これより同意第1号に対する質疑を行います。
質疑はありませんか。
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
 質疑なしという不規則発言がありましたので、早速、私の方から幾つかお尋ねをしてみたいと思います。今回の副市長人事について私がお尋ねしたいのは三点であります。
 第一は、林新市長の片腕となるべき副市長の選任は、あなたの船出にとっても極めて重要な人事だと考えているから、あえてお尋ねをするわけであります。
 岩堀氏の選任の理由について、ただいま三点お話を承りました。私どもも岩堀氏については、永田前市長並びに本多前市長の段階で収入役人事に同意に挙手をし、賛成をいたしました。その認識は、林市長の今の御提案と大きく変わるものではないという認識を持っております。
 ただ、私がお尋ねしたいのは、あなたが従来の本多市政、永田市政、続いてきた市政に対して市政一新を訴えられた。それにふさわしい人選であったのかどうかということについては、少し立ち入った分析が要るのではないかというふうに思うんですが。彼は、あなたも御承知のように、確かに二人の市長の収入役として仕えてこられたんですが、そこを一新しようというあなたの姿勢との関係で、あえて申し上げれば、もっと斬新で、あなたのキャッチフレーズに見合うユニークで斬新な人選というのはできなかったのかどうか、その余地は私は残っているんではないかと思います。
私は、あえてサプライズ人事を期待しているわけではありませんが、あなたが華々しく知立一新を掲げて市長に当選されたのであれば、まず人事を一新してですね、そして市民の期待にこたえる具体的な手だてを打たれるというのも一つの方法ではなかったのかなというぐあいに思いますが、その点どういう検討をされたのかお聞かせいただけますか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今の高橋議員の質問は、林郁夫は知立一新を掲げて当選したと、市長になった。そうしたことを考慮するならば、副市長も一新をすべき従来の永田元市長、そして本多前市長に仕えた方ではなく新たな人事を選択すべきでなかったか、そんな問いかけであったかと思います。
私も、やはり知立一新を掲げながら選挙戦を戦い、そして、その際には私の片腕となるべき人がどんな方がいいのか、やはり考えるときも当然あったわけでございます。
そうした中で、先ほど私、継続ということを申し上げました。何を継続すべきか、これは提案理由で申し上げました。よきものは継続する。その中で私は考えたいのは、知立のまちづくりを私がまた選挙選に選挙を通じて公約させていただいたことを着実に実行するためには、やはり知立のまずは財産であります職員、職員の方々にしっかりと意識を変えていただき、そして、それぞれの課題に取り組んでいただきたい、まずは考えました。
そうした中で、岩堀前収入役、現在、社会福祉協議会会長におかれましては、先ほど来、申し上げました行政経験が豊富であります。また、2代の市長に仕えた。今、知立市の財産であります職員の方々の気心も、また、どこをどういうふうに指導すれば、どこをどういうふうに手を差し伸べれば職員の方々が意識を変えていただけるのか、しっかりとまちづくりに取り組んでいただけるのかということについては、私以上に熟知されていらっしゃるというふうに私は認識をいたしております。そういった岩堀氏の持つ財産、経験というものを生かさせていただきたい、そんな思いで岩堀氏を今回選任を提案をさせていただいたところでございます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
 私は、岩堀氏を否定しているわけではありません。申し上げたとおりですが、知立一新というあなたのフレッシュなキャッチフレーズを行政、市政に生かすという点でいえば、新しい人心一新がイの一番に議論されてもよかったのではないかということを申し上げておりまして、検討されたのかどうなのか必ずしも明確ではありませんでした。
 そういう意味で強調されたのは、いや、歴史と継続なんだということを逆に強調されたんですが、継続と歴史を大事にされるということであれば、前田中勇氏を再任することだって、むしろ有効な手段だというふうに考えますが、なぜいけなかったんですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
 今、高橋議員がおっしゃられた御質問は、それでは、なぜ田中前副市長ではいけなかったのかという問いかけでございます。
 私は、今申し上げましたように、選挙中においても、また、選挙終わってからも片腕となるべき方、市民の方々にお約束していただいたことを着実に実行するためには、どなたがいいのかということを考えました。そうした中で、岩堀氏を提案させていただいたわけでございます。
 必ずしもここで田中勇氏のことを申し上げるということは差し控えたいと思うわけでございますが、私が何遍も申し上げます、副市長として片腕として、そして施策を着実に執行するにはだれがいいのかということを考えましたときに岩堀氏ということでございます。
 ちなみに、私は、岩堀氏とは仕事も一緒にやらせていただいたときがございます。そうした中で、改革意識も非常に持っていらっしゃいます。私が記憶させていただいておるところによりますと、コンピュータが導入されたとき、今は住民基本台帳、税のオンラインが当たり前のように動いているんですけれども、税のオンラインを初めて導入しようとした、また、稼働に乗せようとしたのは、たしか岩堀氏が企画課長であったというふうに記憶いたしておりますし、また、これも今は当たり前のようになりましたごみの分別収集、また、ごみの袋の変更などなど環境行政を新たな形に軌道の乗せ始めた、やり出したというのも岩堀氏が経済環境部長において英断を下された結果であると思っております。
そうした中で、継続性も確かにあるわけでございますが、岩堀氏のその改革意識というのを同時に考慮させていただき、今回提案させていただいたということでございます。御理解をお願いいたします。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
 私は、田中勇氏を再任せよなんてこと申し上げるつもりはないけどもね、あなたが首長でトップに座られたんだから、あななたの組みやすい人をあなたの右腕としてね、女房役として副市長にされるあなたの選択権を私は奪うつもりはないけれども、継続性を強調されたからね、あえてその種の疑問が私の脳裏に想起したということだけは申し上げておきたいと。
 私は、人材は議会の中にもみえるでしょう。あるいは市の幹部の中にもおみえになるでしょう。あるいは議会の外、市の外にも文化人、教育者、あるいは経済人も知立のことを思う一定の識見と造詣の深い方がおみえになると思うんです。そういうところから選任されるのではなくて、あえて岩堀氏を選任されたことにあなたの真意を今、承っている。田中勇さんとあまり変わらないんじゃないですかと。これは双方の方の人格はありますので申し上げませんが、そういうレベルの話だったのかなという思いを疑問として呈しているんでね、そこがひとつ真摯に承りたい。
 岩堀氏のおつき合いは、あなたも古いかもしれませんが、私も営々とおつき合いをしていますよ、それはね。一長一短ありますよ。岩堀さん100%と私は思いません。だから問題は、今後のやる気にかかるんですが、そういう意味で人材を登用するという点でいえばね、岩堀氏に必ずしもこだわる必要もなかったのではないかということをあえて述べているわけですから、そこはひとつそういうふうに受けとめていただきたい。
 そこで具体的にちょっとお尋ねしたいのですが、岩堀氏は私の公約実現の上での片腕だと、こういうふうに言われました。地方自治法は副市長の設置について述べております。地方自治法167条にそのことが規定されているんですが、新市長御案内のように、かつて副市長は助役と呼んでおりました。助役というのは、書いて字のごとく助ける役、すなわち、あなたの片腕であったわけです。
しかし助役は、あなたの片腕で補佐する任務だけども、それだけでは不十分だということで地方自治法は改正されて副市長という命名をいたしました。任務が変わりました。どの部分が変わったか御承知だったらお聞かせください。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今の御質問でございます。今のその任務が助役から副市長に名前が変わったことによってどのように任務が変わったかという問いでございます。
その前に前段の質問、人心一新ができなかったかという点をもう一度答弁をさせていただきたいと思っております。
私は、岩堀氏にこだわったというところは、やはり先ほど申し上げました、確かに人心一新、いろんな方がいらっしゃいます。経済界、国、県、やはり頭の中では考えさせていただきました。しかしながら、私は、今いらっしゃいますこの市役所の職員の方々の意識さえ変えれば人が変わらなくても人心が一新できる、そんな思いを強く思っております。ですから岩堀氏の人柄、実直な、また温厚な、そして仕事に対するひたむきさ、そうしたことをやはり職員の方々に伝えていく、また指導していただくということで、人自体は変わらなくても心が変わり、意識が変わればすばらしい人心が非常に大きな力になっていくものであろうと思っております。
そして、2番目の質問にまいりたいと思います。
副市長、助役から変わったことによってということでございます。詳しくは勉強不足で承知しておらないわけでございますが、やはり名前のごとく単に補佐するという立場から、時には市長と同等にやはり御活躍いただかなければいけないということであろかと存じます。これは対外的にもそうでありましょうし、市役所内においても当然そうでありましょうし、また意思決定の事柄についてもそうであろうかと認識をいたしております。
以上でございます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
地方自治法167条は、次のように改正されました。副市長は地方公共団体の長の命を受けて、その補助機関たる職員の担任する事務を監督し、地方公共団体の長の職務を代行すると、これが従来だったんですがね、これに加えて、長の命を受け政策及び企画をつかさどると。専ら市長の補佐役だったものが、政策及び企画をつかさどることができるというふうに変わりました。つまり新市長が新しい副市長に特命大使という言い方は的確ではないけれども、こういう企画、こういう政策立案について、あなた責任持って仕事やってくれと、それは単なる補佐の業務ではない。そういうふうにあなたが命ずることによって決裁権も持ってですね、副市長は堂々とあなたの補佐という意味合いを超えて仕事ができるようになったと。ここがいわゆる助役が副市長という末尾に長の字がつくゆえんであると理解をしています。
私は、そういう意味合いから、副市長の登用並びに副市長の任務をもう少し厳格、厳密に精査されてもよかったのではないかと。もちろんこれは今後やっていただければいいとは思うんですが、この点どのようなお気持ちをお持ちなのか明らかにしてください。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
ありがとうございます。
今、御指導いただきました副市長という立場になられる方は、政策そして企画に市長と同様に携わるべき、そうした方を人選すべき、また、そうしたことを考えてもよかったのではないかという御意見、御提言、御指導であろうかと思っております。
そうした中で、今の私が提案させていただきました岩堀氏におきましては、先ほども申し上げました、私が電算担当、そして岩堀氏が企画課長時代には非常に、先ほど申し上げました税のオンラインにしかり、さまざまな電算開発において岩堀氏は非常に前向きに、また、開拓意識、改革意識が非常に旺盛に御指導いただきました。
また、経済環境部長のときにも、これも先ほど来、申し上げましたが、ごみの分別において非常に前向きに、また、これも積極的に取り組まれていたということは、やはり私、理解をしておりまして、そうした中では、まだまだ足りない部分もあろうかと感じられる方もいらっしゃるかと思うわけでございますが、私は、岩堀氏はそうした意味でも、企画そして政策をつかさどっていただくという上におきましても、私は、適任者ではないかというふうに理解をいたしております。
以上です。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
それは市長が抜てきをしなければね、その能力は発揮されないんであって、まさに今のやりとりは、あなたのリーダーシップが今後発揮されるという点でね、御留意いただければいい話ではないかというふうに思うんです。
そこでもう一点、角度を変えてお尋ねしたいんですが、知立市の副市長定数条例というのがあります。現在は副市長の定数を1名定めています。近隣各市では副市長2名置いておられるところがほとんどであります。
改めて林市長にお伺いしますが、副市長の定員1名という本条例は継続するという理解でいいですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今の高橋議員の御質問は、副市長を今の1名のまま継続するのか、また、ほかの市もやってきております二人制にしていくのかという御質問であろうかと思います。
今のところは私は1名、岩堀氏御同意いただければ1名でいいのではというふうに思っております。
しかしながら、例えば大きな課題、また問題、また取り組みたい施策、二人制にした方がよりよきものになっていく、そのような判断を私がさせていただいたときには、またこの二人制についても検討をしてきたい、今の段階ではそう思っております。
以上でございます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
私は、昨年の9月議会でしたか、本多前市長に同様の質問をさせていただきました。つまり市長が市長選挙に出馬を表明されて、本多市長がね、近隣市は助役、副市長2名制という中で、前本多市長の副市長の定数についての考え方を聞かせていただきました。
あなたは、この席に座っておられたのかどうか、ちょっと記憶がない。たしか座っておられましたね、9月はね。あなたも聞かれたと思うんだけども、本多前市長は現在の副市長1名で、いわば十分だと。したがって、基本的には1名でいくんだと。それは将来のことは転変地変、何が起こるかわかりませんから、将来2人にされるのかという可能性を私は否定するものではありませんが、基本的に1名でいくというのなら将来の可能性をあまり前へ出されずにね、1名でいくという御答弁いただきたいんです。
将来のことはお互いに検討すればよろしいわけですが、その点で、当面あるいはあなたの任期中1名でいくという理解でよろしいのかどうか、いや、そうではないということなのかどうか、この際、明確にお答えをいただきたい。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今の高橋議員の御質問は、副市長二名制についての私の考えはどうだという再質問であろうかと思います。
私は、当面1名でいかせていただきます。しかしながら、任期中ずっと1名でいくのかどうかということについては、今の段階では何とも言えません。言えないという状況でございます。
というのは、先ほども申し上げました、いろいろな大きな課題、また時代的な流れの中で地方行政としてしっかりとタイミングを逸せずやらなければいけない課題が持ち上がってきたその際に、二人制にした方がよりよきものになってく、そうしたことを市民の皆様方にも御同意いただけた際には二人制についても考えていきたいと、そんな思いでございます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
私は、可能性を否定するつもりは毛頭ありませんし、市長のフリーハンドをこの席で縛ってしまおうというつもりもありません。
ただ、少なくとも相当の期間1名でいくということであれば、それにふさわしい言明をされていいんではないか。将来の可能性としてね、何が起こるかわからないし、大きなことが起きたときには二名制でいくんだということになると、林市長は、当面というのは暫定的な措置も含めて当面と呼ぶわけですからね、副市長二人制を思考されているのかなと。副市長二人制があなたのもともとのバックボーンなのかなと。しかし、前任者とのかかわりでね、ここは1名でいかざるを得ないから1名なのかというような勘ぐりやニュアンスの不統一が生まれてくるわけですよね。あなたは何事でも明確にやりたいという御気性だと私は理解しているのであえて聞くんです。重要問題ですからね。私は自分の身を削ってでも行政改革をやると、そこまで踏み込んだ御発言を選挙中にされているからあえて聞くんだが、副市長複数制にすれば、当然その分の経費が相当な額がかかります。それらを含めて、私は1名でいくべきだというふうに御提案しておるわけですが、いかがですか。そういうふうに端的にお答えになれないんですか、どうですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今の高橋議員の御質問は、林郁夫、私がこの二名制の対する本音はどうだという部分であろうかというふうに思っておりますが、私は1名でいいというふうに思っております。その二人制にしていくということは、今の段階では全然考えてはおりません。
ただ、その任期中にやるということはなかなか言えない。ただ、先ほど来、申し上げましたが、いろんな大きな課題ができてきたとき、考えたときには、二人制もやはり選択肢の一つかなという思いがありますけれども、ですが、できる限り私は1名でいいというふうに思っておりますし、できれば、この岩堀氏は非常に優秀な方であります。ましてや先ほど来、申し上げましたが、行政経験が豊富であります。また、非常に人望もあり、一生懸命やられる方、岩堀氏が選任されれば、私は岩堀氏1人でいいのではないかというふうに確信をいたしております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
やや明確になってきたと思うんですが、若干市長にぶれが生じたと思うんですね。しかし、今の答弁は、いや、1人でいくんだと。私、申し上げたように、将来のフリーハンドまで縛ろうと、この席でね、そんな傲慢な考え方はありません。お互いが認め合うような状況が生まれればね、副市長をふやすことはお互いに一致できる点だと思うんです。
ただしかし、今、我々が立っている立脚点から物事を発送されるわけですから、その立脚点から言えばね、1名で十分だとは申し上げませんが、1名をキープし、これで市政を担当していただくことがベターではないかというのが私の考え方であります。
基本的には同意いただいたというふうに理解をいたしますが、ただ、岩堀氏であれば1名でよいがというくだりがですね、これは後ほど本議会が岩堀氏についてどういう対応をされるのか、これはよくわかりませんが、岩堀氏以外の場合は複数制があり得るという御答弁なんですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今の御質問は、岩堀氏以外ならば複数制がある得るかという御質問でございました。
ちょっと私、先ほど言葉が足らずであったと訂正をさせていただきます。
いや、そうではありません。今は私は岩堀氏しか頭の中にはございません。ですからあのような答弁をさせていただいたわけでございます。岩堀氏にかかわらず、私は今、岩堀氏しかないわけでございますが、新たな行政課題が、また二人制にした方がよりよきものになっていく、そうしたものが出てこない限り、副市長は一人制でいきたいと、そんな思いでございます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
はい、わかりました。1名でいくというふうに理解をしておきたいと思います。
次に、二つ目の論点をお尋ねしたいわけであります。
この論点は、具体的に新市長の知立一新ということとの関係で、その新市長が訴えられた内容が今行政のどの部分に響き渡っているのかということであります。
ちょっと話が抽象的で恐縮ですが、ひとつ具体的にお尋ねしたいんですが、あなたが当選をされた11月30日でしたか、当選を祝う歓喜の中で、記者団の質問に答えていろんなことをおっしゃっております。日めくりが変わって12月1日、各紙が一斉にあなたの当選の喜びを報じました。
中日新聞の報道では、知立市長選しがらみ打破する。民主推薦初当選の林氏、抱負と縦の大きな見出しを立てました。しがらみ打破する。本文は、しがらみを打破し、税金の流れを一新したい。林新市長の第一声を報じています。この新聞記事、私は紹介したんですが、これ間違いないですね。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今の御質問は、当選後の新聞記事のしがらみの打破、そして税金の流れを一新する、そうした答弁を私がしたかどうかということでございますが、間違いございません。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
私、知立一新という言葉の響きもそうですが、しがらみ打破というこの言い方もそうですが、一体どういうことを市長が考えていらっしゃるのか極めてよくわからない部分があるんですね。
例えば、しがらみ打破といった場合に、何がしがらみなのかということです。税金の流れを一新したいと、これはいいですよ。よくわかるんですが、しがらみ打破というのは現状の市政に対するあなたの認識を言っておられることだと思います。それはしがらみ打破という言葉の響きは、知立一新という言葉の響きとほぼ似通っていると思うんですね。
私は、改めて林新市長にお伺いしたい。しがらみ打破というのは、一体何をどのように打破、変えることを意味していらっしゃるのかお聞かせくださいますか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今の御質問は、しがらみ打破という意味、そしてこの知立一新ということの内容であろうかと思います。
私は、このしがらみ打破ということを新聞記者に答えさせていただいたときには、どんなイメージというか、どんな思いで申し上げたかと申しますと、私は、選挙戦を通じて各種団体とか、あと、いわゆる知立市が補助金を出している団体からの推薦はいただかなかった。選挙を通じて推薦をいただかなかった。一切いただきませんでした。そうした中で、なぜかと申しますと、やはりそうした補助団体から推薦をいただければ、何らかの私が行政運営をやっていく際に、何らかの自分の心の動きと申しますか、そうしたものが出てくるのではないかなということでもらわなかったということがあるわけでございます。
そうした中で、しがらみというのは、私が申し上げたのは、すべて私が行政運営をしていく中で、真っ白な状態で知立市にとって何がいいのか、何が悪いのかというのを白紙の状態で考えていきたい、また考えていく環境をつくりたいと、そんな思いで申し上げたというふうに記憶をいたしております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
しがらみというのは、知立市の補助金交付団体と市の関係で、知立市の補助金交付団体から私は一切推薦をいただかなかったと。あなたの選挙公報がここにあります。ここの中で、今回の市長選挙においては、指名業者や補助金受給団体からの推薦状は一切いただいておりません。市民が主役の選挙こそ新しい市政の第一歩だと考えるからです。
一方、本多市長は、300団体ぐらいですね、たくさん推薦をいただいている。その中には補助金交付団体もある。これはこういう押し出されたんだけども、私ちょっとうがったものの見方をすると、新人のあなたの方には補助金交付団体から推薦状はいただけなかったと。大変うがった言い方で恐縮なんだけどね、そういう背景があったんではないかというふうに思うんです。
したがって、この補助金交付団体とのかかわり合いでしがらみ一掃を言ったということに今、答弁されたんですが、忘れもいたしませんが、私、9月定例会で、あなたがこの席におられて、そして補助金交付団体の問題について発言がありました。ややオーバーランした発言ではないかということで私どもは御発言を訂正された方がよろしいのではないかという進言も大変恐縮ながらさせていただきました。私は、それはそれで政策論として今後大いに論戦を張りたいというふうに思います。
きょうは人事案ですからその中には入りませんけれど、何が言いたいかと言いますと、しがらみの打破という響きが、今、職員や私たち議会からあなたのスタンスを図りかねる一つの言葉として投げかけられているというふうに感じているからです。
つまり、しがらみというのは、市長、私よくわからなかったんで広辞苑で調べてみました。まとわりつくものというふうに書いてある、しがらみとは。浮き草というのは、川の流れに沿って流れていきますから、これはまとわりつくものがありません、基本的に。浮き草には、したがってしがらみというのはないんです。しがらみというのは根を張ったところからしがらみというのは生まれるんですよ。根のないところにしがらみはないんです。きょうひな壇にみえる職員の皆さんは、役所歴30年、40年、しっかりと根を張って、あなたのスタッフとして頑張ろうという方々です。根のないところにはしがらみはないけれども、根を張った皆さんからいうと、市長がしがらみ打破と、こういうふうに言われますと、確かに自分にはまつわりついているものが長い仕事の経過の中で生まれてきとるんではないかと、そういう思いを自己分析的に自分の心に手を当てて感ずる方々というのはいらっしゃるんじゃないですか、少なからず。ということは、長年こうして頑張ってきたども、新市長は市政一新とあわせてしがらみ打破ということを訴えておられるということは、私のような長い経験のあるしがらみのある人間一掃されるのではないかと、市長はどのような姿勢で市政を運営されていこうとされているのかということで疑心暗鬼が広がっているんですよ。しがらみ打破の問題だけじゃありませんよ。そういうふうに私は感じているんですが、新市長就任1カ月たちましたが、そういう思いはお持ちになりませんか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
 今の御質問は、しがらみというのは根に張ったものだから生まれてくると。復唱はやめますが、まずもって職員については、きょうも職員の組合の委員長と電話で話させていただきました。今度、昼食を一緒にみんなで食べようという話でまとまったんですけれども、私は、従来から頑張っていらっしゃる方々、職員に限らず各種団体の方もそうです。いろんな方がいらっしゃいます。そうした方々を一掃とかそういうことは全然考えてなくて、しがらみという言葉を私が使わせていただいたときには、根に生えたもので、例えばそれがやはりもう少し肥しをあげた方がいいのかな。また、もう少し土壌改良した方がいいのかな。ですから、しがらみにおいて、しがらみの打破という言葉を使わせていただいたときには、そうした悪い意味でのしがらんで何だか改善した方がいいのかな、そうしたものについて私が打破という言葉を使わせていただいたというふうに記憶をいたしております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
 あなたは別なところでね、次のように言っておられますよ。封建的な古い政治体質を変えたいという市民の強い欲求のあらわれだと、今度の私の当選はね。これは先ほど言ったしがらみとは直接関係ないだろうけれども、そういうニュアンスの響きが、私は逆に現在市長と職員と幹部の間を遠ざけているんではないか、こういうふうに思います。
 林市長は知立一新を言われました。あえて私どもの感想を申し上げれば、一体何をどのようにどこまで新しくされるのか。一新というのは、そこの改革の対象、あるいは改革の程度、これが手のひらに乗ってはじめてお互いに一新なり改革というのは実感できるものだというふうに理解をしています。
あなたは選挙中あるいは選挙公報も含めて、例えば駅周辺の開発については見直しを約束されました。あるいは端的で言えば、市長の退職金についてはこれをゼロにするということを約束されました。この二つの点だけ言いましてもね、これは私どもが実は本多市長に求めてきた流れと大きな意味では一致しています。あなたも御承知のとおりですね。
例えば、しかし、駅前の開発を今日に至ってどの程度どこを改革するのかということが残念ながら見えておりません。改革という旗は掲げられたけども、何をどのようにどこまで改革するのかということが一新するのかというのが見えてないんですよ。あるいは退職金問題、これは私は本多市長に2,000万円は少し多くはないかと。だから退職金を減らしたらどうかと。ゼロと要求はしませんでしたが、減らしたらどうかというのは提案しました。
しかし、市長の退職金は、御承知のように愛知県市町村退職手当組合の条例規則に沿って掛金を納め、そして退職金を納付してもらってるという関係がありまして、その中で、知立市長、林郁夫ただ一人の退職金をゼロにするということは、法令上極めて困難であります。これはお互いが納得していると、理解している内容であります。
しかし、そういう政策を掲げられて、公約を掲げられて、これが知立一新だと、こういうふうに言われますとね、果たしてどこをどのように市長は改革されようとしているのかというのが見えないんですよね。これは率直な私どもの思いです。
したがって、私ども日本共産党市議団は、今後、林市長の改革という形で出てくる具体的な一つ一つの提案について、これを市民の目線で吟味し、分析し、いいものはいいとして推進したいと思うけども、これはよくないものについてはただしていかなきゃならん。
かつて小泉改革が、改革の美名のもとで次々と改革をされて、よく考えてみたら貧困と痛みの権化であった。現在、派遣切りで大問題になっているけれども、小泉総理の改革の名のもとに製造業の派遣を許したのは2004年のことであった。
したがって、私どもはそういうスタンスで臨みたいと思いますが、私が申し上げたいのは、あなたの一新というボキャブラリーの響き、あるいはしがらみ打破という言葉の意味、これの意味と内容を率直に職員の皆さんが図りかねているというのが私どもからながめた林市政1カ月の実態だと。これは新しい市長ですからね、そこにいろんなそごや、あるいは不十分さが残ることを私は否定しません。
しかし、問題は、あなたがこれから市政をやろうとするときに、きょう御提案の岩堀氏もさることながら、大事な大事な知立市の財産である職員の皆さん方、あなたのスタッフと一致団結して方向をはっきりした上で、どんな苦難があろうがこれを乗り越えていくという固い意思統一がなかった市政は前進しないと、私はそういうふうに考えます。
 そこで聞きたい。あなたは、知立一新、林郁夫の言う知立一新とはこういうことなんだと、あるいは私が言ったしがらみ打破というのはこういうことなんだということをわかりやすくあなたの言葉で新市長就任後、十分幹部団にあなたの基本を御説明されたんですか、今まで。されたとしたら、どういう機会にどの程度御説明されたんですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
 しがらみ打破について、職員に説明したかどうかという問いかけでございます。
 しがらみ打破についての説明はしなかったです。ですが、私がこのしがらみ打破については説明をしなかったんですが、市長就任式、そして1月に入って仕事始め式のときに申し上げたことは同じことを申し上げました。これからの職員の皆様方には、四つのことを留意してお仕事に取り組んでくださいと申し上げました。
その四つと申しますと、一つは、常に市民参加の視点を忘れないようにお願いしますということでございます。二つ目は、広域行政の視点を忘れないようにお願いします。三つ目は、財源確保ということを忘れないようにお願いします。四つ目が、情報公開、情報開示ということを常に意識してください、この四つでございます。
 私が、しがらみということの意味の一つには、やはり職員というのをまずは市の財産であります職員の意識改革ということがやはりお願いしたいことでありまして、私も職員であったからわかるんですけれども、職員というのは、今までの自分の殻というのがございます。しがらみです。これも一つの私はしがらみなのかなという思いがあるんですけれども、そこから一歩、例えば四つの視点を私、申し上げたんですけれども、一歩殻を破って、また、破らなくてもこの四つの視点をつけ加えてお仕事に取り組んでくださいということを仕事始め式にも市長就任式のときにも申し上げさせていただきました。
答えになっていないかもしれないんですけれども、このまずもって市役所の職員の方々が、知立市に向けて意識を変えていただく。施策としては、当然安全・安心のまち、教育をやってください、福祉をやってください、いろいろあるんですけれども、その前に、やはり市の財産であります職員の方々に意識を変えていただくということでございまして、そうした中で、この四つの視点を申し上げておったわけでございます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
四つのお話をされたとおっしゃるけれども、それは知立一新でも何でもない話でしょう。一般的な職員の構えを述べられた。
それね、年末の暮れのあいさつでやった、就任式でやったとおっしゃるけども、スピーチは3分か5分じゃないですか。何分やられたかしりませんが。私はね、幹部職員集めてとくと林新市長の政権はこうあるべきなんだと、こう考えているんだということをとくと語るべきですよ。
あなたは賀詞交換会で直江兼続の話をされましたね。甲冑に愛の字を掲げて愛の武将だと。そういう軽薄はことを言ってはいけませんよ。直江が藩をおさめるのにどれだけ家臣に直江の思いを語ったのかと、直江の議論を語ったのか。なかなか理解されなかったけども、それがやがて藩の中に一つになって大きく渦巻いたそのことを通じて彼の職責を果たされたんですよ。
林市長は、本多市長の継承ではなくて知立一新をあなたがうたわれた限り、林郁夫の考える知立一新とはかくなるものだと幹部職員に3時間でも4時間でも林郁夫の市政刷新の方向なり意見を声をなぜ披露されないんですか。就任式のあいさつは3分や5分で四つの柱、ありきたりのことを言われて、なぜあなたの信条が幹部職員にわかるんですか。我々市議会に伝わるんですか。私は、岩堀副市長もいいけれども、そういう市長の姿勢に大変心配な思いを感じてるものであります。
今、あえて申し上げると、船は出ました。林 郁夫丸が出ましたが、あるいは列車は出発しましたが、2番列車、3番列車がついていけない。知立一新を掲げた列車は出たけども、二番手、三番手の列車が引き続き行政遅滞なく進めなきゃいかんけれども、列車が出発できないんですよ。市長のスタンスがわからないから、どのように操縦したらいいのか。従来は青信号はゴーだったけれども、今度青信号で行っていいのかどうかわからない。あなたの知立一新というのは、それぐらい地方自治体の幹部の価値観を変えようとされた内容だったというふうに私は理解しています。そのあなたが、部下をして、そのあなたの信条も十分吐露していないということであるとすれば、リーダーとして非常に不十分ではないですか。あえて私は申し上げたい、新市長に。リーダーたるもの、あなたの思い、赤裸々で粗削りなのでもいいですよ。職員にぶつけて、おれはこういう市政をやりたいと、こうやって公約も並べた。マニフェストもうたってきた。できなことがあったら言ってくれ。しかし、おれに真髄はこうなんだ。どうだと。そこから議論が始まるんじゃないですか。あなたはそういうことをやらない。極めて格好よく、あなたのマニフェストをパソコンで部下に送って、私はこういうマニフェストだと。このマニフェストに見合うあなたの所管の施策を出して何月何日まで持っていらっしゃいと、こういうやり方でしょうが。みんな足をどのように運んだらいいのか困っとるじゃないですか。あえて私、発言させていただくけども、職員にかわって。そういう現況になってるということをあなた認識されてないですか。お山の大将なんでよくわからないということですか。なぜあなたは、自分の信条を幹部職員に徹底して吐露しないんですか。だったらわからないじゃないですか、吐露してもらわなきゃ。副市長は岩堀氏、立派だということを強調されるけども、まずあなたの政治姿勢を幹部職員に理解してもらうというのが第一義的原則じゃないですか。どうですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
おっしゃるとおりでございます。というのは、ほんとに私なりに就任させていただき、まず当初予算が今週、また来週初めには締め切られ、もう実質上は締め切られているんですけれども、まずは各部長、課長ですね、まず日程を合わせていただいて、それこそ2時間話させていただきました。幹部の方々、部課ごとに集めていただき、顔と顔を突き合わせて話させていただきました。そのときに、やはり今、高橋議員おっしゃられましたように、まだまだ私が赤裸々に語っていないんじゃないかということをは反省をいたしております。これはおいおいとまた時間をかけてやらさせていただきたいと思っております。
幹部職員はそういった形で、まずは就任早々にやらせていただき、また査定のときにもやらせていただいておるんですけれども、まだまだ伝わっていないということは反省をさせていただいております。
職員の方々においては、先ほど来、申し上げましたが、組合の委員長とお食事をまたすることになるんですけども、またそういった機会をたびたび開かせていただき、そして私の思いを伝えていきたいなと思っております。
いずれにしても、機会を設けてやらせていただいておるわけでございますが、まだまだ私の未熟さからか、伝え切れていないなというふうに感じておりますので、これから頑張っていきたいと思っております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
私の指摘を基本的に認めていただきました。
それでね、何をおいてもそれはやらなきゃいかんのですよ。査定はもちろん並行的にやらなきゃいかんけどもね、林イズムがあえてあるとすれば、なかったら語れないけどね。私は、ひょっとしたらあまりないんじゃないかというような思いもあるんですが、あなたが公約されたバックボーン、私はこういう市政をつくりたいというのをまず語らなきゃいかんのですよ。それが出発点。それが浅ければ幹部職員に批判されますよね。それは上っ面だけを取り繕ったあなたの理論であれば、幹部職員からあなたは直ちに評価されます。それは修羅場の話なんだから、やむを得えませんでしょう。しかし、あなたがそれをされないというところに私はあなたの政治姿勢として奇異なものを感じます。ほんとにこの市長は、知立一新をしようとしているのか。一新するなら、なぜ幹部職員と心を一つにして団結しようというそういう方向へかじを切って赤裸々な林郁夫を出そうとされないのかということですよ。
私はね、何をおいてもやっていただかないかん、これは。予算査定のバックボーンとして。そして自由濶達な討論を内部でやってくださいよ。その内容を一々報告せよなんて言いません、私は。徹底してやってください。これが今、あなたにとって一番大事なことです。組合の幹部と飯を食いながら語り合おうなんてうのもこれはスタンスとしてよくありませんよ、こんなことは。組合幹部とイの一番、飯を食いながら論議するなんてことはいかがなもんですか、あなた。しがらみのことじゃないですか、それ。そういう点ではね、私、痛切にその思いをきょうの議案質疑の中でそのことを一番申し上げたい。改めて答弁を承りたい。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
自由濶達な議論を早速幹部の方々とやらさせていただきたいと思っております。
組合の方々との食事、そこではもう懇親を深めると、そんな意味でございますので、御理解をいただきたいと思っております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
そこでね、その現状の上に立って私が痛感するのは、やっぱり適切な副市長が要るということですよ、結論は。地方自治法の表記、先ほど規定を読みました。あなたは今、当選されて1カ月、緊張した毎日を送ってみえるでしょう。新しい市長だからいろんなトラブルもあるかもしれません。それはもう差し引いて議論しましょう。だけど私が申し上げた先ほどの点は、きちっと履行してほしい。そういう状況にあるだけに、やっぱり幹部職員とあなたを結びつける言ってみれば橋渡しと言いますかね、これが必要。この任務は副市長の仕事ですよね。
私はそういう点で、きょうの副市長の提案というのは、非常に重要な案件だというふうに理解しています。岩堀氏は賛否いろいろあるでしょう。私は彼を100%だと思いません。しかし、2人の市長に仕えて、そこそこ仕事もされた。私どもも同意の挙手をしてきた。そして彼は、あなたと少し対照的で大きく脚光を浴びないけれども、いぶし銀のようにこつこつ仕事をやって一人一人の能力を引き出していこうというそういう努力をされる方だというふうに理解をされております。もちろん今後、彼のやる気が何よりも大事ですが、そういう点からいくと、この副市長の議案は、何が何でも可決を見なければいけないというふうに市長、認識されているのかどうか、その点の市長の見解を聞かせてください。何が何でもこの議案は可決させるんだという思いで提案されていると思うんですがね、いかがですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
提案理由の説明の際にも申し上げましたが、今、高橋議員もおっしゃってくださいましたが、副市長というのは非常に大切であり、これから私が知立市政をやらせていただく際にも、やはり大切な方でありますので、ぜひとも今議会において可決いただきたい思いでございます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
そこで私、3点目の論点をただしたいと思うんです。それは議会との関係ですよね。市長の議会との関係。確かにあなたは、この市長選挙で当選されました。これはお互いが認知しているところです。地方自治法というのは、市民から直接選ばれた市長を選任いたします。これが地方自治体の大きな権限をもって行政を執行すると。
しかし、同時に、同じように直接選挙で市議会も選ぶ仕組みをつくっているわけです。私たちは十分不十分はともかくとして選挙の洗礼を受けて22議席ここで皆さんが活動されている。これも直接選挙で選ばれた方々であります。あなたほどたくさん票は取ってはいませんが、ここに信任を得てこうして議席を汚しているわけですね。
つまり、首長が行政を執行する任務を持ち、同じように市民から選ばれた市議会が存在して、これが条例とか予算とか、あなたが執行しようとする条例予算の決議権を持っている。したがって、条例一つここで決議をされないと、あなたは執行できない。例えば副市長、今回の議案、これが否決されれば副市長は選任することはできない、こういう関係になってきます。つまり、団体意思の決定権は市議会が持っているわけです。ここは釈迦に説法ですから、お互いが一致しとるところです。
あなたはね、この選挙戦の中で、あるいは今日もそうですが、市民参加を強調されました。情報公開も強調されております。私どもにとって異存のない立場です。市民参加大いに結構だし、情報公開もっともっとやってもらわないかん。
しかし、同時に、先ほど言った理由から、市議会との対話、市議会との理解、お互いが選ばれて議席を持ち、市長席に座っている者同士が妥協する必要はないけれども、お互いに対話を深めるということは極めて重要な林市政の任務だと思います。とりわけ与党会派は2名ですね。これはいい悪いはともかく、客観的な事実です。こういう中にあって、あなたの議会に対するスタンスが問われて当然です。議会との対話について、どのような基本姿勢をお持ちなんでしょうか、この際明らかにしてほしいと思います。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
市民の皆様方から選ばれた議員との対話というのは、非常に大事なものであるというふうに認識をいたしております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
そこで具体的にお尋ねしますが、1月7日の中部経済新聞があります。これはあなたが就任をされたときに記者会見をされておるその内容を報道したというものだと思いますね。
記者の質問、自民党系の最大会派市政会が野党だと、この質問に対してあなたは、凍結する総合公園だが、私はもともと市政会のメンバーで建設を推進していた。不要ではないが、設置場所や市況を考えると急ぐ必要はない、こうおっしゃった。ここまではいいでしょう。一、二回否決されても粘り強く説得すればわかっていただけるはずだと、こうおっしゃってる。書いてある。この後段の部分間違いないですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
中部経済新聞とのインタビューは記憶をいたしております。そうした中で、一、二回否決されてもということはちょっと覚えてないんですけれども、ただ、否決されたらどうされるんですかという話の中で、否決されてもやはり粘り強くお願いをしていきたい、そんなような内容のことを言ったという記憶をいたしております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
つまり、最大会派の市政会は野党だと、この記者の設問ですね、そのとおりです。そのときに、一、二回否決されても粘り強く説得すればわかっていただける、こうおっしゃっている。今回の副市長人事もこのたぐいの提案ですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
このたびと申しましてもあれなんですけれども、やはり否決されても粘り強くお願いをさせていただきたいと、そんな思いで言ったかと思っております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
私はね、それは可もあれば否もありますからね、否のことも考えておくというのは一つの手だてかもしれませんが、例えば、今度の副市長人事、あなたの先ほど言った中部経済新聞の論調からいえば、1回か2回否決されるかもしれんけれども、やがてわかってくれるだろうと。だって私もともと市政会だったもの、こういうふうにおっしゃった。今回岩堀氏が提案された。マスコミの一部からは、本案は否決されるというふうな既に記事も出されている。
あなたは、これ否決されたらどうされるのか、それは否決された後の話なんで、そのことを前提に物を言うことは控えますが、しかし、考えてみてください。岩堀行雄氏は、あなたが先ほどおっしゃったように能力も識見も人格も豊かな方であります。この方は、あなたがよかれと思って議案に上程した。否決されたと、仮にね。1回か2回ぐらい否決もあり得るとおっしゃっている。
ということは、どういうことかと言いますと、あなたの意向に基づいて岩堀氏は多分決意されたんでしょう。私は聞いておりませんが。断腸の思いであったかどうか知りません。しかし、それが提案されて否決をされると。これは岩堀氏は天にも上げられて一気に地に落ちるような状況に彼はなるんですよね、客観的な彼の立場というのは。あなたは傷つかないかもしれない。わかってもらうまで何度も提案するんだ。あなたは傷つかないかもしれないが、きょう提案の岩堀氏は、いかばかりかの心境は知りませんが、これだけの経歴と経験をお持ちである方であれば、相当なショックを受けられて私は当然だと思います、これは。それは受けとめ方はいろいろでしょうが、私はそう思います。
市長は、したがって本件について、どんなことがあっても可決させるんだという決意で議会と対話しなきゃいけないのじゃないですか、あなた。どんなことがあったってこれは否決させてはいかんということで全身全霊を傾けて可決されるために奔走するのが執行部のトップになられたあなたの任務じゃないですか。そこはどう考えていらっしゃいますか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
おっしゃるとおりで、この同意案を決議していただくために、やはり全身全霊を込めてやらなければいけないと思っておりますし、自分なりにはそうした思いでやってきたというふうに思っております。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
つまりね、市議会があなたの施策の決定権を持っていると。予算、条例、そして副市長人事しかり。そして否決された場合には、今申し上げたような事態に岩堀さん陥れられるわけですよ。そういう言ってみれば否決という事態は、そういう極めて酷な状況を生み出す。これは市長わかってもらわないけませんよ。
その上で、絶対に否決されない人事案を市長は用意しなきゃいけません。あえて申し上げれば。いや、いいんだと。私が一生懸命やっておるのに市議会が否決するならしてみるのも一つの方法じゃないかと。私は市民に訴えて市議会のいいかげんさを訴えたいという説もあるでしょう。しかし、岩堀氏という一人の人物を立てて可か否か問うわけですから、私はそんなこと言わんでもいいかもしれん。そんなことはあなたの問題だから言わんでもいいかもしれんが、あえて申し上げるならば、岩堀氏が全身全霊をかけて審議された結果、否もあり得るわけですから、絶対に人事案というのは可決をさせなければいけないというあなたの決意と具体的な段取りがとられたのかということですよ、私が問いたいのは。それが市議会との対話ということです。根回しとかね、いろんな言葉があるでしょう。私はそういう言葉好きじゃありません。がちんこでやりたい私は。がちんこでやってほしい。そのためにもね、市議会がこういう環境にある中で、市長ががちんこで臨んでほしいわけですよ。一緒に力を合わせて市政を盛り立ててほしい。林郁夫は市政刷新を述べて頑張るけれども、市政会の皆さんも共産党の方々も一緒に一致するところで力を携えてほしい。副市長人事についてはね、このように考えているがどうか一致していただけるか、それぐらいあなたも踏み込んで、そのかわり一度提案したら必ず可決をさせる。こういう政治的な激しい、厳しい態度がなかったら一日たりとも林市政はもたないんじゃないですか。私は申し上げたいのは、その点ですが、お感じになることはありませんか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
この同意案に対して、先ほども申し上げましたが、自分なりには一生懸命お願いを、本会議でも今お願いをさせていただいてるんですけれども、その前にもいろいろな形でお願いはさせていただいているつもりでおりますし、そういう思いであります。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
あなた、具体的に聞きますがね、じゃああなたね、会派の代表に対して市長として直接本件が提案される。これは1週間前に提案されましたね。岩堀氏でいくということは1週間前に提案されました。提案とあわせて会派の代表にきちっと、どれだけの会派の代表にきちっとあなたの意向を伝えられたんですか。全然やっていらっしゃらないじゃないですか。やらなくても結構ですよ、それは。可決されていけば。全く自分で汗もかかずに、私にところには水野市民クラブの方がおみえになりましたがね、幹事長が。市長がこう言っているので高橋さんよろしくお願いしますと、岩堀氏ですと。事々さように各会派そういうスタイル。あなたはどの会派長と議論されたんですか、失礼ですが。自分は汗かかずにだね、議案だけ流れていって、何で市長がおれのところにはきちっと対話に来ないんだと、こういう意見が出たってしごく当たり前じゃないですか。あなたが礼を尽くして市民と対話をし、情報公開をされるというなら、先ほど言った理由によって市議会とはとりわけ十分な対話が必要だと。何も妥協する必要ありませんよ。何もあなたがへりくだる必要はない。しかし、がちんこで結構だから、きちっと条理を通してこの議案が可決されるように努力し、首長としてやるべきことをおやりなるというのは、こんなことはイロハのイじゃないですか。なぜおやりにならなかったんですか。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
今おっしゃられたことについては、私も若干不手際があった。反省をしているところでございまして、私は、その後に議会運営委員会等の前には正式に会長のところに行っております。私よりも前に水野氏が各会派に行かれたということで、まずは私が最初に行くべきであったということについては反省をいたしております。
私は、弁解になっちゃうんですけれども、非常に年始早々いろいろな公務が入っておりまして、なかなか行く機会がなかった。電話でもいいかなという思いはあったんですけども、やはりそうした中で、あと先が逆になっちゃったのかなという思いを感じておりまして、その辺は反省をしているところでございます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
私は、市長にお説教をしてるつもりはありませんし、どなたがいけば適正で、どなたではよろしくないと、あるいはこういう段取りで会派長にきちっと物を申せというレベルの話をしてるわけでありません。
あなたは選挙中はね、本多市政のもとで一新を訴えらた。それは天真らんまんにおやりなったと思うんです。それはそれで結構です。しかし、当選されたそのときから、あなたは今度は知立丸を操縦する最高責任者におなりになったわけですから、いけいけどんどんだけではいけないと思うんですね。言葉はちょっと不適格かもしれませんが、あなたの責任において行政は執行されていくわけですから、このときにいかなる不手際も許されない。しかも最高の人事である副市長人事が、言われておるような今状況になっている。岩堀氏がいかほどにすぐれた識見の持ち主であっても、そうではないとする人が多数であれば、この議案は可決をいたしません。そこを見越して与党少数という議会構成の中で、あなたはあえて市長になられた。そのことを百も承知で今そこに座っていらっしゃるわけだから、それにふさわしい前市長にはなかったような厳しい局面をあなたは背負って立っていらっしゃる。あえて言えば。そこを乗り越えることがあなたに課せられた重要な任務だということを考えるならば、今回の副市長提案という立ち合いの鋭さもなければ、ずぼっと立ってもろ差しを許して土俵際まで攻め込まれているという実態じゃないですか。そんなふうに思えてなりません。
私は、その点で、市長が市議会とがちんこで結構ですから、どのような対話をされていくのか、今後ですね。これから3月定例会、予算編成、もっともっと厳しく重要な課題が山積しております。きょうは政策論議じゃないので中に入りませんが、その一つ一つがこれから試されていく重要な局面になろうかと思います。その点をしっかりと受けとめていただくことが今臨時会の最大の教訓だというぐあいにあなたに進言したいわけですが、いかがでしょうか、答弁を求めます。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
ほんとに不手際、申しわけございませんでした。やはり対話をもっともっと市議会の皆様方としっかりとこれからはやらせていただきます。
今回の同意案、非常にそうした中で不手際のまま提案させていただいている状況でございますが、私にとっては大切な、また、市政のこの着実な運営のためには大切な副市長、重要な副市長案件でございます。ぜひとも岩堀行雄氏を御同意賜りますようにお願いを申し上げます。
○議長(三浦康司)
20番 高橋議員。
○20番(高橋憲二)
私は、先ほど市の幹部とあなたのスタンスの問題にも言及いたしました。おれはあれだけ票を取ったんだと、それはいいでしょう。だからおれの提案するものを否決するならしてみよと。おれはこれで進むんだというようなうがった、私からあえて言わせていただければうがったあの対応。稲穂は頭を下げるんですよ。能あるタカは爪を隠すと申しますが、力のある方は頭を下げてやるべきではないですか。私は、その点を市長にあえて申し上げておきたい。
昭和45年、1970年、知立市は市政をしきました。以来、何代か市長が交代されましたが、副市長人事、助役人事で否決になった例は一度もありません。昭和52年、藤井市長が永井五三氏との戦いのあと、副市長の人選を提起いたしました。市議会は保守二分で大変な混乱をいたしました。あのときのことを私、想起するんですが、小林茂という当時の助役が提案されました。市議会は大変な状況でしたが、13対12票で1票差で小林茂氏は助役に同意されたという経緯があります。
私はそれ以上のことを申しませんが、そういう流れの中に立って歴代の市長は汗をかき、苦労されて助役というものをつくってこられたという先人の歴史は、林市長、忘れてほしくない。また、市議会の努力を忘れてほしくないということを申し上げたいと思います。あなたの感想を承って私の質問といたします。
○議長(三浦康司)
林市長。
○市長(林 郁夫)
非常にありがとうございます。
先ほども申し上げました、これからは市議会の皆様方、また、市民の皆様方ともっともっとしっかりと対話をしながら市政運営に当たっていきたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。
○議長(三浦康司)
ほかに質疑はありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(三浦康司)
質疑なしと認めます。これで質疑を終わります。
 ここで10分間休憩します。
午前11時26分休憩
―――――――――――――――
午前11時35分再開
○議長(三浦康司)
休憩前に引き続き会議を開きます。