用語説明
財政力指数
財政力指数=基準財政収入額/基準財政需要額
地方公共団体の財政力を判断する理論上の指数で、標準団体が標準的収入を基にして、標準的な行政の仕事を行う場合の財政力の程度を示すもので、財政力指数がよいといって富裕な団体という速断はできません。指数が1より大きければ財源に余裕があり、1より小さければ余裕がないとされています。
基準財政収入額
地方公共団体の財政力を合理的に測定するために、標準的な状態において徴収が見込まれる税収入の一定の方法で算定した額。普通交付税の算定に用います。
基準財政需要額
地方公共団体が、合理的かつ妥当な水準で標準的な行政を行うために必要な経費を一定の方法で算定した額。普通交付税の算定に用います。
経常収支比率
経常収支比率=経常経費充当一般財源額/経常一般財源収入額×100
財政構造の弾力性を測定するもので、経常経費に充てられた、経常一般財源の額の、経常一般財源収入額に占める割合のこと。
70~80%の間で分布するのが通常で80%を著しく超えると財政の硬直化が進んでいるといえます。
経常経費
人件費・扶助費・公債費等の、毎年、定例的に支出される経費のこと。
経常一般財源 普通税・地方交付税・地方譲与税等の、毎年定例的に収入され、使途が特定されず自由に使える収入のこと。
投資的経費比率
投資的経費比率=普通建設事業費/標準財政規模×100
投資的経費
支出の効果が資本形成にむけられ、施設などのように将来に残るものに支出される経費のこと。普通建設事業費・災害復旧費などがあります。
普通建設事業費
道路・学校・庁舎など、公共施設などの建設事業に要する経費のこと。
標準財政規模
標準財政規模=標準税収入額+普通交付税+臨時財政対策債発行可能額
標準税収入額=〔{基準財政収入額-(税源移譲相当額の25%)-譲与税計(地方揮発油譲与税・自動車重量譲与税)-交通安全対策特別交付金×100/75〕+譲与税計+交通安全対策特別交付金
現実の税収入額と比較することにより、税収入の妥当性を判断するもので、下回っているときは課税客体の補足、評価水準、税率、徴収率等の問題があると考えられ一般財源ベースでの標準的な財政規模を表す。
積立金
財政運営を計画的にするため、年度間の財源調整や特定の目的のために積み立てるもので、地方自治法上は基金として処理されているもの。
地方債
道路・公園・下水道・学校などを整備するときに、国などから借り入れるお金、つまり「市の借金」です。
また、将来的に利益を受けることになる市民にも負担してもらい、世代間の公平を図る目的もあります。
実質公債費比率
公債費等による財政負担の程度を客観的に示す指標として、実質的な公債費に費やした一般財源の額が標準財政規模に占める割合を表すもので、起債制限比率について、市場の信頼や公平性の確保、透明化、明確化等の観点から一定の見直しを行った新たな指標です。
公債費負担比率
公債費に充てられた一般財源の、一般財源総額に占める割合のこと。
この率が高いほど財政運営の硬直性の高まりを示すもので、財政運営上15%が警戒ライン、20%が危険ラインとされています。
更新日:2023年08月28日