小児用肺炎球菌
1期初回 | 1期追加 | |
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標準的な接種年齢 | 2か月~7か月に至るまで | 初回3回目終了後、生後12か月~15か月の間に60日以上の間隔をあけて |
有効期間 | 5歳に至るまで | 5歳に至るまで |
回数と間隔 | 3回を27日以上の間隔で | 1回 |
通知対象者 | 「こんにちは赤ちゃん訪問」でお知らせ | 左に同じ |
接種場所 | 個別予防接種医療機関で個別接種 | 左に同じ |
1回目の接種が生後7か月以上の場合は医療機関と相談してください。
5歳未満で今までに一度も接種をしていない人は保健センターで予診票を発行しますので、保健センターへお問い合わせください。
病気の説明
小児用肺炎球菌
肺炎球菌は、細菌による子どもの感染症の二大原因のひとつです。この菌は子どもの多くが鼻の奥に保菌していて、ときに細菌性髄膜炎、菌血症、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎といった病気を起こします。
肺炎球菌による細菌性髄膜炎の罹患率はワクチン導入前は、5歳未満人口10万対2.6~2.9とされ、年間150人前後が発症していると推定されていました。致命率や後遺症例(水頭症、難聴、精神発達遅滞など)はヒブによる髄膜炎より高く、約21%が予後不良とされています。
小児用肺炎球菌ワクチン(沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン、沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン)
子どもで重い病気を起こしやすい血清型について、子どもの細菌性髄膜炎などを予防するようにつくられたのが、小児用肺炎球菌ワクチンです。
このワクチンは2000年にアメリカでまず7価ワクチンとして接種が開始され、2010年から13価ワクチンに切り替えられました。現在では、100か国以上の国々で13価ワクチンが標準的に使用されています。このワクチンを接種することで細菌性髄膜炎や菌血症を激減することが多くの国から報告されています。わが国では、平成25年11月から接種できるようになりました。令和6年4月から15価ワクチンが、令和6年10月からは20価ワクチンが定期接種に位置付けられることとなりました。
標準的な接種パターンは、生後2か月齢~7か月齢未満に開始した場合は、27日以上の間隔で初回に3回接種します。3回目の接種は12か月齢未満までに完了し、3回目の接種から60日以上の間隔で12か月齢後に1回追加接種をします。追加接種は、標準として12か月齢~15か月齢の間にします。
標準的な接種パターン以外では、生後7か月齢~12か月齢未満に開始した場合は27日以上の間隔で初回に2回接種し、2回目の接種後60日以上の間隔で12か月齢後に1回の追加接種をします。生後12か月齢(1歳)~24か月齢(2歳)未満に開始した場合は60日以上の間隔で2回接種をします。2歳~5歳未満に開始した場合は1回接種となります。
初回接種を7か月齢以上で開始される場合については接種スケジュールを医師とご相談ください。
他のワクチンとの同時接種を行うことについては、その必要性を医師が判断し、保護者の同意を得て接種します。
ワクチンの副反応(予防接種と子どもの健康から引用)
副反応は、接種局所の紅斑(67.8~74.4%)、腫脹(はれ)(47.2~57.1%)、全身反応として主なものは発熱(37.5℃以上)で(32.9~50.7%)、が認められています。
万一、定期の予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり生活に支障が出るような障害を残すなどの健康被害が生じた場合は、予防接種法に基づく救済制度により給付を受けることができます。給付申請の必要が生じた場合は診察した医師、または保健センターへご相談ください。
更新日:2025年04月01日