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午前10時00分開議
○議長(石川信生)
 ただいまの出席議員は22名です。定足数に達していますので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、あらかじめお手元に配付したとおりです。
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○議長(石川信生)
 これより日程に入ります。
 日程第1、一般質問を行います。
 質問の通告がありますので、順次発言を許します。
 6番 神谷議員。
〔6番 神谷ひさ子登壇〕
○6番(神谷ひさ子)
 おはようございます。
 議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、一般質問をいたします。
 介護保険制度でのケアマネジャーの処遇について幾つかお聞かせください。
 6月の一般質問のお答えは、中立、公正は必要である。今後の課題であるということでした。課題の検討はどのようになされたのかお聞かせください。
 また、どんな課題が最優先の上位にあがったのでしょうか。今後、医療体制が変化し、高齢者の医療費削減や医師不足などから、在宅での療養が増加する傾向にあると思われます。
現政権は厳しく聖域なく予算の削減を打ち出してくると懸念されます。増加予想が右肩上がりに当面持続すると思われる介護保険も論外の域にはいつまでもいられないと思います。地方分権が話題の昨今、国が果たしてどこまで人口7万の小さな市を援護してくれるしょうか。厳しい予算で地域の自治を市が責任を持って計画、立案、実施をせざるを得ない日が将来来ると予想すべきではないかと思われます。
〔6番 神谷ひさ子降壇〕
○議長(石川信生)
 保険健康部長。
○保険健康部長(伊豫田 豊)
 ケアマネジャーの処遇の問題でございます。
 まず、課題についてということですけども、考えますと、その処遇につきましては第一義的には介護保険によるものであって、ケアマネジャーの職務と言いますのがケアプランの作成ということで、その作成に対して介護報酬が支払われ、それが居宅介護事業所に行き、その後にそれがケアマネジャーに行き渡ると、それによって処遇されているというのが実態であると思います。
 ただ、ケアプランの作成と言いますのも件数が無制限でありません。限られております。そういったものということもありまして、介護支援事業所のみで存立するというところも非常に少のうございます。そういった意味での厳しい状態が続いていると。このために介護事業所に属しているケアマネジャーが大多数でありまして、こういった結果で中立、公正が保たれるのかというのも前回の議会での御指摘でございました。
 そういったような状況は確かにございますので、その辺のケアマネジャーがよりよいケアプランをつくり、それによって介護支援事業所に良質なと言いますか、それなりの報酬が支払われて、それでケアマネジャーが中立を保ちプランができるということはいい状態ですけども、こういった介護保険での処遇の問題と言いますのは負担にも影響があるということで、一つでそれで大きな課題というふうに理解をしております。
 課題の検討はどのようにしたかということですけども、この問題につきましても幾度となく議会で質問がされておりますので、その都度検討をしておるわけですけども、先ほど申し上げましたような問題もございますので、その検討結果についての課題の検討につきましての結果と言いますか、そういったものはまだ見出せないというような状況でございます。
○議長(石川信生)
 6番 神谷議員。
○6番(神谷ひさ子)
 ケアマネジャーの業務内容というのの把握はどこら辺までされているでしょうか。ちょっと挙げていただけますでしょうか。
○議長(石川信生)
 保険健康部長。
○保険健康部長(伊豫田 豊)
 ケアマネジャーの業務内容でございますけども、まず、介護を要する方からの受け付け、申請の代行です。これが介護サービスの最初の業務というふうになります。それから、介護が必要かどうかの判定のための訪問調査をされます。それから次は、介護決定後の利用者側との面談、サービス内容の把握をするため、面談をいたします。それから、利用者の問題や課題の分析と方向性の把握をするアセスメント。それから、利用者、家族の要望をもとに具体的な介護プランを作成する。それから、サービスの役割分担、スケジュールのチェックなどをするためのミーティングと言いますか、情報の共有と言ってもいいかもしれません。それから、サービス施行後の問題点や改善点のチェックをするアフターケア。それから、サービスの提供が円滑に連携できているか各機関との連携、確認です。それから、サービスの報酬の計算と請求書の提出、費用を請求をする。それから、現在の介護事業所の事業などの施設でのどういった需要があるか、これは介護事業所に勤務されるケアマネの場合かもしれませんけども、そういった業務をされているのではないかというふうに理解しております。
○議長(石川信生)
 6番 神谷議員。
○6番(神谷ひさ子)
 ケアマネジャーの業務は、今、部長が言われた以上にもっとたくさんあります。毎月きちっと面談に行かなければならないし、ある程度過去のこともきちっと押さえて、人柄とか生活歴、経済状態、いろんなことの把握をしていかなければならない。それはほんとに短い時間ではできないんですね。そして、家族の意向も聞かなければならない。家族の都合もコーディネートしていかないと事情聴取ができない。本人も全然物が言えない、何がどうしてほしいのかがよく理解できない、そんな方もだんだんふえてきております。そういう人たちを相手に、40件という数をこなしていきます。
そして、自分たちで一生懸命やってるんですけれども、やはり中立、公正、そして本人の希望するサービスを、家族の希望するサービスをというときには、非常に事業所に所属していますと難しい。そこのところ部長はどうお考えでしょうか。
○議長(石川信生)
 保険健康部長。
○保険健康部長(伊豫田 豊)
そういったいろんな介護を受けられる方たちの事情、状況もあり、それぞれのケースもありということで、その中でケアマネジャーが今言われました中立、公正で、なおかつ本人が希望するサービスを受けていただくようにプランをつくるというのは大変な業務であるというふうに理解をしております。
○議長(石川信生)
 6番 神谷議員。
○6番(神谷ひさ子)
どこにも倫理綱領というのがありますけれども、ケアマネジャーにもきちっと業界の方からそういうのが出ております。それを我々は提唱しながら自分の業務を毎日振り返っておりますけれども、その中で一番重要だと思われるのは何だかお答えいただけますでしょうか。
○議長(石川信生)
 保険健康部長。
○保険健康部長(伊豫田 豊)
愛知県の居宅支援事業者連絡協議会のケアマネジャー部会が策定をされました倫理綱領というのがあるわけですけども、ちょっと御披瀝をさせていただきますと、倫理綱領の一つとして、介護支援サービスの専門員として関連する知識、技術の向上に努める。それから、利用者の秘密を守り、利用者の個別性に十分配慮した適切な対応をする。それから、利用者を通じて利用者、家族との信頼関係を養う。それから、サービスの向上を図る。所属する事業所、あるいは特定の事業所の利益のために不当に働かないように公正、中立な立場を保つ。介護サービス提供事業者、主治医、保険者等の適切な連携を図る。利用者の利益につながるよう、制度上の課題、問題などについて積極的に提案をするというのが倫理規定だというふうに理解をしておりますけども、このうちのどれが一番かと言われますと非常に悩むわけですけども、あえて一つと言わず二つ、三つ挙げますと、特定の事業所の利益に偏らない。介護サービス提供事業者、主治医、保険者、適切な連携を図る。利用者の利益につながるよう制度上の課題、問題点などについて積極的に提案をしていくと。もちろん個人の情報に配慮するというのはこれはもちろんのことでございます。一つというのは非常に難しいことでありますので、三つ、四つほど挙げさせていただきました。
○議長(石川信生)
 6番 神谷議員。
○6番(神谷ひさ子)
ありがとうございました。
全部大事だとは思うんですけれども、特に利益の不当に偏らない中立、公正であること、これが非常に難しいことだと思います。それから、保険、医療、福祉のサービスを利用できるよう介護サービス提供事業者、主治医、保険者との適切な連携、これも非常にまだまだ制度的には整っていないような感じがいたします。そこら辺をもう一度また部長にはよく精査していただきたいと思います。
次の質問に移ります。
居宅支援事業所は独立採算が不可能なことは御存じだと思いますけれども、40件で1人約1万円としても40万円、半分は必要経費として、そして半分は給料としてという形になりますと、今のヘルパーよりも給料は低くなってしまう。これだけ勉強をして計算を積んで、そして5年に一回の3万5,000円もするような研修に1週間も行かなきゃいけない。そういうリスクをきちっとこなしながら給料は一番低いという感覚になりますと、ケアマネジャーたちから言われると、やってられないねと、そういうところがあります。
そして、この難しい業務をケアマネジャー以外でやれないんです。法律的には御家族でもいいですよ、本人でもいいですよということはうたってありますけれども、とてもじゃないですが、それをだれがきちっと精査してオーケーを出せるかというと大変難しいと思います。そうするとケアマネジャーをもう少しきちっと立場を認識していただけるように国の方にも働きかけていただかないと、将来ケアマネジャーがいなくなってしまう。介護保険そのものが崩壊してしまう、こんなふうになりかねないと思いますので、中立、公正に利用者の希望に沿ってプランができるようにということで、今の報酬で可能なのでしょうか、そこら辺を部長のお考えをお聞かせください。
○議長(石川信生)
 保険健康部長。
○保険健康部長(伊豫田 豊)
ただいま言われましたように、居宅介護事業所で働きますケアマネジャーの方々、ケアプランをつくる件数も限られておりまして、その報酬もプランの数、上限によってだんだん減ってくると言いますか、変わっていくというのが実態でありまして、これで独立した居宅支援介護事業所が成り立つのかということですけれども、確かに理論上と言いますか、介護保険制度上では成り立っているかもしれませんけども、現実はその中で今御披瀝がありましたように、報酬からいろんな経費を差し引いていくと手元に残るのが十分ではないと、そういったことで独立した居宅介護事業所というのはこの辺でもあまり例がないというのが実態ですので、そういった意味では独立した経営というのは難しいのではないかなという認識は持っております。
それで、そのためにいろんな国ですとかそういった働きかけをということですけども、基本的には冒頭申し上げました介護保険の仕組みの中の介護保険料、介護報酬というものでこれ自体が構成をされているという面もありますので、機会がありましたら国など関係するところには要望させていただきたいというふうに考えております。
○議長(石川信生)
 6番 神谷議員。
○6番(神谷ひさ子)
最後に、ちょっと市長にお伺いしたいと思います。
昨今、中央主権というのが非常に話題になっております。ほかの市、刈谷、安城、高浜、いろいろなところでも独自な政策を打ち出して、ほんの少しずつですけれどもケアマネジャーに対しての手厚い施策が実施されていると思います。知立は国の言うとおりサービスの低下、保険料の高騰そうですね。全部聞き入れていっていいのでしょうか。市長が高福祉ということで打ち出されておりますので、ここら辺のところを市長のお考えをお聞かせください。
○議長(石川信生)
林市長。
○市長(林 郁夫)
 これからの高齢社会の中で、介護保険制度の充実化というのは非常に大事なところであります。そうした中で、このケアマネジャーというのは介護保険制度の中でも根幹となる方であるというふうに思っております。
そうした中で、先ほど来出ております公平、中立性を保っていただくこと、また、報酬を満足のいくような形にしてあげることということを考えていかなければいけないなというふうに思っております。部長が答弁させていただきましたように、関係機関等に機会をつかまえてもお願いをしていきたいなというふうに思っております。
そうした中で、知立市として単独で何かできないかということでありますが、近隣市で御披瀝いただきました単独でやってるようなことを今、神谷議員おっしゃられたわけでありまして、一度担当部と一回研究をしてみたいと思っております。
○議長(石川信生)
 6番 神谷議員。
○6番(神谷ひさ子)
ありがとうございました。
今後も検討するにとどまらず、チームをつくって市役所の中でもある程度の期間をおきながら検討していっていただきたい。そして、その検討した結果を時々公表していただけるとありがたいと思いますが、部長いかがでしょうか。
○議長(石川信生)
 保険健康部長。
○保険健康部長(伊豫田 豊)
近隣の状況を検討させていただきまして、その結果については情報提供させていただくことにつきましてはやぶさかではございませんので、よろしくお願いいたします。
○議長(石川信生)
 6番 神谷議員。
○6番(神谷ひさ子)
ありがとうございました。
このケアマネジャーというのは非常に過酷な勤務であるということを認識いただきまして、今後もどうぞケアマネジャーに温かい視線を知立市として注いでいただけたらと思います。
これで私の一般質問を終わらせます。
○議長(石川信生)
これで6番 神谷議員の一般質問を終わります。
次に、1番 山崎議員の一般質問を許します。
〔1番 山アりょうじ登壇〕