5種混合(ジフテリア・破傷風・百日咳・不活化ポリオ・ヒブ)ワクチンについて

更新日:2025年04月01日

令和6年4月より定期接種化されました

4種混合(ジフテリア・破傷風・百日咳・不活化ポリオ)ワクチンにHibワクチンを加えた5種混合ワクチンが令和6年4月より定期接種されました。

令和6年2月以降に生まれた方は、赤ちゃん訪問時に5種混合ワクチンの予診票をお渡ししています。

令和6年1月以前に生まれた方で、4種混合ワクチンおよびヒブワクチンを一度も受けていない方は5種混合ワクチンが接種可能です。ご希望の方は予診票を差し替えますので、母子手帳・予防接種手帳・接種券シール(宛名シール)を持参のうえ保健センターで申請してください。

5種混合表
  1期初回 1期追加
標準的な接種年齢 2か月~7か月 初回3回目終了後6~18か月
有効期間 7歳6か月に至るまで 7歳6か月に至るまで
回数と間隔 3回を20~56日の間隔で 1回
通知対象者 「こんにちは赤ちゃん訪問」でお知らせ 左に同じ
接種場所 個別予防接種医療機関で個別接種 左に同じ

 

病気の説明

ジフテリア(D)

ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。

1981年(昭和56年)に現在使われているジフテリア・百日せき・破傷風混合ワクチン(DPT)が導入され、現在では患者発生数は年間0~1名程度です。ジフテリアは感染しても10%程度の人に症状が出るだけで、残りの人は症状が出ない保菌者となり、その人を通じて感染することもあります。

感染は主にのどですが、鼻にも感染します。症状は高熱、のどの痛み、犬吠様のせき、嘔吐などで、偽膜と呼ばれる膜ができて窒息死することもあります。発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがあるため注意が必要です。

百日咳(P)

百日せき菌の飛沫感染で起こります。

1948年(昭和23年)から百日せきワクチンの接種がはじまって以来、患者数は減少してきています。最近、長引くせきを特徴とする思春期、成人の百日せきがみられ、乳幼児への感染源となり重症化する例がありますので注意しましょう。

百日せきは、普通のかぜのような症状ではじまります。続いてせきがひどくなり、顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音がでます。熱は通常出ません。乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり(チアノーゼ)けいれんが起きることがあります。肺炎や脳症などの重い合併症を起こします。乳児では命を落とすこともあります。

破傷風(T)

破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく、土の中にいる菌が、傷口からヒトの体内に入ることにより感染します。菌が体の中で増えると、菌の出す毒素のために、筋肉のけいれんを起こします。最初は口が開かなくなるなどの症状が気付かれ、やがて全身のけいれんを起こすようになり、治療が遅れると死に至ることもある病気です。患者の半数は本人や周りの人では気が付かない程度の軽い刺し傷が原因です。土中に菌がいるため、感染する機会は常にあります。またお母さんが抵抗力(免疫)をもっていれば出産時に新生児が破傷風にかかるのを防ぐことができます。

ポリオ(IPV)

「小児まひ」とも呼ばれ、わが国でも1960年代前半までは流行を繰り返していました。予防接種の効果によりわが国では1980年(昭和55年)を最後に野生株ポリオウイルスによる麻痺患者の発生はなくなり、2000年(平成12年)には世界保健機関(WHO)は日本を含む西太平洋地域のポリオ根絶を宣言しました。

しかし、現在でもパキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアなどの国々では野生株ポリオウイルスによるポリオの発生が見られ、これらの国々から飛び火したケースで、一旦は野生株ポリオウイルスによる発症者の報告がなくなった国々において、再びポリオが発生し、さらに他国へ拡大するという事態も生じています。したがって、これらの地域で日本人が野生株ポリオウイルスに感染したり、日本に野生株ポリオウイルスが入ってくる可能性も考慮しておく必要があります。

口から入ったポリオウイルスは咽頭や小腸の細胞で増殖します。小腸の細胞ではウイルスは4~35日(平均7~14日)増殖すると言われています。増殖したウイルスは便中に排出され、再びヒトの口に入り抵抗力(免疫)をもっていないヒトの腸内で増殖し、ヒトからヒトへ感染します。ポリオウイルスに感染しても、ほとんどの場合は、症状が出ず一生抵抗力(終生免疫)が得られます。症状が出る場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染が広がり、麻痺を起こすことがあります。ポリオウイルスに感染すると100人中5~10人は、かぜ様の症状があり、発熱を認め、続いて頭痛、嘔吐があらわれます。また、感染した人の中で、約1,000~2,000人に1人の割合で手足の麻痺を起こします。一部の人には、その麻痺が永久に残ります。麻痺症状が進行し、呼吸困難により死亡することもあります。

ヒブ

インフルエンザ菌特にb型は、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎などの表在性感染症の他、髄膜炎、敗血症、肺炎などの重篤な深部(全身)感染症を起こす乳幼児の重篤な病原細菌です。ヒブによる髄膜炎は5歳未満人口10万対7.1~8.3とされ、年間約400人が発症し、約11%が予後不良と推定されています。生後4か月~1歳までの乳児が過半数を占めています。

ワクチンの副反応(予防接種と子どもの健康から引用)

医療機関から副反応の疑い例(有害事象)として報告されたうちの重篤症例の発生頻度は0.0018%なっています。(令和6年3月から令和6年9月30日までの数値)

重い副反応はなくても、機嫌が悪くなったり、腫れが目立つときなどは医師に相談してください。

お問い合わせ先
健康増進課 母子保健係
〒472-0031
愛知県知立市桜木町桜木11-2
知立市保健センター
電話:0566-82-8211
ファックス:0566-83-6591

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