次に、4番 水野議員の一般質問を許します。
〔4番 水野 浩登壇〕
○4番(水野 浩)
 通告に従いまして、一般質問をいたします。
 第1問目は、林市長の公約についてお伺いいたします。
 第1として、市政展望についてでございます。
 平成20年11月30日執行の知立市長選挙は、有効得票数におきまして、林郁夫氏が1万6,454票、本多正幸氏が1万1,598票、林郁夫氏が本多正幸氏を4,856票、約5,000票近く上回る投票結果が知立市民から示されました、林市長は、本多氏の約1.5倍の票を知立市民から負託されたわけで、この1万6,454票というのは、林市長に対する期待のあらわれでもあります。この結果が今回の市長選挙の市民の意思ということであります。
 昨年の12月24日より新任期が始まっているわけでございますが、議会、市職員との関係において、多々御指摘があるのも事実でございます。林市長におかれましては、その辺の御指摘に対しては、十分に認識され、議会制民主主義のもと、市民に対して、市民の目線に立脚した行財政運営に対応されることと推察をいたします。
 今回、林市長は、御自身の公約、政治姿勢、政策提案として、しがらみの無い市政運営を掲げ、新しい知立を創ります・知立一新として、第1に、子育て環境を一新、第2に、市民参加を一新、第3に、税金の使い方を一新、第4に、安全度を一新、第5に、福祉を一新、第6に、環境対策を一新、第7に、情報発信を一新、第8に、市役所のあり方を一新、以上の8項目について一新したいと述べられています。
 林市長は、市民100人委員会、まち未来研究会の設置など、市民を第一に見据えたまちづくりに着手したいとの意向であると思われます。知立市民も、これらの公約については大いに期待感を持っております。市政前進に向けて全力で頑張っていただきたいものであります。
 知立市議会は、他市の議会と比較して、非常に活発で、また有意義な議論がなされることで知られており、今回市長としては、初の定例会でかなりのプレッシャーがあると思われます。お身体にはくれぐれも留意していただき、この3月定例会を意義あるものにしていただきたいです。
 また、就任以来、連日連夜、市民との会合、面会もあり、財政運営が厳しいこの時期に、実現できる状況下ではない中、多種多様な市民要望が終始厳しい財政状況の説明をしつつ、市民に御理解をいただく、とても辛い状況下であると推察いたします。
 この厳しい状況下の中、市長職に就任した者でしかわからない苦しみ、重圧があると思われます。この重圧、苦しみにつぶされないように頑張っていただきたいものであります。
 ゼロ予算、ごくわずかな予算で行うことのできる市民サービスも多々あるわけで、市職員と知恵を絞り出していただき、職員一丸となって取り組んでいただければ、きっとトンネルから抜け出すことができると確信いたしております。
 林市長は、知立市のために情熱を注ぎ、強い使命感のもと、市長としてのリーダーシップを発揮されることでしょう。今、林市政がスタートしたばかりであります。そこで、林市政の展望がいかなるものか、市長としての心構え、御所見を簡潔明瞭にお聞かせいただきたいです。あわせて、3月2日に選任同意されました清水副市長にも副市長としての心構え、決意のほどをお伺いいたします。
 第2として、公約に基づく主要な事業についてであります。
 林市長の公約におきましては、市長選挙中の街頭演説、施政演説会、青年会議所主催知立市長選公開討論会など、数多くの場で市長のお考えをお聞きいたしておりますので、一定の理解もしているところであります。また、就任早々、多忙な公務の中、本町を皮切りに迅速に対応されている市政懇談会では、より一層きめ細やかに市民にお考えをお示ししていただいているとお聞きしております。
 しかしながら、市民の皆様には、まだまだ十分に林市長の公約が意図することにおいて、御理解、納得いただけないものもありますので、ここでいま一度、市民の目線に立って御答弁をお願いいたします。
 先ほど永田議員より安全度、知立市総合公園についての質問があり、このことに対して、林市長から答弁があり、一応の理解は得られました。厳しい財政のもと、限られた財源で、また、必要先見事項を速やかに施行しなければならないときには、一時凍結・凍結という事態になるわけで、知立市総合公園に限らず、これからの知立市における事業に対して、臨機応変に対応できる基金の設置をするのも一つの方法だと思いますが、林市長の御所見をお伺いいたします。
 林市長の公約に対して、市民から私のところに寄せられた御意見、苦言が幾つかございます。特に声が大きいものを3つほど順にお尋ねします。
 初めに、小・中学校の低学年すべてに少人数学級を実施することについてであります。
 昨今、学校内でも多くの問題が生じており、よりよい教育環境を望む声は日に日に増しています。実際、神田愛知県知事は、公約として、平成21年度から県下の公立小学校1年、2年、中学校1年において、35人学級を実施すると言われました。知立市もこの4月から35人学級を実施するとのことですが、35人学級を実施するに当たり、教室、教員の確保はできているのか、教室などがぼろぼろというようなことはないのか、学習環境は大丈夫なのか、また担任業務・専門教科など、教員の補充は大丈夫なのかといったような問題が生じることはないのか。林市長の並々ならぬ意気込みからして、安城市のように、35人ではなく30人程度の学級を考えてみえるのか、今年度実施予定の小・中学校の低学年よりもさらに踏み込んで少人数学級を実施されるお気持ちがあるのか、林市長の御所見をお聞かせいただきたいです。
 次に、市民100人委員会の設置についてであります。
 林市長は、市議会議員時代から、市民が主役である市民参加型のまちづくりを提唱されておられました。ですから、今回、2月1日の広報ちりゅうに、知立市まちづくり委員会委員を100人ほど募集すると記載されました。いわゆる市民100人委員会の設置であると思います。市民100人委員会の趣旨は、広報ちりゅうに記載されているように、多くの市民の声を聞きたいというものだと推察いたします。林市長の意図することは理解できますが、この委員会には多々問題もあると御指摘がございます。林市長にとって、この委員会における位置づけはいかなるものか。ただ単に募集のみで委員会を構成するならば、地域、男女比率、年代など、多くの点で公平性に欠けるのではないか。
 例えば、地域において、市内には31の町内会があり、町内には、区長、副区長がおみえになり、区長、副区長に市民100人委員会に加わっていただくというのも一つの方法だと思います。いかがでしょうか。
 男女共同参画の観点からも、委員会の男女比にも配慮すべきであります。どうしても女性の方の参加が少ないのではと考えられますので、知立市婦人会などに参加要請をしてはどうでしょうか。
 年代別は問題ないのか、これから知立発展の担い手となるべき若い方々の参加なくして委員会の意義がなくなってしまいます。小・中学校のPTAにも要請すべきではないのか。透明性のある公正な委員会構成がなされるように検討していただきたいです。この委員会が林市長にとって都合のよい応援部隊ではまずいわけで、林市長の御所見をお伺いいたします。
 また、本当に一度に100人程度の市民が一堂に集まって、委員会を開催して、有意義で活発な意見交換ができるものなのか、多々問題があることを指摘しながら、最後3つ目の公約事業についてお尋ねいたします。
 市長退職金の全額1期4年約2,200万円カットについてです。
 林市長は、市長就任当初に、新聞記者に対して、市長退職金の全額カットの問いに対して、余り積極的とは思えない回答をされておられました。兵庫県明石市では、市長の退職金返金が棚上げとなり、大きくマスコミにも取り上げられました。市長の退職金カット、返金にはいろいろな問題があり、林市長自身だけでは簡単にクリアできないことであります。しかしながら、林市長、あなたは、選挙公約として、市長退職金の全額カットを高らかに掲げました。あなた自身、考えあってのことと思いますので、この議会の中で、どんな手法で実行されるつもりなのか、ぜひわかりやすく御説明いただきたいものです。
 第3として、公約の実施状況の公表についてお尋ねいたします。
 林市長の公約実行の着手時期、進捗状況、公約達成時期、完了見込み時期など、公平性を期すためにも、林市長ではなく、まちづくり委員会、第三者委員会、指定管理者委員会などで公約の実施状況を診断査定していただきたいものであります。
 他市では、このようなことを企画部の管理のもと、行われている自治体もあるが、実行可能でありましょうか。可能ならぜひ取り入れていただきたく、御検討していただけるのか、企画部長にお伺いいたします。
 第2問目は、平成21年度予算についてお伺いいたします。
 さて、新年度予算を拝見しておりますと、前任者と林市長、それぞれの考えを取り入れ、また、2008年9月、リーマンブラザーズの破綻による世界金融が混乱を来した後の大変な予算編成に取り組まれました近藤総務部長においては、評価するところであります。平成21年度予算概要の冊子は、大変見やすく、21年度予算のポイントと言うべき箇所の指摘も的確に表記されております。
 新年度予算は、一般会計、特別会計、企業会計の総額313億5,700万円、前年度比6%減となり、一般会計203億5,000万円、前年度比5.8%減、特別会計93億5,900万円、前年度比5.5%減、水道事業会計16億4,800万円、前年度比12%減であり、なかなか回復が見込めない状態で、今議会に予算案が提出されました。
 周知のとおり、未曾有の経済不況で、歳入では、顕著なところでは、市税、特に法人市民税4億4,000万円、国庫支出金3億9,500万円、県支出金3億5,000万円、繰入金1億6,100万円等々で、12億5,000万円の前年度比減少であります。
 また、市債、つまり借金は1億5,100万円もふえたわけで、林市長には、大変厳しい試練とも言うべき事態の中での予算編成であります。
 主たる部分の編成は、前任者という流れの中で、私は、林市長らしさが随所に見受けられると思っております。林市長の迅速な英断に評価を申し上げたいと思っております。
 例えば、夜間防犯パトロールなど、地域の防犯対策事業などの取り組み、また、ともすると、行け行けどんどんで予算の裏づけもないままに事業に突き進む首長が多い中、各種事業の見直しをするなど、立ち止まる勇気ある決断に対して評価すべきであると思います。
 知立選出、愛知県議会議員柴田氏と前任者との間では、十分に意思疎通が図られたとは言えず、市民にとってもやきもきするような事態でありました。ですから、林市長には、柴田県議会議員と二人三脚で、いまだ結論が見えていない名鉄知立駅、県鉄道高架事業の負担割合変更や、県に対して財源確保の強い政治的な交渉や速やかな事業の遂行に向けた検討を積極的にアクションを起こすことを多くの市民が期待しております。
 また、まちづくりに向けた対策強化、環境ボランティア活動、福祉ボランティア活動、国際ボランティア活動に率先して取り組んでみえる姿は、何事においても、今後も大いなる成果向上に向けた期待の予感を感じるところでございます。この辺も含めまして、林市長らしい独自性を発揮されるであろう今後の運営に関して、何かお考えがありましたならば、ぜひお聞かせいただきたいものであります。
 しかしながら、懸念材料も見受けられるわけでありまして、大型事業の鉄道関連大型事業など、生活環境、教育、福祉事業など、今後も多くの予算を計上しなければならないと思いますが、財政確保が厳しい折、林市長は、まさかこれからの知立市を担う子供たちに借金を負わせるような市債な大幅な増をお考えというようなことはないでしょうか。お考えをお聞かせください。
 これで私の1回目の質問を終わります。
〔4番 水野 浩降壇〕
○議長(三浦康司)
 清水副市長。
○副市長(清水雅美)
 私には、今回の人事におきますところの心構え、決意のほどはということでございます。
 一昨日、皆様の御同意をいただきまして、昨日選任の辞令を受けたところでございます。その責任の重さに大変身の引き締まる思いでいっぱいでございます。緊張と不安で頭がごちゃごちゃ状態というのが正直なところでございます。けれども、私も微力ではございますけども、市長の補佐をしつつ、他の職員ともども、知立市のまちづくりにしっかり務めてまいりたいという決意でございます。
 また、一昨日のこの本会議での議論の中でも、対話の大切さ、必要性、また議会との両輪のごとく云々のお話もございました。私もそういったことが腹に響いているところでございます。そういった気持ちを忘れずに今後とも務めてまいりたいと思っておりますので、皆様方の御指導、よろしくお願いを申し上げたいと思います。ありがとうございました。
○議長(三浦康司)
 企画部長。
○企画部長(竹本有基)
 私の方から、市長の公約を企画部といいますか、市として公表していくことはできるのかという御質問でございますので、これにお答えをさせていただきたいというふうに思います。
 選挙における候補者みずからが掲げた公約というのは、市の施策とは必ずしも一致しないということがあります。したがいまして、その公約そのものの進捗状況とかを行政が管理して、施策の内容との調整、行政が管理していくということは、少し無理があるのではなかろうかなというふうに思います。したがいまして、この公約と施策の内容の調整が必要であろうというふうに思っております。
 公約として掲げられたもののうち、地方自治体の事務であり、かつ市の施策として計画決定したことにつきましては、市民の皆様に進捗状況等を報告していくことは、情報公開の意味から重要なことでありますので、これは可能であろうというふうに思います。現在でも、総合計画ですとか、実施計画に載っている事業につきましては、行政評価委員会で毎年評価をいただいているところでございまして、このような観点から、今言われますことも検討してまいりたいというふうに思います。
 そして、公表していく場合には、市の施策が迅速、的確に公表できますように、例えば、ホームページ、あるいは広報ちりゅう、こうしたもので市民の皆様にお知らせすることも、今後、先進地の事例を研究しながら、検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(三浦康司)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 私にはたくさんの御質問をいただきました。
 公約に関しての御質問でございましたので、選挙中のことを思い出しながら、また、今の思いを重ね合わせながら申し述べさせていただきます。
 知立一新ということで、テーマ、キャッチフレーズに公約をさせていただいております。先ほども永田議員から御質問をいただきました。何を一新するのかという部分であります。
 4月になれば、サクラの花が咲き、そして、5月になれば、カキツバタの花が咲く。自然界というのは、そうした自然界の空気を感じて、そして花が咲いていく、季節の移ろいというのがあるわけでございます。政治の役割の大きな一つというのは、まさしくそうした空気を変えることにあるというふうに私は思っております。温かい空気が社会に充満すれば、人々も温かくなりますし、また不穏な空気が流れますと、人も穏やかでなくなります。爽快な空気が満たされれば、爽快な人間が集い、また活力も生まれてくるものであると確信をいたしております。
 そうした中、提案説明の中で所信の一端を申し上げました。まずは、私は、この知立を市民の皆様お1人お1人に身近に感じていただき、そして、自分の家庭であり、自分の家族のような、そんな新しい空気をつくっていきたい、そんな思いであります。この知立を自分の家庭のように感じていただき、そして、市民それぞれの思いの中で、安心・安全、そして快適、楽しい、いろいろなそうしたまちにチャレンジしていきたい、そんな空気というものをこの知立のまちでつくっていきたい、そんな思いであります。
 そうした中で、市長としての心構え、やはり私は、常に市民の皆様の視点を忘れない。また、今住んでいらっしゃる市民だけでなく、未来の知立市民のこともしっかりと耳を澄ませて聞かなければいけないと思っております。今の市民の方々のことも当然であり、それと同時に、これから生まれてくる子供たちにとって、この知立のまちがどんなまちがいいのか、そんなことも耳を澄ませて聞く、また、過去にこの知立に住んでいらしたいにしえの方々のお気持ちはどうであったのか、そんなことも耳を澄ませて聞きながら、心で聞きながら市政運営をしていきたい、そんな思いでございます。
 次に、公約の一つ一つでございました。順序が後先で逆になって恐縮でございますが、まず、市民100人委員会でございます。私は、やはり市民参加のまちというのを非常に重視をさせていただいております。知立市を家庭のように、家族のように感じていただく、それはやはり市民協働、市民参加のまちづくりをしていきたい。いろいろな行政課題の中で、市民の方々と一緒になってさせていただきたい、そんな思いであるわけでございまして、この市民100人委員会は、まさしくそうした手段の一つ、大きな手段の一つであると思っております。
 位置づけということでございます。今、知立市においては、まちづくり基本条例がございます。その中でまちづくり委員会というのがあるわけでございまして、そのまちづくり委員会の発展系というものを私は考えております。
 そうした中で、対象者であります一般公募であります。一般公募をさせていただき、あらゆる方々に御参加いただく。これまでは、広報ちりゅうやホームページなどでの募集であったわけでございますが、これから職員みずから、私もみずから集めにきた人をこの100人委員会にぜひとも参加してくださいというふうにお願いに行きたいなということも考えております。
 そうした中で、どんなことをテーマにしていくのかということでございます。いろいろこれは御自由にとにかくお考えいただくということでございます。それぞれの思いの中で、それぞれの問題意識の中で考えていただくというのが基本であるわけでございますが、例えば、私が考えているのは、第5次知立市総合計画、基本計画の中で、市民の行動指針という項目を新たに設けさせていただきました。市民はこのように協力していただけるとありがたいな、そんなような項目であります。その市民の行動指針ということについて、この100人委員会で御検討いただけると、これもありがたいことだなというふうに思っております。
 続きまして、退職金のことを申し上げさせていただきます。どのように実行していくのかという話でございます。
 市長の退職手当が1期4年で約2,200万円です。一般の市民の方々にとっては及びもしない額であります。退職手当の額は、退職手当の源は、市民からいただく税金であります。私は、市長であると同時に市民であります。が、市民の一人として、4年で2,200万円の退職金は余りにも驚きの額でありました。それでは、幾らならば、林郁夫が知立市民として納得できるのかと自問したとき、なかなか的確な額が見当たらず、浮かばず、これから安全度を高める、教育を充実したいということなどを推進する立場から、少しでも知立市の財政が助かるのではという思いの中での全額カットでありました。
 また、私は、知立の財政を常に楽観視することはできないことでありますから、今後、これから、例えば、候補者でありましたが、市長になったときに、今回、総合公園の一時凍結をさせていただいたわけでございますが、ほかにも我慢していただくことや、切り詰めさせていただく部分も多くなることも想定して、まずは、みずからをもって切り詰めようという思いで、退職金の全額カットということを決断させていただいたわけでございます。
 そして、実行の方法でございますが、当市が退職手当事務を市町村退職手当組合でお願いをしていることから、当市と同じように、退職手当事務を市町村退職手当組合でやっていらっしゃる一色町の例を私は参考にさせていただきました。一色町の都築町長におかれましても、公約で退職手当について言及をされておられます。方法といたしましては、知立市特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例の附則において、市長の退職手当の額の基礎となる最低給料月額及び係る負担金の基礎となる給料月額は、第3条に係る0円とするとさせていただくものでございます。この第3条では、市長の給料は、現在94万3,000円、私、給料94万3,000円いただいておるわけでございますが、94万3,000円と想定しているのですが、退職手当の根拠となる給料月額は0円とするというもので、これで退職手当はカットできるものであると確信をいたしておりました。しかしながら、現在のところ、それが残念ながら難しい状況となっております。現在、一色町の状況を見ながらも、同じように退職手当カットを言及されていらっしゃった岩倉市の片岡市長とともに、2月19日付で、文書において、退職手当組合宛に特別職の退職手当を加盟自治体の自主性に基づき廃止できるよう、条例改正をお願いしたいと提出させていただいており、今後協議をしていただくこととなっております。組合には、岩倉市長、そして一色町長とともに条例改正を強く訴えてまいりたい、そんな思いでございます。
 続きまして、予算の概要を申し上げたいと思っております。
 予算の概要は、水野市議が重々おっしゃってくださったとおりでございます。安心・安全度を高める、そして教育、そして市民参加の視点に立った予算計上をさせていただいております。やはり気にしなければいけないことは、長期的に財政運営がしっかりやれるようにしていくということです。とりわけ臨機応変に対応できる基金であります財政調整基金の残高についても、常に留意した財政運営をしていかなければいけないという認識に立っております。
 あと少人数学級でございます。私は、やはりきめ細かな教育をしていく、子供たちは社会の宝、地域の宝であります。子供たちは、この1日のうちでも最も学校生活、非常に長い時間、学校生活を送るわけでございまして、できる限り子供たちのこの学校環境をよくしていくということは、私は、行政の務めである、しっかりとやっていきたい思いがあります。
 そうした中で、少人数学級につきましては、また後ほど質問が出てこられるかと思いますけれども、今のところ、本年度については、御案内のように、小学校1年、2年、そして中学校1年と、県の御支援をいただいての少人数、35人学級であります。今年度、知立市においては、来年度に向けて、小学校3年生にやれるような条例改正、規約改正等を検討しながら、来年度、22年度においては、小学校3年生で実施をしてまいりたい。そして、4年生、5年生、6年生については、財政状況を見ながら、私、公約では、低学年、そして中学校3年というふうに申し上げたかなというふうに思うんですけれども、内部で検討していただいた結果、やはり効果的なのは、まずは小学生であるという結論をさせていただいておりますので、まずは小学校で、当然ながら財政が伴います。財政状況を見ながらやるわけでございますが、しっかりとやっていきたい。ひとまず22年度は小学校3年生ということで考えております。
 あと独自性を発揮した今後の運営に関してでございます。
 独自性というと、なかなかあれですけれども、やはりくどいようなんですけれども、これまで以上に市民の皆様方、市民参加、市民協働でまちを進めていきたいということであろうかというふうに思っております。あとはいろいろなお知恵を入れていただく、そして、しっかりとやっていきたい。
 あともう一つは、今までやってきた事業についても、本当に今のままで行政効果がしっかり上がっているのか、そうしたことについてもしっかりと見直しをしていくということもやっていきたいなというふうに思っております。従来やられてきた事業につきましても、少し立ち止まって、本当にこうしたやり方でいいのかということを今まで以上に丁寧にやっていきたいなというふうに思っております。
 後は、この知立市で行われているいろいろな施策、事業をもっともっとPRをしたいという思いがあります。そうした中で、私、市長に就任させていただき、職員の皆様方にも事あるごとにお伝えさせていただいているんですけれども、いろいろな事業について、記者発表の機会を多くしていく。そうした中で、定例記者発表も今までは年に4回でありましたのを私が月に1回ということでさせていただいておりまして、できる限り市の情報をPRをさせていただく、そうすることによって、市民の方々もよく知っていただく、そして、知立市について誇りを持っていただけるようなふうにもなっていくのではないか。またあわせて、職員の皆様方も自分のやっているお仕事、事業に誇りを持っていただく、そして、その事業をよりよいものにしていこうという気構えも生まれてくるものではないか、そんな思いでもっともっと情報発信、情報PRをしていきたい、そんな思いでございます。
 以上でございます。
○議長(三浦康司)
 4番 水野議員。
○4番(水野 浩)
 一通りの答弁いただきましたわけでありますが、大変ありがとうございます。
 林市長におかれまして、ちょっとやっぱり今の答弁でわからない部分がありますので、もう一度、重複してしまいますが、ちょっとお聞きしたいと思います。
 市民100人委員会、今ある条例の委員会を発展させたものが、林市長のこの委員会の位置づけということはよくわかりましたが、私は、公平性についてはどうなのかということをお尋ねしまして、やはり市職員が集めてくる、そのことによって、行政がとまってしまってはこれ何にもなりませんので、やはり公平性を保てるような方法を考えていただいた方が、ただ単に、広報ちりゅうで募集するだけ、あるいは市職員が声をかけるというよりも、もう少し公平性を持った形で、林市長にとっては、耳触りの悪い言葉もあるかもわかりませんが、そういう方たちの意見も大事にして、市民100人委員会を構成していただきたいなと思います。
 もう一度公平性についてどうなのかということと、それから、少人数学級ですが、22年度から小学校3年生も可能であれば実施したいと。私が申し上げたのは、35人学級というのは、一応愛知県の神田知事が実施したいと言われていますが、安城市では30人で実施すると、この4月から、そういう30人程度ですか、実施するということもお聞きしているんですね。ですから、その3年生の方を35人にするのか、あるいは今、林市長が言われたように、小学校の1、2年生、大変手がかかりますので、そこを35人ではなく30人にもっていくのかと、そういったことをいま一度御答弁いただけないでしょうか。
 それから、退職金カットについては、条例の改正がないとできないということで、この点についても、林市長の方で、いま一度このことについて研究していただき、やはり退職金をいただくということになると、またこれ大問題になりますので、ぜひこの辺は、4年間ありますので、この4年間のうちに研究していただきまして、退職金を返金するという方向でやっていただきたいなと思います。
 2回目の質問としまして、今回の予算案は、歳入の減少ということもありまして、知立市総合公園一時凍結が示され、予算において、やむを得ず優先順位が入れ替わったわけですが、総務部長として、この判断は妥当であるとお考えなのか。いや妥当でないと、総務部長の御所見をお伺いいたしたいと思います。
 09年度予算歳入においては、法人税の減少、また次年度には個人税の落ち込みが予測されます。そこで、今年度新たに予算計上されたものとしては、福祉事業、防犯・防災事業などがあります。厳しい財政の中、次年度以降も引き続きやっていただけると思いますが、期待を裏切るようなことがないようにお願い申し上げます。必要な施策ということであり、もちろんその辺のことを考えて予算計上したことであると思いますが、確認の意味を込めて、いま一度本年度予算計上した事業で、夜間防犯パトロールなど、地域の防犯対策事業、保育料の第3子までの無料化の拡充、父子家庭児童支援手当の支給、妊婦健康診査の拡充などの子育て支援事業は、継続していただけると思いますが、総務部長、当然前向きな御答弁をお願いいたしたいと思います。いかがでしょうか。
 最後に、林市長の公約は、何も市長一人の意見ではなく、多くの市民の意見集約の結果が大であるはずです。市民ニーズに合致した施策を積極的に推し進めていただきたいものです。
 そこで、林市長にお願いがあります。100点満点がつく施策を成し遂げることはなかなか難しいものであります。議論を重ねることは大切ですが、いつまでも役所を超えることのできない施策では困るわけで、スピーディな行政対応が不可欠であります。鉄道高架事業は、名鉄西尾線桜井駅、名鉄本線鳴海駅では、駅自身は完成をしており、名鉄知立駅よりも多分後に新駅構想計画を立てられています。昨年の建設水道委員会での説明の中で、知立の新駅完成までにさらに4年の完成延期となり、ほぼ平成30年度に完成見込みということであります。名鉄新安城駅がバリアフリー化され、さらに名鉄本線、名鉄西尾線が相互乗り入れを行うために、二層構想の新駅構想までささやかれております。林市長、特に大事業、軽々に事業を進めるべきではないが、やはり多くの市民は、鉄道高架事業を初め何事もスピーディに対応すべきであると望んでおります。市長には、名鉄知立駅高架事業を一刻も早く事業が完成する手立てはあるのか、この点をお聞きして、私の2回目の質問させていただきます。ありがとうございました。
○議長(三浦康司)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 それでは、また2回目の回答をさせていただきます。
 まずは、名鉄高架事業等のところでございます。当然ながら、高架事業、そして駅周辺区画整理事業、経済効果等々あるわけでございまして、おくれればおくれるほどそうした経済効果というのもおくれていくわけでございまして、スピーディにやっていきたい。やはりこれからの行政というのは、この高架事業にかかわらず、市民要望に対してできるだけスピーディにやっていく、そんなことが必要であろうと思っております。
 続きまして、少人数学級でございます。
 私は、この少人数学級につきましては、私の考えの中では今のところであるわけでございますが、35人学級を学年的に広げていきたいという思いを持っております。その30人学級、当然ながら、財政のあれがあってのことでございますので、財政状況を見ながらであるわけでございますが、まずは私は、35人学級を3年生、そして4年生と拡大をしていきたい、そんな思いでございます。
 そして、気をつけなければいけないのは、やはり財源だけのことではなくて、御案内のように、先生の確保ということも非常に大事であるわけでございます。幾らこちらの方でこれだけ対象クラスを拡大したい、少人数学級をやりたいと申し上げても、やはりいい先生の確保というのが非常に大事なポイントであるわけでございまして、そうしたことも十分留意させていただきながら、少人数学級は進めていきたいというふうに思っております。
 続きまして、100人委員会です。
 私も当然ながら公平性が第一であります。私が集めに行くと言った、どうしてそういうふうに申し上げたかと申しますと、私、この100人委員会のモデルを埼玉県の志木市というところに置いているわけでございます。今はこの志木市、100人委員会がちょっと衰退しちゃっているんですけども、当時、当時といってももう何年前かわからないんですけども、とにかく私どもと同じぐらいの規模であったかと思うんですけれども、集めると100人、そして多いときは200人とか、そんな数が集まる。どうしてかなというふうに調べましたら、やはり職員がみずから駅前でチラシを配ったり、市長がみずからチラシを配る、百貨店で、スーパーに行って、ぜひ取り組んでくださいというふうに配る、そういったことをやられたということをお聞きしまして、それなら職員が出て行って、待っていて広報を出してそれで集めて終わりじゃなくて、みずから職員が行くということがやはり人を集めることの一つの大きな主眼になるのかなというふうに思いまして、そういう発言をしました。やはり公平性第一に考えたいというふうに思っております。
 続きまして、退職金でございます。退職金につきましては、私、1回目の質問で、水野議員が中日新聞で消極的だという話をされていたですけれども、決して消極的ではございませんので、御承知おきをいただきたいと思っております。少人数学級の実施もそうでございます。この退職金のカットにつきましても全力投球で進めさせていただいております。これは事務の職員の方々にも関係の職員の方々にもお願いをさせていただいているところでございまして、これについても全力投球でさせていただいておりますので、御理解をいただきたいと思っております。
 以上でございます。
○議長(三浦康司)
 総務部長。
○総務部長(近藤鈴俊)
 それでは、水野議員から2問目で2つばかり御質問をいただきましたが、この質問の回答というのは、ちょっと私の分を超えているものでございますので、私の答弁できる範囲だけにとどめさせていただきます。
 まず、総合公園建設の一部凍結ということの予算の中での優先順位の入れ替えについての妥当性はどうかということでございますけれども、午前中にも議論になりましたが、総合運動公園の事業につきましては、もう数年間にわたりまして、現在こちらにおります部長級でも、都市整備部、市民部、そして教育部、企画部、財政を調整する私ども総務部、こういった中で複数の部がまたがって進めてきた中身であります。そして、19年度に基金も積み上げし、その前提となりますときに、議会でも若干フライニング気味ではないかと言われつつも、基本構想を掲げた中で積んできた事業で進めたものでございます。
 それに対しましての凍結ということでございますが、市長が午前中に答弁されましたが、世界の同時不況と、こういったものの中で市税収入が落ち込んできていると、そして、連続立体交差事業の工事協定の定かでない中での今後の協定後は一体どのような事業費になるのか、それから駅周というものと、それから、インフラ整備と申しますが、公共施設の建設に伴う公債費並びにランニングコスト、そういったものをもう少しきちっと見きわめた上で行っていきたいという立場からの今回の凍結という中身というふうに私は理解しているところでございます。
 当該事業も一つの目玉でございますけれども、先ほど申しました大型事業は国の認可採択を受けている事業でございますので、それを県と市がどの財政的な力量の中でやっていけるかということが今後の他の施策への影響とともに考えていかなければならないということで、こちらにいる全部長と力を合わせて、そういった市民の皆様方にとって有益な事業を取り上げていくという形を進めていくことが財政の構築につながっていくのではないかなというふうに私は思っております。
 それから、2問目の法人税等が落ち込む中で、また市民税が落ち込んでくるだろうという中で、福祉、防犯、防災の今後の継続ということですが、これも私が答弁する立場ではございませんけども、現実に法人税の大幅な落ち込みとなっております。そして、御質問者おっしゃるように、ただいま確定申告が行われておりますが、来年になりますと、特別徴収の行方、そして確定申告という中で、市民税についても一定の景気低迷の影響は受けてくるというふうに判断されるところでございますが、今後の景気回復につきましては、これはこの3つとも、一番早い人でことしの12月ということを掲げられた人もみえますが、大方の方は二、三年後という回復を見込んでみえるようでございまして、そうなりますと、当然のことながら、市税も若干そのうちは落ち込んでくるだろうということでございますが、それは税収が落ち込んだ場合は、すべての自治体においても疲弊をするところでございまして、それは、国が地方自治体をつぶすわけにはいかない、当然のことでございますので、何らかの国策の中で、地方の平準的な行政が賄えるようにしていくのが当然国の努めだと思います。
 そういった中で、ただいまの福祉とか、防犯とか、防災という形でございますけれども、これらにつきましても、本当は聖域ということを申し上げることはできません。がしかし、これらの市民生活に密着した市事業というものは、なかなか財政当局でもカットしていけるものではございません。今後も継続すべき事業は、そういった判断のもとに継続し、また、新たなるそういった事業につきましては、その事業効果等も十分見きわめた上で、財政的な面からやれる範囲をやっていくというのが、私が構築していく限られた財源の中ではそういうことになると思います。
○議長(三浦康司)
 これで4番 水野議員の一般質問を終わります。
 ここで10分間休憩します。
午後2時47分休憩
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午後2時59分再開
○議長(三浦康司)
 休憩前に引き続き会議を開きます。