団員紹介 山野 絵里奈

更新日:2023年08月21日

(写真)山野絵里奈さんの写真

団員
山野 絵里奈

行き先はオーストラリア。目的は国際交流。いったい私は何をすればいいのか?そんな気持ちで始まったオーストラリアへの市民派遣。海外在住経験がある私にとって、英語で外国人と話すことは全く苦にはならないけれども、言葉がお互いに通じることが必ずしも国際交流において大事ではないということを私は認識していました。だからこそ、『国際交流とはいったい何なのか?』………この旅はその答えを見つけ出すための初めの一歩でした。
7月18日(日曜日)、ウインダム市の市庁舎ファンクションルームにて、私たち市民派遣団と国際交流協会員への歓迎夕食会が開催されました。そこには1つの大きな出会いが私を待っていました。だんだん私に近づいてくる男性。彼は私の隣りに来ると、自分の大きな手を差し出し、ニコっと笑って挨拶をしてくれました。名前はSteve Butynさん。私も彼に向かって笑顔を返し、それだけでなんだか心が通じ合えている気がしました。『国際交流とはいったい何なのか?』と考えていた私には、もう既に1つの答えが見つかっていました。『他国の人と心が通じ合うこと』……それが国際交流の初めの一歩だと、この時私は感じました。

(写真)歓迎パーティー(ウインダム市役所)

【歓迎パーティー(ウインダム市役所)】

話を聞いているうちに、彼は WERRIBEE SECONDARY COLLEGE の校長先生だということがわかりました。国際的な教育を進めることが大事だということを彼は話してくれました。違った国籍を持つ子供たちが、その学校にはたくさんいるということも教えてくれました。幼いころ、ポツンとアメリカ人の中に一人いた経験がある私にとって、彼の話す内容は興味深かったです。私からすれば、目が青であろうと茶色であろうと、髪色が金であろうと茶色であろうと、肌の色が白であろうと黒であろうと、そんなことは関係なく、同じ学校の生徒として一緒に教育を受け、生活を送っていました。そして彼が話してくれたことも同じで、国籍が違うことなど関係なく、むしろ国籍を超えて教育を受けて欲しいというのが彼の願いでした。彼は、自分の学校の生徒を『世界平和を願う子供たち』だと言っていました。そしてそれは2日後、実際に学校を訪れてみたときに、事実であると感じさせられました。
7月20日(火曜日)、 WERRIBEE SECONDARY COLLEGE にて日本語を勉強している生徒との交流。どうして日本に興味を持っているのか?どうして日本語を勉強しているのか?そのような細かい点まで生徒に聞くことができなかったのが残念ですが、きっとなんらかの理由があって日本語を勉強しているのだろうなと思いました。なんとなく勉強している子たちもいたのかもしれません。それでも、自分の国の言葉を勉強してくれていることが私は単純に嬉しかったです。まだまだ片言の日本語で、一生懸命教科書とノートを見ながら話しかけてくれている姿を見て、その一生懸命さが伝わってくることもまた一種の国際交流なのかもしれないと私は思いました。
私たちはというと、生徒と一緒に平和の鶴を折り、そこに生徒ひとりひとりの願い事を書いてもらいました。『世界が平和になりますように』と書いている生徒も中にはいました。今の世界が平和なのか?平和ではないのか?……20年前以上を見たことがない私には、とうてい分かり得ないこの質問。ただ、このように世界が平和になりますようにと書いている子供がいるということは、少なからず平和ではないということを示しているのだと思いました。平和の鶴が世界を越えて羽ばたけばいいのに…そんなことを思いながら過ごしていると、生徒との交流の時間はあっという間に終わってしまいました。

(写真)WERRIBEE SECONDARY COLLEGEの生徒

WERRIBEE SECONDARY COLLEGE の生徒】

Steve Butyn 校長先生との昼食会。残念なことに校長先生はあまり時間がなかったために、私たちだけが昼食をとりながら校長先生の話を聞くという形になってしまいました。

  • 学校全体の生徒数は1400人くらいで、男女数は同じくらい
  • 12歳~19歳までの子供たちが通っている
  • ビクトリア州では義務教育が17歳まで
  • 高校3年生でほとんどの生徒が大学に進む
  • 大学に行かない子供は、職業訓練などの道に進む
  • 生徒1400人の中、国籍は32カ国(イタリア、ヨーロッパ、南アメリカetc)
  • シンガポール、日本、中国、インド、イタリア、アメリカに姉妹校を持つ
  • 海外からの留学生もいる
  • 英語のできない生徒は20週間英語学校に通う(あるいはESLに行く)
  • 生徒、先生共に多文化多国籍である
(写真)WERRIBEE SECONDARY COLLEGEの校長先生と校旗

WERRIBEE SECONDARY COLLEGE の校長先生と校旗】

彼の話はやっぱりこの日もとても興味深かったです。多国籍の生徒を多く持つ学校であるだけでなく、世界各地に姉妹校を持つことでもまた、国際活動に力を入れていることが感じられ、感心すると同時に羨ましかったです。『地球規模の市民になってほしいという願い』を込めて、このような国際活動に力を入れていると彼は話していました。グローバルに活躍したい!という願いを持っている私にとって、彼のような校長先生がいるこの学校がとにかく羨ましかったです。きっと本当に生徒たちが、これからの世界に羽ばたいていけるような気さえしました。そして私もまた、『国際交流とはいったい何なのか?』さらなる答えを探すために、平和の鶴にでもなり、世界に羽ばたき続けたいなと思いました。

お問い合わせ先
協働推進課 協働人権係
〒472-8666
愛知県知立市広見3丁目1番地
市役所3階19番窓口
電話:0566-95-0144
ファックス:0566-83-1141

メールフォームでのお問い合わせはこちら