○21番(高橋憲二)
 ただいま提案をいただきました教育委員、川合氏について、若干お尋ねしたいと思います。
 とりわけ同氏が石原教育長の後任人事として提案をされている点を考慮いたしますと、地方教育行政に関する法律によって、教育長は教育委員の任命によってこれを選任することになっておりますが、教育長の後任人事という点では大変重要な提案だというふうに理解をいたします。
 以前、教育委員のあり方については、本席で林市長と、るる議論をさせていただいたことがございます。すなわち、林市長は、平成20年11月30日執行の市長選挙において、教育委員については一部公募制を提案をされておられます。すなわち、教育委員の一部に一般公募を取り入れるなど、教育委員会改革を行います。これは当時のあなたの選挙公報を引っ張り出して持ってきたんですね。
 それで今回、教育長後任人事という点で私は注目したんですが、この公約に該当する一般公募という行為はなかったわけであります。今度の提案と。この選挙公報、あなたの公約との関係は、どう理解したらよろしいでしょうか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 今のですね、選挙公約との関係でありますけれども、私は教育委員の公募はなぜやりたいかっていう大きな目的が、やはり子育て環境日本一にしていくための一つの方策であろうというふうに考えたわけであります。
 というのはですね、従来のこの教育委員会というのは、私どういう決め方かというのは、やはりこの一定の決め方があったわけでありますけれども、より広くですね、より幅広い視点からと申しますか、幅広い世界からやはり選択をしていくと申しますか、手を挙げていただいて、そしてこの教育行政に識見のある方をですね、雇用、採用していくというのを一つのあり方かなという思いがあったわけであります。
 いずれにしましても、この教育委員というのは、従来の学校教育にとどまらず、生涯学習という視点もしっかりとやはり担っていただくわけでありまして、そうした中で幅広いところからやはり手を挙げていただく、そんなことがいいのかなとそんな思いで選挙公約に書かせていただいたということでございます。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 いや、私の質問にはお答えになってないんです。選挙公約は私承知していますから、今報告をさせていただいた。そういう趣旨で、今市長答弁のような趣旨で公約をしたと、これは重々よく承知しております。
 あなたの就任は、平成20年12月であります。あなたの就任は、平成20年12月ですね。既に任期を半分以上超えておられますが、この間に教育委員というのは、知立の教育委員は5名です。この間に平成22年11月13日で蔭山教育委員、平成22年12月19日竹内教育委員、もう一人小池教育委員、この新しくかわられたんですが、3名すでに選任同意をされております。
 そのときも当然この公約が注目されたわけでありますが、今おっしゃるような趣旨とは異なって、従来型の公募によらない方法で選任をされました。電話をされました。
 今回、教育長人事の後任として出された案件もこれとは違う案件であります。残るのあとお一人、この方はいつ任期ですか、教育委員会。あとのお一人はいつが任期ですか。
○議長(坂田 修)
 教育部長。
○教育部長(近藤鈴俊)
 あと一人残られる委員の任期は、平成23年9月30日でございます。
 9月30日でございます。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 今回も4人目の教育委員がそういう形で公募によらないわけですから、この公約は一応ふたをしたと、公約はしたけども実践しないということで理解したらいいですか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 これはですね、担当のほうにも指示をさせていただいてるんですけれども、保護者代表の方が該当になったときにこの教育委員の公募制度でやっていきたいなっていうそんなことであります。
 以前ですね、以前と申しますか、一番近いところではですね、残任期間を終わられた方がいらっしゃったわけでありますけれども、この残任期間であったということでですね、この方についてはこの残任期間、通常でありますと4年間を受けた任期であるわけでありますけれども、2年間だけだったということもございました。
 そうした中で、この方については、再度この残任期間終了後もやっていただいておるということでございます。
 そうした中で、次回のこの公募については、この保護者代表の方が任期満了を迎えられるときにこの公募制度によってですね、やっていきたいなと、そんなことは指示をさせていただいております。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 保護者代表の方が対象になる場合に公募制をとりたいと、こういう今御意見でしたか。同法によりますと、教育委員は5名なんですが、そのうち1名は保護者代表にされるように義務づけています。
 この保護者代表というのは、どなたで、いつ選任されたんですか、教育委員会。
○議長(坂田 修)
 教育部長。
○教育部長(近藤鈴俊)
 教育委員の中で法律に基づきます保護者代表としての位置づけは、現在教育委員長に就任されております小池きよみ委員でございます。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 失礼しました。先ほど小池さんかわられたとおっしゃったんですが、小池きよみ委員が保護者代表だと。
 この方は、平成22年12月19日で選任されているじゃありませんか、あなたの手で。これは公募されたんですか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 この保護者代表の方が、この平成22年に任期満了を迎えられたわけでありますけれども、2年間の残任期間を終えられたということで、まだこの通常ですと4年あったわけでありますけれども、そうした中で、そうした配慮もありまして、あえて今回は公募でなく、再度この方を提案をさせていただき御同意をしていただいたということでございます。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 ということは、保護者代表の方は、あなたの任期中には存在しないと。あとお一人、平成23年9月、ことしの9月に任期切れになる教育委員の方がみえる。しかし、これは保護者代表ではありません。
 そうすると、林市長の任期中には、今の答弁をそしゃくしますと、公募をするという機会はもうないと、こういうふうに言わざるを得ませんが、そういうことでよろしいですか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 実際にこの公募を取り入れて教育委員を採用するという機会は失われているわけでありますけれども、この担当に指示させていただいたのは、公募の条例と申しますか、要綱と申しますか、制度化については任期中に何とかやりというということは今、申し上げておるところでございます。
○議長(坂田 修)
 教育部長。
○教育部長(近藤鈴俊)
 ひとつ意思の疎通が欠けておるといけませんので確認をさせていただきます。
 もう一人残ってる委員は来年と申しまして、平成24年になります。平成24年の9月30日です。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 任期中には、もうそのチャンスはないと公募制の。ということは、あなたの公約は公約を掲げられたけども、実際は実践されなかったと、こういうふうに言わざるを得ません。
 それで今、担当をして公募制の具体的な実務の進め方について指示しているというふうにおっしゃる。どこに指示されておるんですか。担当というのは、どこの部署を意味しているんでしょうか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 担当は企画部になります。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 企画部長、いつ指示を受けられたんですか。今どこまで進んでるんですか、作業は。
○議長(坂田 修)
 企画部長。
○企画部長(竹本有基)
 指示を受けたのがいつだったのかはっきりしませんですが、一番最初は、市長就任されて、じきだったと思います。
 ただ、具体的に、今市長のほうから答弁がございましたように、どなたを対象にしてやっていくだというような話をお伺いをしたのは、昨年だったと思います。
 今の状況でございますが、各市の状況を調べさせていただいて、先ほど市長も条例なのか要綱なのかというようなお話がございましたですが、これは要綱で募集をするんであれば要綱で募集をしていけばいいのでないのかというようなお話を今しておるところでございます。
 そして、その内容についても、今よその状況を調べさせていただいておると、そんな状況でございます。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 その対象は、保護者代表の教育委員においてのみ施行せよと、そういう範囲で要綱等をつくれという指示を受けたということですか。もう一遍確認をしてください。
○議長(坂田 修)
 企画部長。
○企画部長(竹本有基)
 おっしゃるとおりでございます。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 保護者代表が地方教育行政に入ったのは、まだ最近ですよね。
 つまり、保護者代表というのは、ある意味では限定されておるわけです。子供を現に学校に預けていらっしゃる年代の方からも教育委員を1人選任しなさいよと、これが保護者代表が法律でうたわれた趣旨であります。保護者と離れた人々、もちろん教育委員会は教育に対して識見がなければいけませんし、人格高潔で、この法律にうたわれてるとおりの方でなければいけませんけども、なかんずく保護者を代表するような方からも委員を選任しなさいよと、こういう義務づけ。
 つまり、これは対象者を限定したわけですよ。一般公募制というのは、対象者を限定せずに広く識者を求める、ここに最大のメリットがあります。教育委員というのは市長の被選挙権があれば教育委員になれます。すなわち、日本国民であれば市長の被選挙権は知立市民でなくても結構ですから、被選挙権があれば教育委員になれるわけですから、市の内外を問わず有能な人材を結集する。そのための一助として公募制というのが言われているというふうに理解します。
 ところが、これをしかけようという対象、ここで選任しようという対象が保護者代表ということになると、大変な矛盾を私、感ずるわけですよ。保護者代表という限定された人から選ぶわけですから、そこで手を挙げてもらうという行為があってもいいようには思うんですが、あえてそこに公募制を入れなければならない積極的な理由を私、見出せないんです。
 これは私、大変な矛盾だと思いますね。この公約は、私も前に教育委員の一般公募にはいろいろ問題があると。ほんとになってほしい人が公募の場合に手を挙げなかったらどうするんだと、あるいは1名の定員に2名、3名、4名と手を挙げられた場合どういう選考基準で適格者を選任するんだと、こうした問題ね、依然としてクリアされなまま検討の方向や内容についても具体的に解明されないまま今日に至り、とうとうきょうは任期中にはこれを執行できないと、こういうことが明らかになりました。
 林市長の知立レポートというのがあるんですね。こういうものを私どもには手に入りませんが、支持者の方々に最近ずっと出してみえるかしりませんけどね、ここにあるのは平成22年1月。ことしの1月は出されたかどうかしりません。平成22年1月、ここで公募制はどうなっとるかといいますと、今後もできるだけ幅広く人材を登用したい。現在検討中と、こうなっているんです。検討中というのは企画部長の答弁を含めて検討というふうに言えるんですが、私は、この際、公募制の公約については実行できないわけですから、最終年度の平成24年9月の選任の方、これは再任されるかどうかそれはしりませんけども、公募制について市長のスタンス、一体どういうことなのかという思いもあろうかと思いますね。
 私は、この際、市長において任期中は公募は採用しないと。要綱はほんとにおまとめになるということなんですか。しかも保護者代表。矛盾しないですか、これ。どうですか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 私は、要綱よりも条例のほうがいいのかなという思いは感じている。
 というのは、議会で御審議をいただくという機会がありますので、今担当のほうと要綱でいいじゃないかといういろんな課の中ではあるようでありますけれども、まだここら辺は詰めるわけでありますが、任期中には要綱か条例かは出していきたいなという思いはございます。
 先ほど高橋議員おっしゃられたような保護者代表がちょっとおかしいじゃないかと。要するに一般公募とは矛盾するんじゃないかという趣旨であろうというふうに思いますが、各市、私いろいろこれを公募を出させていただいたとき等で見てますと、やはり教育委員の一般公募をやっていらっしゃるところあるわけでありますが、最初は保護者代表を対象にした一般公募であります。
 そこでやはり正否等、効果等をかんがみながら次の段階へ移っていくということであろうというふうに認識しておるわけでありまして、私もそうした中で、高橋議員おっしゃられました議会の中でもこの一般公募を私が掲げさせていただいたときには、さまざまな御意見いただきました。
 そうした御意見などを踏まえ、そして各市の状況などもかんがみながら保護者代表に限定しての一般公募を要綱か条例かで制定を任期中にさせていただきたいというのが今の思いであります。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 議論を重ねるたびに市長の答弁が現実的に変更されてきているという思いでいっぱいなんです。今の答弁が教育委員公募制についての到達点。
 ただ、市長は思いを語るいことがお好きなようでね、思いと実践の結果とは必ずしもイコールではないというのが、この2年少々の私の率直な思いです。これは思いとして聞いてもらればいい。
 だから、そういう思いを語ったということは記憶のとどめておきますが、果たして保護者代表を一般公募するといったって、どうやって公募するのか。さっき言ったように、複数人が出てきた場合、PTAですからね、どうやってその中から甲乙をつけるのか。保護者代表というところに価値があるわけでして、法律がいっている点はね。保護者を代表し、保護者を代弁している保護者の思いを教育行政に伝えるというところを最大の理由にしているわけですから、そこのふるい分けに公募制を用いるというのは、私は、市長の言う公募制が広く人材を求めるというところに意味があるとしならば、それは重大な制度上の問題点ではないか、そこに限定するということはね、これは申し上げておきたいというふうに思うんです。
 それで私、きょうちょっと先回議論いたしました議事録を改めて読んでみました。
 これは平成21年9月、あなたが平成20年の12月に就任されて一回り回った9月の段階の議事録ですよ。ここで私は、9月議会で決算の審査で教育委員の一般公募制について議論をいたしました。あなた何とおっしゃっているか。なかなか意味の深いことをおっしゃってるんですよ。
 公募制については、私は、次に教育委員をだれにするかという選択のときに、私の知り得る範囲の皆さんのみならず、できるだけ大勢の方から探したいという思いでございます。これはきょうもおっしゃいました。
 それで、教育委員のAさんが御辞退されるということが起きたときに、私がまずだれにしようかというそういう機会が生まれたときは、その手段の一つとして公募制というのを考えていきたい。
 つまり、再任を妨げないから任期満了でなられた場合には、公募制というのはちょっと発想しないけれども、Aさんが任期途中で辞職されたような場合、つまり、次の再任を前提にしないような場合には公募制を考えていく、こういうふうにおっしゃってます。やはり教育委員が何らかの理由で御辞退されるという機会があったときには、一つの手段として、この公募制というのを考えていきたい、こういうふうに考えている。何度もおっしゃっています。
 石原教育長が教育委員を任期を残して今回事職をされます、先ほど報告のあったとおり。9月の任期を4カ月残して今回3月31日で退職される。平成21年9月議会の教育委員Aさんというケースは、まさに今回の石原教育長に該当する方程式に代入するうってつけの機会だというふうに私、これ改めて読んで痛感するんですが、そうじゃないですか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 今おっしゃるようなAさんに該当する方だなということで今、思いました。
 私は、今回のこの石原教育委員に関しましては、教育長でありました。そうした方を公募をしていくということは、やはり私は、この公募制度がまだ知立市において今まで取り入れてこなかったということもあるわけでありまして、そうした中で、やはり一抹の公募制でやっていくことに関しての私の思いが至らなかったということであります。
 本来であれば、今、任期途中でやめられた方がいらっしゃったときには公募制という手段もあろうかというふうに思いますが、今回に関しては教育長だったということで、その形はとらなかったということであります。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 平成21年9月議会の答弁は、事実上修正されました、今の答弁で。任期途中のAさんのような場合には公募制がいいと語られた答弁は、今撤回されたんですよ。いやいや、教育長なんだと。これは重大な人事なんで、教育長だから広く求めるというのがあなたの公約の中心点じゃないですか、これ。教育長のようなポジションに、もちろん教育長というのは、さっき言ったように教育委員会の選任でやるわけですか、ここで早計なことは言えませんが、そういう人事だからこそ幅広く人材を求めるための公募制というのは生きるべきであって、保護者代表という狭い意味の代表者で、あえて一般公募にする必要性と根拠は薄いと。そういう絶好のAさんの機会であったにもかかわらず、今回答弁修正されて、教育長なのでやめますと。
 つまり、あなたの思いは変わるんです。そこに私は、知立の林市長としての責任論というか、市長の器論というか、市長としての任務遂行に政治的な批判を加えておかなければならない、こういうふうに言わざるを得ないわけであります。
 これで公募制というのは、極めて実行、実践の事態は薄くなったということを改めて痛感いたします。私は、いい制度ならばこれは取り入れればいいと思うんですが、クリアすべき難題がたくさんあって、その難題を市長の側から提起されて、こういうものこういうものがあって、これを真剣に考えているという問題提起があれば、その検討の中身が手に取れるわけですが、担当に指示したと、2年たってですね。これでは話にならないということを申し上げておきたいと思います。
 そこで制度論はともかくといたしまして、今回川合基弘氏を教育委員に選任するという案件であります。
 私、川合基弘氏の教師、教員としての教員像についても多少調べさせていただきました。子供たちからもかなり評判がいい先生で、学級通信含め、元気に活動されている先生だということも承っております。
 また、現実的に今、東小学校の校長で、先般の代表者会議でも市長からありましたように、多文化共生で大変汗をかいて努力をされている。夏のラジオ体操には毎朝出て来られて、率先して体育の向上、社会教育の向上に努力をされている、そういう先生像だということも私なりに認識を深めさせていただきました。
 また、当市の学校教育課長として在任された経緯もあり、委員会等を通じて論戦をさせてもらったり日常的な教育行政でおつき合いをさせていただいたことも具体的な実践例として私は承知をしております。
 ただ、私、この川合さんの人事について申し上げなければならない点があるのは、平成19年4月23日から同年6月6日までの理科支援員に対する学校教育課長としての対応であります。
 これは、私のみならず、関係する議員が御承知のとおりですが、当時理科支援員をされていた一人の女性から、3回の定例会にわたって陳情書が提出されました。すなわち、平成21年9月定例会理科支援員の話は平成19年4月23日から6月5日まで18日間、理科支援員として来迎寺小学校で働いたというケースです。そのケースについて教育委員会の対応に疑義があり、市議会として解明してほしいという趣旨の陳情が3議会にわたって提出されております。すなわち、平成21年9月定例会、平成21年12月定例会、平成22年6月定例会、3度にわたって提案をされております。 
 この理科支援員の問題というのは、就労しようと思ったけれども教育委員会から解雇の通知を受けたということもさることながら、21コマ18日間働かれた賃金、謝金といいますかね、賃金報償費、謝金が払われていないという訴えがあって、平成19年4月23日から6月5日までの就労の行為に対して平成21年1月9日付で14万3,000円、公金でないお金で支弁された、こういう事件がありました。
 これは、先ほど言った3度の陳情の審議を通じて市議会の委員会等で解明され、明らかになった問題であります。その議事録は今も残っているわけです。この理科支援員の問題というのは、片がついたんでしょうか。俗っぽい言い方をすれば。御本人と関係者の間で合意をされて円満解決ということになっている案件ですか、どうですか、現在の認識は。
○議長(坂田 修)
 教育部長。
○教育部長(近藤鈴俊)
 御質問の理科支援員のK女史との間につきましては、教育委員会としても一生懸命努力させていただきましたけれども、御本人が最終的な和解という形には至らなくて、その後、市を転出されて、その後の接触はない状態でございます。
 したがって、しっかりした解決ができているという案件ではございません。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 払われた14万3,000円というのは予算書を通らない、市の公金ではないということがしばしば問題になりましたが、この件は解決しているんですか。
○議長(坂田 修)
 教育部長。
○教育部長(近藤鈴俊)
 その件につきましても、本人と和解の前提の中でクリアしていくということにしておりましたので、そのお金について、まず御本人が私どもの支払ったところに返していただくということも和解の条件の中に入っております。
 それによって今度は公金でもって新たにきちっとした和解金額を交付していくと。いわゆる支弁させていただくという考えでございましたので、その件については、まだ公費という形になっておりません。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 今、答弁のあったとおりなんですが、私は、その当時の学校教育課長が今回提案の川合基弘氏であることに注目せざるを得ないんです。
 先生の評価は、私、冒頭に申し上げたとおり一生懸命やっていらっしゃる先生であります。一生懸命やっていらっしゃる先生ということと教育委員に任命する、なかんずく教育長の後任人事で任命するということとは本質的に違うわけであります。これは論を待たないところですね。
 教育長の責務、職務第17条、教育長は教育委員会の指揮監督のもとに教育委員会の権限に属するすべての事務をつかさどる。教育長は、教育委員会のすべての会議に出席し、議事について助言する。第20条、教育長は、第17条に規定するもののほか、事務局の事務を統括し、所属の職員を指揮監督する。もちろん教育長になられたわけじゃないので、そこまでの権限を今、議論するつもりはありませんが、そういう後任人事、職員を指揮監督するんです。
 この方が学校教育課長当時、23歳のうら若き乙女の理科支援員について、公金の支払いもない。そして円満解決もされていない。こういう当事者が今申し上げたような職務を前提にして教育委員に任命されることは、私は甚だ疑問を感じます。市長、どう思われますか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 この問題については、議会の中でも非常にたびたび皆様方に御審議いただいて、御心配をおかけをさせていただいたところであります。
 やはり今も市としては、同じテーブルに着いて何とか円満にいくようにはそういう姿勢ではおるんですけれども、なかなかそういった今、環境にはないということであります。
 一方、今、高橋議員のおっしゃられるように、そんな問題が解決してないこと、問題を起こしたときの課長を教育委員として任命するのはいかがかなものかというお話であります。
 私もそうでありますが、人にはそれぞれ欠点もありますし、汚点も私も振り返ってみますとたくさんあるわけでございます。そうしたこともあるわけでありますが、そうしたこと以上に、この方、学校教育もしっかりやられます。また、生涯学習という視点もしっかりともっていただける方であります。
 何よりもですね、今、高橋議員おっしゃられましたように、子供たちの人気、教え子を私、何人かお話をお聞きしたんですけれども、非常に評判がいい。とりわけ真剣に何でも対応してくれるということ、また、非常に仲間を大切にするということを非常に教えられたというようなことを子供たちが言っているわけでありまして、当時の教えられた子が言っているわけでありまして、そうしたことを考えますと、やはり川合氏が知立市の教育委員、とりわけ教育長として的確な方ではないかなというふうに私は判断をさせていただきました。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 私は、川合氏を学校長として不適格などとは全く思っておりません。そういう素質のあるいい先生ですから、学校現場で大いに活躍してもらえば私はよろしいというぐあいに思っております。
 だから論点をすりかえないでいただきたい。私は、川合先生が学校現場で学校長として現に任務を果たされていること、そのことを思って教育委員が不適格だとは申し上げておりません。さっきお聞きのとおりです。理科支援員の所管の担当課長だった。これは教育部長、理科支援員の担当で学校教育課長はそういう責務があるんじゃないですか、どうですか。
○議長(坂田 修)
 教育部長。
○教育部長(近藤鈴俊)
 理科支援員につきましては、基本的には現場の学校長がその支援員をどなたをどういった形で任用という形を行っていきますけども、その指導的立場である部局が学校教育課長ということになります。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 私は、人にはいろいろ長所と短所あります。それはよく承知しております。人生60を超えて少しはわかるようになってきました。ですから長所を伸ばしていきたい、この思いは私は少しもブレーキをかけるつもりはありません。
 ただ、現在関係者とまだ同意されてない。合意が、要するに和解ができてない案件で、一方の部長いわく、学校にも一定の責任があるとはいえ、その所管の担当課長としての職責と職務は今日も問われて当然であります。それが公務というものであり、責任あるものの仕事だと思います。それがまだ和解もされずに理科支援員として働かれた公務が公金で支弁もされてない。会計上、極めて不明瞭な形も含めて、現にこの事態が存在している。
 少なくとも私は、本件が早く解決をされて、御本人との間で十分合意もでき、円満解決をし、握手をされた後に、そのことを教訓とし、今後の教育行政に生かそうということであれば、その人のいわば経歴を転化して前進させていただくということで拍手を送れる、そんな環境ができるかもしれませんが、現にまだ心痛めて知立からあえて去って、異境の地でこのことに心を痛めていらっしゃる方がいるというその当事者を学校長ではなくて教育委員、しかも教育長の後任人事におしてこられるというところに私は疑義を申し上げているわけであります。わかっていただけないでしょうか。
 私は、広く人材を求めるために一般公募を市長は公約をされたにもかからず、今言ったような方をあえて教育委員に選任されてくるところに市長としての公約と現実的政治課題に向かっていく姿勢に大きな矛盾を感じざるを得ないわけであります。
 2010年3月25日に当該の理科支援員が市議会に提出をされた陳情書の一文ちょっと読んでみたいと思います。陳情書の一文です。
 学校を卒業したばかりの23歳の私が、当時の知立市教育委員会学校教育課の川合課長(現在は東小学校の校長)の「知立市を愛知県を日本を信用してほしい」という言葉を信じなければこのように大事にはならず済んだのです。そして事実が公になった後も責任のがれを続けようとする知立市教育委員会には非常に驚いています。
 こんな一文が、これは議会に提出された陳情書に川合氏の名を挙げてね、これは思いのたけを語っていらっしゃるんです、彼女なりに。この問題は、現在解決しておりません。
 さらに彼女は、こう言っています、陳情書で。
 約13年前、知立中学校の1年生の終わりに、私は市外の中学校へ転校しました。その手続の際、途中で転校するなら最初から知立中学校に来なければよかったのにと知立市教育委員会で言われたことがずっと忘れられませんでした。転校理由が当時の中日新聞に載ったあの例の問題に関係があること、知立市教育委員会は無論御承知のはずです。そして今回は、上記の川合課長から、出世のために我慢しろと言われています。知立市教育委員会の体質は、あの13年前と同様、いえ、それ以上に悪質なものとなっていることが御理解いただけるでしょう。
 多少感情的なくだりを見出さないわけではありませんが、こういう形で、これまだ未解決のまま一方の当事者がこの思いを抱いていらっしゃる。この方を教育委員にすることは、私は賛同できません。教育長、どう思われますか。
○議長(坂田 修)
 石原教育長。
○教育長(石原克己)
 理科支援員の問題につきましては、ほんとに議員の皆様にも御心配をいただきました。今、知立から最後の文章があるわけですけども、それで知立から去っていかれたわけでありますけども、解決がされているかというと、そのままであります。
 今読まれたあたりのところは、当時の川合課長の思いがその方に十分に伝わっていない、そんなようなことを私は思います。こういう事実が、ここに言われたことがほんとに言ったかというと、そんなこと言われる先生ではないと私は確信をしております。
 ただ、いろんな行き違いというのはかなりありまして、その辺のところが問題であるということであります。
 いずれにしましても、13年前、当時私もこのことはあまりよく記憶になかったわけですけども、後で聞いてわかってきたわけでありますけども、そのときの思いがずっとあるのではないかということもあります。
 それから、理科支援員の来迎寺小学校での出来事等も川合課長が一手に引き受けて対応をしてくれたわけであります。その結果、解決に至らないわけでありますけども、当時の課長としての責務は、ほんとに果たしていたなと。
 ただ、今言われたように、まだ解決が完全に済んでないというところは気がかりなところはあります。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 私が今読み上げたのは、市議会に出された陳情書の一文で、これはだれが見ようとアクセスすれ見れる文章に書いてありますね。
 きょうは述べませんけども、彼女が平成20年11月12日付で本多市長あてに出した郵便書留の内容証明の文章もあります。きょうはこれ紹介するのは控えますけども、相互に行き違いがあったということを前提にされているわけですが、一方の当事者がこういう思いをまだ持っていらっしゃるわけです。教育委員会はよくやってくださった。頑張ってくださった。しかし、結論としては、まだ解決に至っていない、これは事実なんです。
 だから私は、本当に学校当局、教育委員会当局が理科支援員について、あの当時のあの場面で行ったことが正論であり、正解であるならば、多分月日はたっても和解できたはずでしょう、今日までの間に。
 今の議論を翻ってみると、ひとえに理科支援員の女性に非があって、教育委員会や学校には非がないんだと、ここへ議論が帰着するんです。私は、こういう切り捨てるようなやり方でいいのか。声なき声を切り捨てるようなやり方でいいのか。これは解決すればいいですよ。これが円満解決してお互いに相互に言いたいことがあって、行き違いがあったけどもわかりましたと、学校も少し丁寧さに欠けましたねと、申しわけなかったと、合意ができて水に流しましょうと、これから頑張りましょうということで川合氏がその先頭に立って頑張られて、それを今後の教育に生かそうという話ならいざしらず、まだこの当事者、和解しないまま訴えを続けていらっしゃるじゃないですか。私は、その当事者を今回こういう形で教育長の後任人事にされることに対する何とも言えない配慮のなさを感じないわけにはいかないわけです。市長もそれを追認された。
 これは教育長の推薦人事だというふうにおっしゃいました、代表者会議で。片方では教育委員の公募制を大きく公約されながら、片方では、今申し上げたような歴史的に指摘されなければいけない瑕疵のあるそういう経緯を踏まえた上で、教育長の人事を丸のみにされて出してこられる市長の政治的な能天気さに、私は少々あきれているわけです。
 市長どうですか。私、ここまでのことはあえて申し上げなければいけないと思って今申し上げているんですが、こういう方を教育委員にすることは、これからの教育行政にとってベターなんですか。教育長になられた場合には、職員の指揮監督やられるんですよ。よろしいんですか。警鐘と市長の姿勢についてただしたい。お答えください。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 この教育委員をだれにするかということを考えるときには、常に頭に入れておかないかんことというのは、やはり子供たちにとってだれがいいかということかなというふうに思うんですね。
 やはりそうしたときに、私は、公募制ということを公約にした公募すべきだという、そして公約を守るべきだという声、今、高橋議員からそういうこともおっしゃられるわけであります。
 また、いろいろな女性に対してのまだ問題解決してないじゃないか、そういうこともおっしゃられます。いろいろあるわけでありますけれども、やはり大切なことは、高橋議員が今、丸のみだというふうに高橋議員おっしゃられたんですけど、それはちょっと誤解というか、言っておきたいんですけれども、丸のみじゃないわけであります。
 非常に考え、自分なりに川合先生でありますけれども、石原教育長から言われる前にも、この川合さんという方は、当然私も存じておりましたし、視野にも入っておりました。事前にヒアリングと申しますか、川合先生の姿勢とか評判、そういったことも念入りにリサーチをさせていただきました。そうしたことをほんとに真剣に考え、子供たちにとってだれがいいかということを考えて今回提案させていただいたということだけは御理解をいただきたいというふうに思っております。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 私は、川合論をぶって川合先生を全否定しとるわけじゃないから誤解しないでくださいよ。私は、学校長として川合先生が頑張っていらっしゃることは評価しているんですよ。
 問題は、教育委員にその方を推薦する同意しようということについて具体的な理科支援員の事実について、これはどうだったんですかと、こういうことでよろしいですかということを具体的な事実で聞いているんで、私は、教育者として川合氏を全否定してはいません。適材適所で文字どおり頑張っていただくということに何の私は異論もありません。
 ただ一点、理科支援員の結末と内容は、23歳の女性と教壇のもとに集まる子供は違うかもしれないけれども、23歳の女性を泣かすような教育者でいいのか。解決してないじゃないですか。ここに答えていただきたいんですよ。どうですか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 川合先生は、非常に反省と申しますか、非常に自分を考えるところを私以上に今回の課題については心の中に入っているというふうに思っております。そうしたことをしっかりとかみしめながら、やはりこれからの教育行政にしっかりと当たっていっていただけるというふうに私は確信をさせていただいております。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 私は、両者が合意された後にそのお話が出るなら了解しましょう。双方が合意された後にその話が出るならね。
 片や加害者、片や被害者とはいいませんけども、そういう図式のまま、合意もされないまま、和解もされないまま今日、いわば紛争状態。胸にしっかりと刻み込んでということは当然のことであります。その適格性が問われる。教育委員の人格高潔、ほんとにそれ合致するのかどうか、改めて申し上げておきたいと思います。
 もう一つ川合校長について申し上げておかなければならないことがあります。
 それは、平成22年9月1日付のかがやきという学校長のメッセージ。知立東小の子供1人1人が元気で、きらきらと輝くようにということで校長先生が通信を送っておられる。なかなか校長が通信を送られるというようなことは、ほかの学校には見受けられないということで、この点も校長として頑張っていらっしゃるあかしだと思うんです。
 第37号かがやき、この一番下の欄に、頑張れ安江さんというのがあるんです。これは一口でいうと、選挙が終わって東小学校に当時勤めてみえた安江議員が当選されたと。頑張ってくれということです。これは安江さんが学校に行かれたときに、あるいは道で会われたときに校長が、隣人が、先生が、安江さんよかったね。頑張ってねというようなことは、ごく当たり前の話です。
 ところが学校通信でこういうものを出されて、ほかに川合議員もおりますしね、たくさん議員がいらっしゃる。学区にも議員がいる。教育者として議員のスタンスはどうあるべきかということは当然承知の上で、これを回覧で全戸へ回ると、こういうことがありました。教育委員会、これどういう対処されましたか。
○議長(坂田 修)
 石原教育長。
○教育長(石原克己)
 学校だより、学校として出しているものと校長が校長だよりとして出しているもの。南中学校の校長も出しております。
 そういった学区の特質もありますけども、ここの内容については、直接これを見る前にほかの方からお聞きしまして、早速これを取り寄せて見させていただきました。
 本人にどういう思いで書いたんだということで、そういう声があるけどもいかがなものかということを聞いたら、やはり自分の職場で一緒に働いている人が市議会に当選されたので、今度は市政のほうで頑張ってくださいという気持ちで書いたということをお話されましたので、ただ、これは校長が出すものであるので、これは選挙が終わってからでありますけども、もう少し配慮をすべきではないかという話をさせてもらいました。そしたら本人も納得しておりました。
 ただ、これを見られた保護者の方、市民の方から学校のほうにいろんな意見だとかそういうものがあったかということを聞きましたけども、そういうものは学校のほうには一切なかったと。教育委員会のほうにはもちろんありませんでした。
 以上です。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 選挙前だったら大問題ですね。選挙の後だから少々行き過ぎたということが表明されたので、私は大問題だと、選挙後であっても。教育現場を預かる学校長が、23名議員がおりますから、学区にもほかの議員もいるわけでしょう。特定の人の当選をことさら祝うコメントをこういう形でお出しになるというようなことは、学校長として私は失格だと、この限りでは。そう思われませんか。
○議長(坂田 修)
 石原教育長。
○教育長(石原克己)
 本人もこれに対してどう思うかということで、二度とこのようなことがないように、みずから戒めていきたいというような反省をしております。
 私たちも時々つい出してしまう、自分の思いを書いてしまうわけでありますけども、こうしたケース、そうしたものを繰り返しながら私たちは一つずつ覚えていくと、そんなふうに思っております。
 本人の思慮のなさというのは本人も認めておりますし、今後このようなことがないようにしてきたいということも言っております。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 教育部長、あなたの見解ちょっと聞かせてください。
○議長(坂田 修)
 教育部長。
○教育部長(近藤鈴俊)
 私も学校長としてのこういったかがやきという全保護者に配られるものでございますので、そこには一定のきちっとした配慮がされているべきだというふうに思っておりますが、確かにおっしゃるとおりで、議員は23名おりまして、校長が特定の方を1人を応援するという気持ちで書かれたということでは私はなくて、教育長がおっしゃったように、同僚であられた方がこうして公務の場で市民の代表として一生懸命やられるということに対して御苦労さんでしたと、今後ともあなたの職の場で頑張ってくださいという思いを語られたということだと思いますが、今後、慎重な対応をこれを糧としてやっていかれるんじゃないかと思います。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 私は、安江議員のみならず、周りの人が市議会議員のみならず、社会的に頑張っておられることについて敬意を表しながらそれを言葉に出し、激励を申し上げるというようなことは社会人として私はあるべき姿であるし、当然だと思います。
 問題は、学校長発行のこういうものでね、全PTA会員並びに地区の町内会の家庭に全部で回覧されるということを前提に、こういう紙面の中で、あえてそのことを書くというところに学校長としての識見、これはまさに教育委員の識見、教育行政に対する識見、これ問われとるじゃないですか。ずぼらじゃないですか、私に言わせれば。
 公私がきちっと線が引かれていない。個人的に安江議員に頑張ってくださいと、おめでとうございますと、これは万遍言ってもらっても思うんですよ。しかし、こうしたところでそういうことを書くということについては厳に戒めなければいかん、学校長として。これが教育行政に対する識見。今度そのことをつかさどるポジションに市長が推薦されてるわけでしょう。提案されておるわけでしょう。
 これは理科支援員に比べれば軽微な話かもしれんけれども、私は、ここに川合先生の教育委員としてのあり方について一定の問題提議をせざるを得ないということであります。
 市長、どうでしょうか。それでも適任なんですか。よりいい教育委員の選任ということがいえるんですか。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 今回のこの今のおっしゃられた選挙後の特定議員に対する頑張ってくださいというメッセージについては、先ほどの案件と若干違うのかなというふうに思っております。
 今、高橋議員が御指摘された公私の区別がついてない。ずぼらじゃないかという欠点であります。
 私は、確かにこの点について非常にいけないことだなと、公私のけじめをつけないかんということは私も思います。
 一方で、川合先生のいいところ先ほど申し上げましたけれども、教え子の皆様方言うのは、仲間を大切にしろよということをたびたび言われる。また、非常にきずなづくりを大切にされる方であります。そうしたことがちょっと度が過ぎてしまったのが今回の件なのかなということを考えました。
 いずれにしましても、この教育委員の選任については、子供たちにとってまずは私は大事なのかなという視点で選任をさせていただいております。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 PTAの人々で学校に通ってみえる人ならば、東小学校のスタッフや学校職員の方々の存在は承知されていると思いますが、かがやきが配られた町内会の地域の人々は、学校でどなたが働いていらっしゃるかは基本的にかかわりのない話であります。あえていうならばね。
 そこにあえて個人名を出されて激励をされるということが大変私からいうと、らち外、違和感を感じます。ちょっと常識疑うんですね、申しわけないけども。いいのかいと、こういうセンスで。世間の言葉でいうと。危なかしくないかいと、こういうセンスで。
 これ、教育委員会に先生来られてね、今おっしゃるように、ちょっと思慮が足らんのじゃないかと。何とおっしゃったかしらんけども、好ましくなかったということで反省されたようですが、いまだにホームページにはこのまま原文載ってます。この間引き出したものです。いまだにこれ載ってますよ、原文そのまま。
 もし申しわけなかったと思うなら、この号だけ割愛するとか、この部分だけ網をかぶせるとか手法はあるじゃないですか。今もホームページに堂々と問題の部分が記載されてます。反省されてるかどうか、私はこういう言い方を学校の先生に申し上げるのは大変僭越なんだけども、ほんとにそうなのかなというふうに言わざるを得ないですね。どうですか。ホームページから消していただいたらどうですか。
○議長(坂田 修)
 教育部長。
○教育部長(近藤鈴俊)
 このかがやきというものが東小学校のほうから出て、そしてホームページございます。
 実は、最近の話で小手先のようなことで大変申しわけない答弁になりますけれども、私もこの人事案件が出ていたという背景を見まして、この学校のホームページ、校長ホームページに入りまして、こういったものがずっと以前からのものがありました。
 これはやはりこういった問題等も含めて、負のものはきちっとしていくという考え方で、現在は、もう既に削除してございます。少し前にこの案件が出まして、申しわけございません。御理解いただきたいと思います。
○議長(坂田 修)
 21番 高橋議員。
○21番(高橋憲二)
 そうですか。今はもう削除されている。私、まだこの間、人事案が出されてね、代表者会議があって、この間、どういう文書だったやといって検索しましたら出てきたの、これ印字したんですよ。まだこの間の話ですよ。教育委員会、部長に言われたか何かしらんけども削除されたと。このてんまつね、ちょっと笑っちゃうんだ。このてんまつもちょっといただけないじゃないですか。57歳でこれからしっかりふんどし締めて頑張るということなんですが、このてんまつもいただけませんね。
  押しなべて市長ね、よい人材を広く求めると。私、公募制必ずしもこれ推進してくれというふうに言ってないですよ。こんなことはできないということで前から問題提起している。だけども公募制でやらなくても間違いのない人をきちっと選んでほしい、そういうふうに強く思っております。
 川合氏については、そういう意味で同意しかねるということを改めて申し上げておきたい。再度そのホームページの削除も含めて、市長の考え方をお聞かせいただきたい。
○議長(坂田 修)
 林市長。
○市長(林 郁夫)
 教育委員の任命、選任ということで、とりわけ教育長であります。きょうの議論を、また過去のさまざまな課題、問題点等を十分反省するべきところは反省しながら、しっかりとこの教育行政はやっていただけるというふうに認識をさせていただいておりますし、また、議員の皆様方もこれからも御指導をいただきながら、また知立市の子供たちのために、よりよい方向に進むように、また応援をお願いをしたいというふうに思っております。
○議長(坂田 修)
 ほかに質疑はありませんか。
 3番 安江議員。
○3番(安江清美)
 ただいまのかがやきの文言につきまして、私の名前が出てきましたので、私も一言述べさせていただきたいと思います。
 そういう言葉があったということで、私も確認に伺いました。そうしたところ、私、東小学校で用務員をさせていただいておりましたので、そこで非常に父兄の皆さんとも親しくおつき合いさせ ていただきました。
 そして、自分でいうのも何ですが、一生懸命勤めさせていただいたというところで仕事は頑張っていましたと。それで今度は市議会のほうへ行かれますので、その市政に対する仕事を一生懸命頑張ってくださいということで、ああいう紙面上短い文章になりましたがということでしたので、安江頑張れということではなくて、市政に対する仕事の面で頑張れということであったということを御報告させていただきたいと思います。
○議長(坂田 修)
 ほかに質疑はありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂田 修)
 質疑なしと認めます。これで質疑を終わります。
 お諮りします。同意第2号については、会議規則第37条第3項の規定により委員会の付託を省略したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂田 修)
 御異議なしと認めます。したがって、同意第2号については委員会の付託を省略することに決定しました。
 お諮りします。同意第2号については討論を省略したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂田 修)
 御異議なしと認めます。したがって、同意第2号は討論を省略することに決定しました。
 お諮りします。ただいま議題となっています同意第2号 知立市教育委員会委員の任命について同意を求める件は、これに同意をすることに賛成の議員は挙手願います。
〔賛成者挙手〕
○議長(坂田 修)
 挙手多数です。したがって、同意第2号 知立市教育委員会委員の任命について同意を求める件は、これに同意することに決定しました。
―――――――――――――――
○議長(坂田 修)
 この際、日程第7 議案第1号 知立市特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例の特例を定める条例の一部を改正する条例の件から、日程第40 議案第34号 知立市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例までの件、34件を一括議題とします。
 提出者から順番に提案理由の説明を求めます。
 林市長。
〔市長 林 郁夫登壇〕
○市長(林 郁夫)
 それでは、ただいま議題となりました諸案件につきまして御説明申し上げたいと存じますが、本3月議会は平成23年度の事業、予算を御審議いただく場でありますので、この機会に新年度に向けた私の所信の一端を申し上げさせていただきたいと思います。
 平成22年度は、知立市政40周年ということで、さまざまな事業を展開させていただきました。
 40周年におけるシンボルマークの一般公募より始まり、NHK朝のラジオ体操公開放送、NHKFMラジオや民法の人気番組の公開録音など、知立市を市内外に大きく発信させていただくこととあわせ、奴道中、まちかど音楽会などの市民提案事業については、企画そのものを市民の皆様方が行うなど、多くの市民の皆様方の参加を促し、知立市を再認識していただき、まちづくりへの市民参画への機運づくりの機会ともさせていただきました。
 現在実行中の第5次知立市総合計画の目指すところは、輝くまちみんなの知立であります。
 より多くの市民の皆様方に御参加いただくことで事業は盛り上がりますし、市民の皆様方の知立市に対する愛着度も高まるものであります。
 また、市民参画度の高まりは、あわせて私自身市長就任時より、たびたび申し上げてきたところでありますが、家族のような、家庭のような、そんなまちにもなっていくものと確信しております。自分の家庭であれば、ごみのポイ捨てはしませんし、家族であれば、おのずと互いに交通事故に遭わないよう、犯罪に遭わないよう、また、火災に 遭わないよう気をつけ合いますし、高齢者には慈愛の念を持ち、小さな子には自然と手を差し伸べるものであり、また、互いに協力し合っていくものであります。
 東京大学教授の神野直彦氏は、その著、希望の島ヘの改革分権型社会をつくるの中で、人間の幸福とは、人間と人間との継続的接触が強化されると高まると言っておられ、人と人との接触が大切、また、協力するということは、手段でもあり、人間を幸福にする目的でもあるとおっしゃっておられます。
 市制40年を超え、知立市にとって、また、新たな一歩を踏み出す本年度につきましても改めてまちづくりへの市民参画、協力、そして、きずなづくりを重要なキーワードとして着実に施策を進めていく所存であります。
 そうした中、まちづくりに市民参画をしていただく、また、地域のきずなづくりのためには、まずは我々行政に携わる者が、市民の皆様より信頼をいただくことが第一であり、昨年度は公正で開かれた民主的な市政の発展に寄与することを目的とする政治倫理条例を制定いたしました。また、情報公開の徹底など、本年度も着実に実施してまいるところであります。
 また、地域のきずなづくりには、やはり安心・安全度を高めることが基本であります。本年度は、安心安全課を新たに設置させていただきました。市役所駐車場の広告塔には、安心・安全なまちを表示させていただいたところであります。
 自然災害、交通事故、犯罪については、いずれも共通して、日ごろの備え、日ごろの自覚などが非常に大切であり、安全意識の向上については、さまざまな啓発活動、機会を通じて市民の皆様方に訴えてまいりたいと思っております。また、市民の安心・安全のために、まちの明るさの確保にも努めてまいりたいと思っております。
 まちを明るくしていくことは、特に夜間などは防犯効果のみならず、交通事故防止、また、自然災害時においても夜間に避難する際、また、夜間の救済時などにおいても大きな効果が発揮されます。
 本年度は議会にもご指導いただく中、蛍光灯より耐久性にすぐれ、CO2削減効果が大きいLED防犯灯設置を推進していくほか、一戸一灯運動の実施呼びかけなど、積極的にまちを明るくしていくことに努めてまいります。また、やはり地域のきずなづくりの核となるのが子供の笑顔であります。
 私は、かねてより子育て環境日本一を標傍させていただいており、この目標は、だれもが御賛同いただいているところであろうかと思います。
 子供は家庭の宝物であるのと同時に、地域社会における宝物であります。子供の笑顔は、何ものにも変えがたい、地域社会のエネルギー源ともなり、まちづくりへの市民参画、地域のきずなづくりの核ともなります。
 また、明日の知立、明日の日本をつくっていくのも子供たちであります。その子供たちの健やかな成長を支えるのは、我々行政の大きな役割であると思っており、子育て支援は、まさに未来への投資と確信しております。
 これまでも小学校の少人数学級、保育園のエアコン設置、また、各高等学校においてのまちづくり研究会設置の働きかけ、子ども読書計画の策定のほか、南保育園の建てかえ、そして、それに併設して南中学校区における子育て支援センター設置の着手など着実に進めているところでありますが、本年度もさらなる推進に努めてまいります。
 今議会におきまして、発達障がい児、肢体不自由児の療育施設、子育て支援の拠点施設をつくるため、中央保育園の廃園に関しての条例案も提案させていただいております。これも新たな保育ニーズにもしっかり対応し、子育て支援環境を整備していく一環でありますので、御理解をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 長年懸案でありました発達障がい児、肢体不自由児の療育施設をしっかりと建設していくにはどうしたらよいのでしょうか。また、老朽化した各保育園の修繕はどうしていくのか。また、車社会の中で、保育園における駐車場への対応はどうしたらよいのかなど、従来なかなかちゅうちょしてできなかった案件、また、新たに発生した課題、中途半端であった案件などを限りある財源をかんがみながら計画的に実施していくための骨となるのが保育所整備計画であります。
 平成23年度予算案にも計上させていただいております南保育園の建設もそうでありますし、今議会に設置条例案を上程させていただいております子ども施設整備基金もそうでありますが、いずれも今回の中央保育園の再構築とともに、保育所整備計画の着実なる実施を図るものであります。
 子育て環境日本一とすべく、また、子供たちを育て見守る保育士、先生方、保護者の方々にとって、また、何よりも子供たちにとって、よりすばらしい子育て環境をつくり、地域におけるきずなづくりの核ともなります子供の笑顔があふれ、よりよいあしたをつくるため、御理解よろしくお願いをいたします。
 また、知立市は、歴史・文化あふれるまちでもあります。東海道五十三次の宿場のまちとして発展し、市内には史跡八橋かきつばた、知立公園の花しょうぶ、また、国指定の知立神社の多宝塔、山車文楽からくりなど、名所旧跡、文化的資産が至るところにあります。
 昨年度は、八橋かきつばた庭園の園路整備のほか、パティオ池鯉鮒では、かきつばた姫まちづくりオペレッタが行われました。新しい知立の文化が発信できたと思っております。本年度におきましても、それら知立市の歴史・文化資産の継承、発展に努めるとともに、新たに知立市観光協会のホームページを作成するなどし、より一層のPR活動に努めてまいります。
 また、本年度より新たに文化課市史編纂係を設け、知立市史の編墓事業を着実に行い、後世にしっかりと知立市の歴史文化を継承してまいる所存であります。
 次に、知立市の玄関口である知立駅と駅周辺の整備事業についてであります。
 この事業につきましては、知立市政始まって以来の莫大な費用と長い年月のかかる事業であります。鉄道連続立体交差事業、そして、土地区画整理事業、再開発事業、街路事業からなるもので、道路や公園の整備、また、高齢者や障がい者にもやさしいユニバーサルデザインの視点など、ハード、ソフト面をさまざまに配慮しながら取り組んでいくものであり、知立市における一大プロジェクトでもあります。それだけに市民が一体感を持って取り組むべき事業であり、そうすることによって、より大きな成果が得られる内容にもなると思っております。そうした意味から本年度は、駅周辺整備事業の進捗状況を多くの皆様方に知っていただくためのシンポジウムを開催するなど、市民の関心度を高めていくことに努めてまいります。
 本年度も事業費の負担軽減、事業の早期完成、事業内容の情報公開等の視点に留意しながら、国・愛知県・鉄道事業者としっかり連携し、また、言うべきことはしっかりとお願いしながら、知立市内外の方々が交流し、また、楽しみ、そして、知立市民にとって、より大きな誇りが持てるような姿形にしていくため、鋭意努力し、推進してまいります。議員各位にも引き続きの御指導よろしくお願いいたします。
 市民の皆様方のきずなづくりのためには、さまざまな活動などに参加していただくことも大事なことであると思っております。
 知立市は、平成12年度に生涯学習都市宣言をいたしました。以来、さまざまな事業を展開しており、特に地域生涯学習推進委員の皆様方を中心に取り組まれている地域生涯学習事業においては、平成13年度106講座で2,486名の参加者数でありましたものが、最近では、開催講座数も約600講座にふえ、参加者数も1万人を超えているところであり、本年度も生涯学習フェステイバルの開催、まちづくり出前講座などの開催など、積極的に推進してまいります。
 また、生きがいづくり、仲間づくり、健康づくりとしてスポーツ活動は欠かせません。本年度は総合型地域スポーツクラブヘの支援、また、その会場ともなります知立南中学校のグランド整備を昨年度の知立南小学校に引き続き行ってまいります。また、高架道路下におけるスポーツ広場の整備など、生涯学習都市として市民の皆様方の生きがいづくり、健康づくりにしっかりと努めてまいるところであります。
 以上が、本予算案などに関しての私の思いの一端であります。
 後ほど提案説明をさせていただく本議会上程の平成23年度予算案は、まちづくりへの市民参画、きずなづくりを大きな視点として、明日への挑戦予算と銘打ち、従来の予算編成以上に一歩踏み込み、より無駄なもの、役割を終えたものなどを見直し、再構築することを視点に、さまざまな市民の皆様方の声に真摯に耳を傾け、職員が知恵を絞り、工夫を練り、総力を挙げ、計上をさせていただいているものであります。
 どうぞ議員各位におかれましては、さまざまな御指導賜りながらも、ぜひとも御理解、御協力を切に賜りますようお願い申し上げ、所信の一端とさせていただきます。
 それでは、ただいま議題となりました諸案件につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
 まず、議案第1号 知立市特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例の特例を定める条例の一部を改正する条例につきましては、民間の厳しい経済情勢及び市の厳しい財政状況にかんがみ、平成22年度に引き続き平成23年度も市長の給料月額を10%、副市長の給料月額を7%それぞれ減額するものであります。
 次に、議案第2号 知立市教育長の給与、勤務間その他の勤務条件に関する条例の特例を定める条例の一部を改正する条例につきましては、第1号議案と同様、平成22年度に続いて平成23年度も教育長の給料月額を5%減額するものであります。
 次に、議案第3号 知立市定住自立圏形成協定の議決に関する条例につきましては、国の定住自立圏構想推進要綱に基づき、定住自立圏の中心市宣言を行った刈谷市との間で定住自立圏形成協定を締結するに当たり、定住自立圏形成協定の締結、もしくは変更、または同協定の廃止を求める通告を地方自治法第96条第2項の議会の議決事件とするものであります。
 次に、議案第4号 知立市税条例の一部を改正する条例につきましては、昭和25年という戦後の混乱した社会情勢と不安定な経済事情の中で始まった前納報奨金制度は、時代の変化とともに既にその所期の目的は終えたとの認識から、市・県民税及び固定資産税の前納報償金制度を廃止するものであります。
 次に、議案第5号 知立市立保育所条例の一部を改正する条例につきましては、昨年策定いたしました保育所整備計画に基づく保育所の整備・再編の一環として、平成26年3月31日をもって知立中央保育園を廃止するものであります。
 次に、議案第6号 知立市基金条例の一部を改正する条例につきましては、保育園を初め、児童福祉施設の着実な整備のため、その資金を積み立てる基金として、知立市子ども施設整備基金を加えるものであります。
 次に、議案第7号 知立市国民健康保険税条例の一部を改正する条例につきましては、知立市国民健康保険事業を適正に運営するため、国民健康保険税の課税額算定基準及び課税限度額を引き上げ並びに軽減額を見直すものです。
 次に、議案第8号 知立市国民健康保険条例の一部を改正する条例につきましては、国の動向を踏まえ、暫定的であった出産育児一時金の増額措置を平成23年度以後も継続するものであります。
 次に、議案第9号 知立市環境美化推進条例につきましては、これまで知立市空き缶等散乱防止条例により実施してきましたポイ捨てによる空き缶等の散乱、飼い犬のふん害等の防止について罰則規定を設け、これらの取り組みをより一層強化し、地域の環境美化及び快適な生活環境の保全を図り、清潔で美しいまちづくりに資することを目的として制定するものであります。
 次に、議案第10号 知立市道路占用料条例の一部を改正する条例につきましては、地価水準の下落等を踏まえ、愛知県道路占用料条例が改正されたことにより、これに準じて占用料及び占用物件の区分を改正するものであります。
 次に、議案第11号 知立市準用河川占用料条例の一部を改正する条例及び議案第12号 知立市法定外公共用物管理条例の一部を改正する条例につきましては、知立市道路占用料条例の一部改正にあわせ、これに準じて占用料、占用物件の区分等を改正するものであります。
 次に、議案第13号 知立市営住宅管理条例の一部を改正する条例につきましては、家賃の前納報奨金制度を廃止するものであり、定額家賃制から所得に応じた家賃制度に改正された今日では、所期の目的は終えた制度との認識から廃止するものであります。
 次に、議案第14号 愛知県市町村職員退職手当組合を組織する地方公共団体の数の減少及び愛知県市町村職員退職手当組合規約の変更につきましては、平成23年4月1日に西尾市、幡豆郡一色町、同郡吉良町、同郡幡豆町が合併し、西尾市となること並びに平成23年3月31日をもって愛知県市町村職員退職手当組合から幡豆郡消防組合及び西尾幡豆広域連合が脱退することに伴い、愛知県市町村職員退職手当組合規約を変更することなどについて関係地方公共団体と協議するものです。
 次に、議案第15号 愛知県後期高齢者医療広域連合を組織する地方公共団体の数の減少及び愛知県後期高齢者医療広域連合規約の変更及び議案第16号 西三河地方教育事務協議会を設置する市町の数の減少及び西三河地方教育事務協議会規約の変更につきましては、平成23年4月1日に西尾市、幡豆郡一色町、同郡吉良町及び同郡幡豆町が合併し、西尾市となることに伴い、それぞれ規約を変更すること等について関係地方公共団体と協議するものであります。
 次に、議案第17号 刈谷市との間における定住自立圏形成協定の締結につきましては、刈谷市との間において定住自立圏形成協定を締結することについて、知立市定住自立圏形成協定の議決に関する条例の規定により、議会の議決を求めるものであります。
 次に、議案第18号 市道路線の廃止及び認定につきましては、道路法第8条及び第10条の規定に基づき市道の廃止及び認定をするものであります。
 今回廃止する路線は、民間開発に伴う路線の再編による1路線であり、認定する路線は、国道419号線の市道への降格による道路1路線、水環境整備事業により整備された明治用水緑道4路線、民間開発による道路5路線の計10路線であります。
 次に、平成22年度補正予算関係について御説明申し上げます。
 まず、議案第19号 平成22年度知立市一般会計補正予算(第4号)につきましては、歳入歳出それぞれ8億3,426万8,000円を減額し、総額を194億4,724万6,000円とするものであります。
 継続費につきましては、市営住宅建設事業の進捗状況を勘案し、年割額の変更を行うものであります。
 繰越明許費につきましては、本年度中に事業の完了が見込めない7事業につきまして、総額7,235万円を翌年度に繰り越すこととしたものであります。
 橋梁改築事業につきましては、愛知県が施工する猿渡川河川改修工事にあわせて、同河川に係る市管理の芋掘橋かけかえが年度内に完了することが見込めないため、県との協定書に基づくかけかえに係る負担金を繰越すものであります。
 また、木造住宅耐震化緊急支援事業、小学校教室扇風機設置事業、小学校図書充実事業、中学校図書充実事業、児童図書充実事業の5事業については、それぞれ国庫支出金との関係で3月補正予算に計上いたしましたが、いずれも年度内の完了が困難でありますので繰り越しをさせていただくものであります。
 知立駅周辺土地区画整理事業につきましては、移転対象者の事情により、移転先への建てかえ方法などの検討に期間を要したことから年度内の移転完了が困難となり繰り越しをするものであります。
 地方債に関しては、いずれも対象事業費の確定などにより、必要となる限度額を減額するものであります。
 次に、歳入歳出予算について御説明申し上げます。
 歳入の主なものは、景気の緩やかな回復により、市税において個人市民税のうち、現年課税分で1億3,500万円、滞納繰越分2,738万8,000円、さらに固定資産税の現年課税分で1億4,500万円など市税全体で3億1,044万3,000円増額するものであります。
 加えて、地方消費税交付金3,000万円、地方特例交付金2,090万3,000円、普通交付税4,498万8,000円、特別交付税8,800万円を平成22年度交付税算定数値等を参考に増額するものであります。
 また、自動車取得税交付金2,000万円は、同様の試算により減額するものであります。
 国庫支出金1,608万1,000円、県支出金2億5,531万8,000円の減額は、事業の実績見込等による調整を行うものであります。
 繰入金8億4,744万7,000円の減額は、財政調整基金繰入金7億3,167万8,000円、都市計画施設整備基金繰入金1億1,761万3,000円を減額するものであります。
 市債8,730万円の減額は、対象事業費の確定などにより調整を行うものであります。
 歳出の主なものといたしましては、衛生費では子宮頸がん等ワクチン接種委託料を4,090万4,000円増額するもので、ワクチン接種者が想定以上に多いことに対処するためのものであります。
 また、国の緊急経済対策事業として、土木費では、民間木造住宅の耐震化を促進するために1件当たり最高30万円上乗せ補助をする木造住宅耐震化緊急支援事業費補助金を540万円の増。教育費では、きめ細かな交付金の対象事業として教育環境を改善するため、市内の各小学校の普通教室への扇風機設置工事費2,428万円を計上するとともに、住民生活に光をそそぐ交付金の対象事業として小学校への図書購入費203万6,000円、中学校への図書購入費96万4,000円、図書館への図書購入費280万円と赤ちゃん絵本コーナー設置工事費120万円の合計700万円を増額いたしますが、年度内に事業が完了しない予定ですので、平成23年度へ繰り越し、実施するものであります。その他は各事業における不用見込額などを精査し、必要な調整を行うものであります。
 次に、議案第20号 平成22年度知立市国民健康保険特別会計補正予算(第3号)につきましては、歳入歳出それぞれ408万1,000円を増額し、予算の総額を51億5,887万3,000円とするものであります。
 歳入では、国庫支出金や一般会計繰入金など見込まれる歳入を見直すとともに、あわせて国民健康保険事業基金を取り崩すものであります。
 歳出では、不用額等の精査を行うとともに、給付の実態にかんがみ、保険給付費を増額するものであります。
 次に、議案第21号 平成22年度知立市公共下水道事業特別会計補正予算(第2号)につきましては、歳入歳出それぞれ6,450万円を減額し、総額17億3,577万1,000円とするもので、境川流域下水道事業建設負担金の減額や工事請負費等の確定などによる不用見込み額を精査し、必要な調整を行うとともに、地方債の限度額を5,170万円から3,880万円へ減額するものです。
 次に、議案第22号 平成22年度知立市老人保健特別会計補正予算(第2号)につきましては、歳入歳出それぞれ153万3,000円を減額し、総額1,310万2,000円とするもので、決算見込みに基づき更正を行うものであります。
 次に、議案第23号 平成22年度知立市介護保険特別会計補正予算(第3号)につきましては、歳入歳出それぞれ85万4,000円を減額し、総額を21億6,515万3,000円とするもので、歳入歳出それぞれ決算見込みに基づき必要な調整を行うものであります。
 次に、議案第24号 平成22年度知立市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)につきましては、歳入歳出それぞれ68万4,000円を減額し、総額を5億2,255万8,000円とするもので、決算見込みに基づき必要な調整を行うものであります。
 次に、議案第25号 平成22年度知立市水道事業会計補正予算(第2号)につきましては、収益的支出を993万6,000円増額し、10億8,589万3,000円とするもので、見込まれる消費税の増額及び水道料金の不納欠損処分を行うものであります。
 また、資本的支出を8,613万9,000円減額し、5億6,774万3,000円とするものです。これは不用見込み額を計上するものであります。
 次に、議案26号から議案32号につきましては、平成23年度当初予算にかかわるものであります。
 我が国経済は、一時の経済危機から緩やかに回復しつつあるものの、改善の動きに一服感が見られ、本格的な回復の軌道には乗っておらず、依然として予断を許さない状況が続いています。
 こうした状況は当市の財政にも大きく影響していることから、平成23年度予算は、明日への挑戦予算と位置づけ事業の廃止や休止も視野に入れ、すべての事業を精査、再点検いたしました。そして多様な市民ニーズや時代の要請とのバランスを取りながら、昨年に引き続き、安心・安全、子育て支援などに配慮した予算編成を行うことといたしました。
 限られた財源の中で、すべての市民が安心して安全に暮らせるまちを目指し、子育て支援、健康の増進、経済の活性化、教育環境の充実、災害に強いまちづくり、環境に配慮したひとにやさしいまちづくり、土地区画整理事業、鉄道高架事業の推進などによる良好な住環境の整備などを重点にして事業を進めてまいります。
 それでは、概要について御説明を申し上げます。
 予算規模は、一般会計207億7,000万円で前年度比4.3%の増、特別会計96億7,020万円で前年度比4.8%の増、水道事業会計19億2,100万円で前年度比10.5%増となっており、総額は323億6,120万円、前年度比4.8%の増であります。
 一般会計の最も主要な財源である市税は、景気の緩やかな回復が見込まれることから、個人市民税及び法人市民税の増加を見込み、前年度比3.4%増の総額104億円余を計上いたしました。
 また、地方譲与税初め、各種交付金は、地方財政計画に基づき見込まれる額とし、中でも地方交付税は、本年度に引き続き交付団体となることが見込まれることから、昨年度当初予算と比較して大きく増額する見込みで、2億円を計上しました。
 国庫支出金は、子ども手当負担金や社会資本整備総合交付金の増加などにより前年度比30.8%増の31億1,700万円余を県支出金は子ども手当負担金や子宮頸がん等ワクチン接種促進臨時基金事業費補助金などの増加要因があるものの、国勢調査など前年度で事業が完了したものもあり、前年度比9%減の13億4,600万円余を計上しました。
 また、一般廃棄物処理施設等整備事業基金5,000万円、都市計画施設整備基金繰入金2億2,000万円などを計上するとともに、財政調整基金繰入金14億350万円余を計上いたしました。
 市債は、臨時財政対策債7億円のほか、知立駅周辺土地区画整理事業など実施事業を勘案し、前年度比9.8%減の13億7,390万円を計上いたしました。このように基金からの繰り入れ、臨時財政対策債の借り入れなどに依存する厳しい歳入状況でありますが、将来にわたり健全性を維持した財政運営ができるよう予算を編成いたしました。
 歳出面では、まず第1に、安全に暮らせるまちをめざして、防犯ボランティアの活動支援や夜間防犯パトロールなど、地域の防犯対策事業などを引き続き実施するとともに、新規防犯灯設置は維持管理費が安価となるLED灯へ切りかえをしてまいります。防災対策として、マンホールトイレの設置、第2次橋梁耐震補強対策事業及び市民の生命財産を守るための民間住宅の耐震診断、耐震改修へ引き続き補助をしてまいります。
 また、水道水の安定供給とライフラインの強化を図るため、引き続き西町配水場の整備及び配水管の更新を行い管路の耐震化を進めてまいります。
 第2に、安心して子育てができる環境づくりとして、中学校修了までの子供を対象に子ども手当を支給するとともに、保育環境の充実を図るため老朽化が進んでいる知立南保育園の移転改築のための造成工事を進めます。
 また、きめ細かな教育を進めるため小人数学級実施に必要な市費負担教員の配置を小学校3年生に加え、4年生まで拡大するとともに、小学校5年生及び発達障がいのある児童を対象にきめ細かな対応指導教員を配置してまいります。
 第3に、健康で安心して暮らせるまちづくりとして、女性特有のがんである子宮頸がんと乳がんの早期発見、早期治療を可能にするため、節目年齢の人に受診クーポンを配布するとともに、各対象年齢の子供に対し、子宮頸がんやインフルエンザ菌b型感染症、小児肺炎球菌感染症を予防するためのワクチン接種に取り組んでまいります。
 第4に、環境に配慮したまちづくりや経済対策として、住宅用太陽光発電施設設置及び低公害車購入への補助や小学校への太陽光発電システム設置を行い、二酸化炭素の削減と環境教育に努めるとともに、下水道の布設を推進し、生活環境の改善、河川の水質保全に努めてまいります。
 第5に、安心して暮らしつづけることができる良好な住環境づくりとして、市営住宅の建設、谷田町12号線を初めとした生活道路の整備、知立山土地区画整理事業の推進を図ってまいります。
 また、都市機能の向上とともに、中心市街地の活性化を図るため、引き続き知立連続立体交差事業と知立駅周辺土地区画整理事業を進めてまいります。
 そのほか厳しい経済情勢に対処するため、引き続き緊急雇用対策として、臨時職員を雇用し、不法投棄防止の監視や公園パトロール等を実施し雇用の創出を図るとともに、地域経済の振興と商店街の活性化を図るため、商工会が行うプレミアム付き商品券の発行や小規模事業者の経営改善資金への利子補給などへ助成を行ってまいります。
 また、多くの皆様方に御利用いただいておりますミニバスにつきましては、車両を1台増車し、新しいコースを加えた5コースでの運行に拡大してまいります。
 主要な事業につきましては、おおむね御説明させていただきましたが、特別会計で大きく変わった部分について御説明申し上げます。
 国民健康保険特別会計の歳入歳出予算の総額は、前年度比7.6%増の51億2,200万円であります。これは、主に保険給付費、後期高齢者支援金、介護納付金、共同事業拠出金などの増加によるものであります。これら歳出の増加に伴い、歳入においては国保税の税率等を改定し被保険者の方々による負担増や一般会計からの繰入金を前年度比81%増の6億2,300万円余りとすることで国保財政の均衡を図ることとしました。
 公共下水道事業特別会計の歳入歳出予算の総額は、前年度比3.3%減の17億4,000万円であります。これは、主に境川流域下水道事業建設負担金や地震対策事業に係る委託料などの減によるもので、引き続き下水道の普及に努めてまいります。
 介護保険特別会計の歳入歳出予算の総額は、前年度比6.8%増の22億7,370万円であります。これは、主に居宅介護事業費、施設介護事業費の増によるものであります。
 後期高齢者医療特別会計の歳入歳出予算の総額は、前年度比1.4%増の5億3,350万円であります。これは、主に後期高齢者医療広域連合納付金の増によるものであります。
 水道事業会計の収益的支出及び資本的支出の総額は、前年度比10.5%増の19億2,100万円であります。これは、主に西町配水場建設事業費や県営水道事業に対する負担金の増加によるものです。
 次に、議案第33号 知立市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例につきましては、病気休暇制度の見直しに伴い、負傷または疾病に係る療養のための病気休暇の給与減額対象期間を見直すものであります。
 次に、議案第34号 知立市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例につきましては、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正に伴い、育児休業及び部分休業をすることができるようになった一般職の非常勤職員について、その期間等について定めるものであります。
 以上、今議会に御提案申し上げます案件の概要を申し上げました。どうぞよろしく御審議の上、御可決いただけますようお願いを申し上げ、提案理由の説明とさせていただきます。
〔市長 林 郁夫降壇〕
○議長(坂田 修)
 これで提案理由の説明を終わります。
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○議長(坂田 修)
 お諮りします。ただいま林市長から、議案第35号 平成22年度知立市一般会計補正予算(第5号)の件が提出されました。
 この際、これを日程に追加し、直ちに議題としたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂田 修)
 御異議なしと認めます。したがって、この際、議案第35号 平成22年度知立市一般会計補正予算(第5号)の件を日程に追加し、議題とすることに決定しました。
 議案第35号 平成22年度知立市一般会計補正予算(第5号)の件を議題とします。
 提出者から提案理由の説明を求めます。
 林市長。
〔市長 林 郁夫登壇〕
○市長(林 郁夫)
 ただいま議題となりました議案第35号 平成22年度知立市一般会計補正予算(第5号)につきまして提案理由の説明を申し上げます。
 この補正予算は、国の緊急経済対策として開始した木造住宅耐震化緊急支援事業補助金について予想以上の申し込みがあることから、対象戸数をほぼ倍増するために必要な経費510万円を計上するものであります。これにより歳入歳出予算はそれぞれ510万円増加し、総額は194億5,234万6,000円となります。
 なお、本事業は年度内に事業が完了しませんので、繰越明許費についてもその額を1,050万円に変更するものであります。
 どうぞよろしく御審議の上、御可決いただきますようお願い申し上げ、提案理由の説明とさせていただきます。
〔市長 林 郁夫降壇〕
○議長(坂田 修)
 これで提案理由の説明を終わります。
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○議長(坂田 修)
 以上で、本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。
午後0時15分散会
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