野外彫刻プロムナード展2000作品紹介(第1回)

更新日:2023年08月21日

第1回展示作品の紹介

作品

「惹」

(写真)作品名「惹」
制作者

位田左和子(IdaSawako)

制作者からのコメント

当時私は、人体の造形にとても興味があり、卒業制作は人をモチーフにと決めていました。そして「形」もさることながら最終的には「その人自身」を表現してみたいと思っていました。モデルをしてくれた後輩も彫刻教室の人だったので、作る側の気持ちも理解してくれていて、真剣に向き合う制作時は話こそ無くても密度の濃い時間でした。天真爛漫で屈託のない、それでいてびっくりするぐらい一途な面。結局は彼女の全部は掴みきれないまま。でもだからこそまた惹かれていきました。卒業制作はモデルさんと何ヶ月も通して過ごすので少しは「彼女自身」に手が届きかけたのではと思っています。今後も主婦をしながら何かしら「ものづくり」に携わって、その中で「自分さがし」を一生続けていきたいと思っています。

「時のかたりべ」

(写真)作品名「時のかたりべ」
制作者

原口潔(HaragutiKiyoshi)

制作者からのコメント

私が大学院の最後の一年を終えようとしていた頃、生きたシーラカンスが世界で初めて映像に捉えられたというニュースが入ってきました。早速私はその姿をある科学雑誌で確認しましたが何億年もの間姿を変えずに悠然と深海を泳ぐシーラカンスにえもいわれぬ感動を覚え、学生最後の作品にこの題材を選ぶことにしました。「時のかたりべ」という題名は、シーラカンスという魚が、太古の時代をその変わらぬ姿によって雄弁に語っているように思えたところからつけました。現在では制作のテーマは人間へと移りましたが、時が経っても変わらぬ美しさを表現したいという思いは今も続いていると思います。

「風景の座」

(写真)作品名「風景の座」
制作者

石川博章(IshikawaHiroaki)

制作者からのコメント

屋外彫刻を作るときは、公共の場に作品を置くという責任から、作品の見方や多少の取っかかりみたいなものぐらいは提供しなければという思いがある。けれども、押しつけは不本意だし、本当は無心に作品と対峙してもらいたい。所詮、観念と現実には隔たりがあるのだから、先入観なしで作品に向き合ってもらったほうがいい。そうすれば、作品に深く入り込むことができ、同化という最高の結果をもたらすことができるのである。

「太陽の月」

(写真)作品名「太陽の月」
制作者

石原秀雄(IshiharaHideo)

制作者からのコメント

いくつかの石が組み合って外部に向かって閉じた空間を作っている。後ろに空いた三日月形の隙間から太陽の光が差し込んで、壁をゆっくりと移動していく。影と陽を逆転することによって、暗室の中に月の光のイリュージョンが現れている。それは真昼の月と言ってもいい。存在しているのに見えないもの、僕のテーマである自閉症児の姿と何処かで繋がるものだと思っている。

「調」

(写真)作品名「調」
制作者

野村和弘(NomuraKazuhiro)

制作者からのコメント

石による有機的な形態
彫刻に携わることで「大理石」の素材の美しさに魅せられ「有機的な形態」を塊の中に表現することを造形意図として制作してきた。自然の素材の「生き物」に手を加えることは、時に大理石の方から拒絶されたりと困難を伴うこともあるが、その反面硬い石でありながら、優しく、柔らかく、私の意図するものを受け入れてくれたりもする。「塊」としての存在感、「生き物」としての動勢感を「有機的な形態」の中に活かせればと考える。「調」の作品では、太古の生物が海中を漂うような「ゆったりとした存在感」を有機的な形態表現として制作した。

「石曼陀羅」

(写真)作品名「石曼陀羅」
制作者

近藤均(KON-KIN)

制作者からのコメント

仏教美術の曼陀羅に興味を持ち、その空間性・宇宙観・構成力を立体的に表現しました。本来、曼陀羅には胎臓界・金剛界の両界の曼陀羅がありますが、この作品は金剛界を表現しました。私のモチーフの一つである石の玉を用い、その完結したかたちで曼陀羅の美しさに近づけたらと思い、制作しました。

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