料、それは現在のものを、移転先も同じように使っていただくということでございますので、ほかのところへ移転するといって、市からそういうものを払うじゃなくて、当然、その使用料は継続していただくと、こんなふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
ただ、それによって、当然、移転先が違えば、そのような方については、それぞれ個別でお話をさせていただきます。
ただ、私どもは16、17、18の3カ年の債務負担行為で実施しますが、どうしても現状の方については、本田は低いということで、お寺の方では現在、高さ的には2メートルぐらい土盛りしてやられるということでございますので、造成してについては、16年度いっぱいぐらいかかってしまうじゃないかと。後半はできるかと思いますが、そうしますと、17年、18年でこれだけの多くの墓地を移転するには、少し多すぎるということで、限られた期間内に移転するというについては、やはり集団移転ということが一番いいではないかと。いうことで、そういうような方向の中で、一団として移転していただくという中においては、この際に承諾していただいて、そういった委任方法といいますか、集団移転ということも何とかできないと、限られた中にこれだけの墓地を移転するには期限が難しいではないかという中で、そのような方法をとったものでございます。
また、これらにつきましては、現在、集団移転ということでお話をさせていただいておりますが、墓地にかかる移転費用としましては、おおむね3億5,000万円ほど、現在予定しておる次第でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、跡地利用の関係でございますが、これにつきましては、御質問者言われたように、既に私どもが買収しておる土地、それから、事業認可前にも一部買った土地については、それぞれ利用させていただいておりますが、特にこれにおきましては、16年度に仮換地を予定しておりますので、現在、仮換地を指定しても、なおかつ道路や公園予定地になるようなところについては、そのようなところについては、なるべく要望あるものについては使っていくというようなことも考えていきたいと、こんなふうに考えております。
それから、新地地区の将来展望と申しますか、そこら辺につきましては、非常に、これは駅から比較的、100メートルぐらい近い距離という中におきましては、現在、木造家屋も多いということで、これは地震だとか防災とも非常に何とかしなくてはというような声がありますので、市としましても、中心市街地活性化基本計画の当初の中にも盛っておりますので、そういった中におきまして、特に今現在、商工会が中心で、これにつきましては区画整理ではなくて、民間による再開発事業というようなことはどうかということで、これにつきましては、そういった声があれば、一度関係者に意向調査をしてはどうかということが、現在、進めておられるようでございますので、市としても、そういったことについては、今後も協力していきたいと、こんなふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(三浦康司)
永田市長。
○市長(永田太三)
知立連続立体交差事業、駅周辺の土地区画整理事業は、非常に重要な事業でございます。
現在の現状におきましての問題点の御指摘がございました。とりわけ、大きな敷地を有します小松寺の移転問題でございます。
御指摘の点について市長の見解をということでございましたので、お答えを申し上げます。
私自身もいろいろお話が入ってまいりまして、危惧をいたしておりました。とりわけ墓地の移転問題につきまして、権利者の皆さんからのお話も伺っておるわけでございますけれども、重要なことは、私ども行政としての移転をお願いする、すなわち墓地の移転問題でございますので、先ほどおっしゃられましたもっときめの細かい打ち合わせ、やはり必要かと思っております。これにつきましては、年末にありました地区ごとの説明会はありましたけれども、問題を抱える皆さんとのそういうお話し合いはまだ必要かという認識はしております。
ただ、先ほどお話のありました今回の移転地区に対しての距離的な問題と申しましょうか、お寺を変えたいという方に対する使用料の問題につきまして、公金支出が妥当であるかどうかという観点であります。これが重要なポイントでありまして、私も弁護士の皆さんの指導を得て、そして、ちゃんとお答えができるようにということで指示をしておるわけでございます。先ほど担当部長が申しましたように、引き続き、一括しての移転をお願いしたいということでありまして、個々の事情によって、自分の選ばれる他への移転ということになりますと、公金の支出としては適当でないという報告をいただいております。
したがいまして、そのような方々がもしゼロであれば、空き地も当然ないわけでございまして、事業費の縮小もそういうことではならないということでございます。
いずれにいたしましても、重要な移転問題でありまして、さらにきめの細かいお話し合いは必要であるという認識をいたしております。
以上でございます。
○議長(三浦康司)
都市整備部長。
○都市整備部長(黒谷 H)
現在までの墓地移転者の集計表につきまして、小松寺さんほかにまだそれぞれ地元の墓地に変えられるということは聞いておりますが、最終小計がしておりませんので、また中間が出ましたら報告させていただきます。
○議長(三浦康司)
17番 風間議員。
○17番(風間勝治)
御答弁ありがとうございました。
駅周辺整備事業は、今後の前進を期待しておきます。
それに絡んでの今回は小松寺の移転に対する、その辺の問題点も含めての質問が主眼でございましたので、その辺にかかわりまして若干の再質問をさせてもらいたいというふうに思うんです。
非常に難しい問題で、私もいろいろ頭を悩まして、今回は臨まさせてもらったというところが正直な実感であります。ただ、やはり、それだけ切実な叫びがあるということだけは認識をしておいてほしいなという部分があるんです。私も当初来は、そこまでの思いはというような部分で、若干そういう方々に対する軽視の部分もあったのは認めるところでございますが、再三、そういう会合なり要望の席に同席をした経緯もありまして、そういうところから切実な意見を聞きますと、やはり、市の公共事業によって犠牲が強いられるというところに対する配慮、そういうものは的確にしていかなければならないのではないのだろうかという思いは強いわけであります。
そこで、まず答弁漏れで1つ、最初に申し上げておきたいのは、墓地移転の移転補償費の契約が市と個別に契約することが基本なのに、なぜここが小松寺になるか。ここのところの理由をもう少し明確にしてほしいという部分が強い意見があるわけです。その辺の回答がなかったものですから、再度質問で、その辺に責任ある答えをしていただければというふうに思うわけであります。
それで、その小松寺等、委託をして、実務を取り仕切るのも私は1つの手法で、悪くはないというふうに思うんです。しかし、条件としては、冒頭の質問でも若干触れさせてもらいましたが、やはり、特に墓檀家との寺側とのそういうやり取りの中での確執もあるということも聞いているのも事実でありますから、やはり、公式な寺内でのそういう実行委員会的なものを設けて、機能性のある実行委員会的なものを設けて、それで、やはりそこで公式に、オープンに話をしていかないと、そういう不安感は払拭できないのではないだろうかという状況だと思うんです。ですから、その辺を市が十分に仲を取り持って、国の墓地管理に対する指針等もできているわけですから、平成元年に。それに沿って、確かに寺側のどこまで介入していっていいのか、難しい側面もあると思いますが、あくまでも基本ベースは、墓地のいろいろ利用者の方々が不利益をこうむる場合が過去多かったと。そういうのを軽減するために国の方がこのような管理の墓地、特に利用者に対する権利の保護を目的とした指針が出されているわけでありますから、そういう中の理念に沿って、市がそういうところにしっかりと調整役として入っていっていただくということが必要だと思いますので、それができなければ、なかなかこれ、理解と合意というのが得るのには相当時間がかかる。紛糾の要素、この解消はできないと思いますよ。ですから、その辺を再度、答弁で見解をお聞かせをいただければというふうに思います。
それから、一番強い要望としていただいておったのが、この使用料。これに対する補てん金ということであります。確かに、全国的に調べてみてもそういう前例はない。他市の例もないという特例措置ということで、ただ、特例は特例なんですけど、やはり一考を要する。どういう形であるにしても、その配慮に対する1つの制度導入、こういうものができないだろうかという切実な願いであります。ですから、それが公金支出との考え方、あるいはこの公共事業が受認の範囲なのかどうなのか、そういう難しい側面の総体的な判断の中での決断ということで、水面下でもそういうお答えは聞いておったわけでございますが、やはりそれでいいのかなという思いは、私、してるんですね。異例ではあるが、やはりそういうたび重なる公共事業に対する迷惑的な部分、そういう部分に対する配慮というのを、そういう補てん料という形ではないにすれ、集団移転の中で、移転補償費は当然、現小松寺から西町に行く移転補償費は出すということでありますから、そういう中で、何か見出せるものがないのか、どうなのか。その辺で1つ、再度御答弁をいただければなというふうに思うわけであります。
市長答弁で、公金の支出は問題ありと。それは弁護士を含めての見解でありということで、それはそれで、私は是とします。ただ、それによって変更する人はいないから、この墓地面積の縮小はないという断定をされたわけですが、あるんですよ、それは。使用料が出てもほかに変わると断言されている方あるんです。だからデータを早く出してくださいよということを言ってるんです。それが最終的に何件あるかによって、相当な、当然、現計画の移転先の墓地面積は、相当な余裕ができるという状況は考えられるんです。だから、その辺はデータを詰めて、しっかりと分析して、それが可能なのかどうなのか。寺側との協議に乗っていただけるかどうなのか。従来は、今ある形での計画で進めてきましたから、それはなかなか計画変更というのは、お願いするわけです。お寺さんにも正直言って、犠牲を強いてもらうわけです。そんな中での十分な配慮のある協議というものができるのかどうなのか。その辺も、やはりこれだけ大きな金額の公共事業を運営していく中で、従来よりも鉄道高架や周辺区画整理事業でも、経費節減策はないかと、いろいろな提案がされているわけです。三河駅の移転とか、都市計画の具体的な縮小、道路計画の縮小とか。しかし、そういうのは現時点では不可能とか、考えてないとか、難しいとか、そういう答弁の中で、こういう大きな局面を迎えて、そして、1つの可能性のある財源削減策の提言をしているわけでございますから、その辺はしっかりと、ひとつ分析をされて、そして、十分に協議をされて、可能かどうなのかの結論をして、5月、6月に向かっていっても、私はこれは間違いではないと思います。
それだけ、14億も5億も、先ほどの答弁ですと墓石移転費は13億5,000万円ぐらいかかるということですから、そうしますと、アバウトに計算しても15億から6億も投入する再度の事業になるわけですね、この移転事業。大きな山場ですよ。だから、それが少しでも削減できれば、その余裕をほかの市民ニーズに充てることも可能であるわけです。だから、その辺は十分に検討して対処してほしいなというふうに思うわけであります。
その辺いかがですか、担当部長。あるいは助役、どうですか。その発想というのは難しいですか。僕は端的に言っているんです。素人的な発想かもしれませんが、それは難しさがあるなら後で御披瀝してください。
以上で小松寺は終わります。
空き地の有効活用についてでありますが、これは可能な限り、今後、進めていただければというふうに思います。今は地域再生プロジェクトというのも国の方で立ち上がっておるようなことを言われておりますし、いろいろなメニューが選ばれるというようなことも聞いております。そんな中で、そういう余裕、空き地の活用が可能なのかどうなのかも含めて、一度調整を図っていただければというふうに思います。
要望があれば利用させてあげるというのが、ああいう、今、正直言って空き地だらけの、殺伐としているといったら、言葉が過ぎるとは思いますが、あまり駅周辺にしては、事業過程とはいいながら、若干、どうなっておるのかなというような、実態を知らない市民はそういう状況もあるわけでございますので、一服の清涼剤になり得るような、こういう有効活用、そういうのを期待しておりますので、これは答弁はいりません。要望としてとどめておきます。
最後の新地地域の将来展望でありますが、あの地域がスラム化して取り残されないような、地域と市と関係者が連携した推進体制の確立を望んでおきたいわけであります。
あの地域が取り残されてしまったと、駅周辺が完了して、あのままの状況が残ってしまったとなれば、その完成の意義も薄れてくるという側面は否定できないと思うんです。だから、そういう地域の防犯やら防災やら、そういう強化対策要望も加味して、それで、当然、今、知立市は手いっぱいだと。民間なら民間でもいいんです。そういうところの側面的サポートをしっかりとしていただいて、ひとつ、あの地域をどう再生させるか。その辺を特に考えながら、今後、進んでいっていただければというふうに思っております。
以上で2問目を終わります。
○議長(三浦康司)
都市整備部長。
○都市整備部長(黒谷 H)
小松寺の関係につきましては、今回の区画整理で再区画整理ということで、当時にも墓地を移転して、再度、今回移転するという方も見えますし、また、お話のありましたように、この移転に伴いましてほかの墓地へ移転する方も相当おりますので、引き続きまだ移転補償までには時間がありますので、どのような方法があるかは研究しますが、何分、御質問の使用料については難しい課題でありますので、引き続き研究をさせていただきたいと思います。
それから、墓地の移転につきまして、非常に数が多いので委任をするということでございますが、これにつきましては、墓地を移転する墓地については、その移転先が公営の墓地だとか、それから、地区管理やっている墓地、そういうのがあると、それから、寺院が主体との墓地ということで、2種類になると思います。だから、今回については、公営墓地とか地区の管理墓地、いわゆる町内墓地ですね。そういうものではなく、あくまで寺院が保有する墓地ということでございますので、そういう形の扱い方をとらさせていただきました。今回におきましては、一たん承諾していただける方について、今後につきまして、市としまして集団移転を何とか御理解願いたいという中におきまして、移転先がそういう寺院の墓地ということなので、できれば委任方式を取らせていただきたいというような経緯でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、移転先の墓地の数等におきましては、これにおきましては、移転先が市街化調整区域ということですので、そういった意味でいきますと、環境整備、全体整備ということで、現在、そういった土地利用においてはひとつの問題があるわけでございますが、やはり、現在ある機能を向こうに持って行って同じものをつくるというものについては、市としては、数につきましては、現機能を保証するという考えからいってそれまでは、お寺さんがやることについてはお寺さんの事業、自分の費用でもってやるについては、その数について、市としては指導が現時点ではできないではないかということ。あくまでお寺側さんのお金を使って、お寺さんのみずから寺院を設置するというものではないかというふうに考えておるわけでございます。
○議長(三浦康司)
田中助役。
○助役(田中 勇)
それでは、今の部長の答弁の補足の格好になると思うんですけれど、まず、永代使用料、特に二度目の移転ということで、なかなか切実な関係者問題というお話しでございます。
私ども、今までいろいろな建物移転とか、いろいろやってきたわけですけど、中には二度うちがかかってしまったという方もお見えになります。それから、よく言われることに、交渉から、いろいろな意味で精神的補償ができんかということも最後によく言われたわけですけれど、残念なことに、公共事業の損失補償基準っていうのに照らしてやっております。そういった内容がございません。何とか御理解いただきたいというふうに思います。
それから、小松寺の墓地を本田へ動かすという中で、よそへ出ていく方が何件かいれば、本田の移転費用の縮小ができるんじゃないかと、こういう御質問であったと思うんですけれど、その点、今、部長から説明しましたように、あくまで私どもが小松寺さんに対する補償というのは、今ある4,000何百平方メートルの土地を買わせていただくということと、上物にある寺院等についての移転補償金を払わせていただくと。このお金を持って小松寺さんが本田で土地を買い、造成をし、建物をつくるという関係になっております。ということで、例えば、ここで今ある墓石がよそへ相当数移ったにしても、この補償内容に変更があるものではないということを御理解いただきたいと思うんです。よそへ移転される方、本田へ行かれる方については本田へ行かれる方、例えば、よそへ出られる方についても同等の補償というのはしていくわけですけれど、永代使用料という面だけがどうしてもクリアできない問題だということでございます。
それから、新地の駐車場の東の問題の御指摘があったわけですけれど、これはやはり、私ども、駅周辺の総合整備計画をつくっている時点からいろいろ御指摘をいただいております。私どもも本当に一番先に取り組まにゃいかん地区だというふうに認識をしております。しかし、今回、連立事業絡みということで、南北交流ということが最大の要因になっておりまして、今の区画整理計画というのができ上がっているということで、取り残された感じになっていることは事実でございます。今、商工会の方で活性化委員会等でやってみえる中で、今、私として申し上げてることは、やはり、連立駅周辺区画整理事業ということで、市の体力、これ精いっぱいだと。できるなら私もやりたいという話は常々してるわけですけれど、民間開発で本当にできるかどうかというと、これは本当に微妙だなという見方をしております。ということで、また地元活性化委員会をやっていく中では、私どもとして人的に協力できることはいくらでもさせていただこうというお話をしております。
これからどういうようなまとまり方になってくるかわかりませんけれど、大規模なものになれば到底私どもとしては一緒にやることは到底不可能であろうというふうに思ってるわけですけど、その内容によって、できることがあれば協力をしたいというのが今の考え方でございます。
以上でございます。
○議長(三浦康司)
これで、17番 風間議員の一般質問を終わります。
ここで、午後1時まで休憩とします。
午前11時58分休憩
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午後1時00分再開