事後評価
事後評価とは
事後評価とは、計画に基づき実施した事業による成果の達成状況等を検証・評価し、今後のまちづくり方策を作成するものであり、その内容を、多くの市民の皆さんに知っていただくことを目的としています。
事後評価は計画期間終了年度に行います。
事後評価結果の公表
知立駅周辺地区は、平成22年度に最終年度を迎えたことから、事後評価を実施しました。
この度、事後評価結果の取りまとめが終了しましたので、以下のとおり公表します。
都市再生整備計画知立駅周辺地区事後評価結果(PDF:1.4MB) (PDFファイル: 1.4MB)
事後評価のポイント
1.事業の実施状況
計画に記載した事業は、平成22年度で全ての事業が完了となりました。

整備方針概要図
関連事業は補助金の交付対象事業ではありませんが、都市再生整備計画の目標の達成に資する市の参考事業として、記載しています。
2.主な事業の実施内容
- 道路事業(南陽通線)
歩道を拡幅し、併せて歩道の段差を解消しました。これにより、歩行者が安全・快適に通行できる環境が整備されました。

- 土地区画整理事業(知立駅周辺地区)
名鉄名古屋本線及び名鉄三河線の高架化に併せ、知立駅周辺地区の土地区画整理事業を実施しました。 土地区画整理事業のうち、公共空地確保を集中的に実施しました。

- 公園事業(上重原公園)
上重原地区での区画整理事業のひとつとして、公園遊具および調整池の整備を実施し、地域住民の交流の場が新たに創出されました。

- 地域生活基盤施設整備事業・地域創造支援事業
避難所に指定されている学校や公共公益施設において、災害時の安全を確保するため、建物構造の耐震補強や窓のガラス飛散防止対策事業を実施しました。
- 事業活用調査(ユニバーサルデザインによるまちづくりのための各種計画の策定)
知立駅連続立体交差事業や知立駅周辺地区土地区画整理事業に、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れるための計画策定を実施しました。 詳細は下記リンクをご覧ください。
3.まちづくりの目標の達成状況とその要因
まちづくりの目標を数値化する指標として、1.交通事故発生件数の減少、2.知立駅と三河知立駅の鉄道乗降客数の増加、3.安心して暮らせるまちだと思う人の割合の増加を掲げ、達成状況の確認とその要因を整理しました。
ここでは達成状況を確認するために、「評価値」を算出しました。評価値とは、平成22年(交付終了年度)4月~6月頃に計測した数値の推計等によって算出した値です。
この値は、交付終了年度の翌年以降にフォローアップを行い、値を確定させます。
1.交通事故発生件数の減少(従前値:3,039件(平成15年)→ 目標値:2,900件以下(平成22年))
- 目標を達成しています。
- 道路事業を実施した路線の多くで、歩道の拡幅や改良を行ったことが、交通事後発生件数の減少に寄与したと考えられます。

交通事故発生件数の推移(平成22年度推計値)
2.知立駅と三河知立駅の鉄道乗降客数の増加(従前値:1,155万人(平成15年度)→ 目標値:1,200万人(平成22年度))
- 増加には至らないものの、平成12年から平成15年までと、平成15年から平成21年までの下落状況を比較すると、下落率の緩和が図られています。
- 知立駅周辺地区の土地区画整理事業においては、円滑な事業遂行のため公共空地確保を優先的に進めたことにより、駅周辺の利便性を高める直接的な効果が現れなかったと考えられます。
- 事業の着実な推進により、老朽化した建物等の更新が進んでいるほか、駅周辺の道路において拡幅整備や歩道設置が進むなど、駅周辺の生活環境は改善されつつあり、乗降客数の下落率の緩和に寄与していると考えられます。

知立駅と三河知立駅の乗降客数の推移(平成22年度推計値)

平成12年度から平成21年度までの知立駅と三河知立駅の乗降客数の変化
3.安心して暮らせるまちだと思う人の割合の増加(従前値:48.5%(平成15年度)→ 目標値:53.5%以上(平成22年度))
- 増加に至らず、指標からは事業の効果を見ることができないものの、避難施設の耐震補強やガラス飛散防止対策等の実施により、耐震対策済みの指定避難所における災害時の収容可能人数は増加し、地域の防災機能は向上しました。
- 増加が見込めない要因としては、事業を行ったことを説明する機会が不足していたため、市民の皆さんにとって、「安心して暮らせる」実感にまでつながっていないと考えられます。

安心して暮らせるまちだと思う人の割合の変化
4.今後のまちづくり方策
今後のまちづくり方策としては、以下の内容を整理しました。
- 災害時の市内各地域の避難路、輸送路を確保するとともに、市内の地域間や近隣都市との避難路や輸送路のネットワーク化を図るため、優先順位を定めて計画的に橋梁の耐震補強及び長寿命化を進めます。
- 道路走行性の改善、歩行空間のネットワーク化、歩行者危険箇所の改善など、道路交通の安全性をよりいっそう向上させるため、各幹線市道における改良や歩行空間の整備を順次進めます。
- 新規整備された上重原公園と同様に、既存の公園においても地域住民の憩いや交流などの利活用が促進されるよう、市民のニーズに対応し、誰もが使いやすく、安全な公園施設の整備を進めます。
- 安全性や利便性を高め、災害に強く賑わいある中心市街地を形成するため、連続立体交差事業や土地区画整理事業を着実に進めるとともに、道路や公園などの都市基盤整備に併せ既存の老朽建物の改良を促進します。
- 暮らしたくなるまちとして、市民が安全・安心を感じることができるよう、市が取り組んでいる防災事業を市民に広く周知します。
- 市民一人ひとりの防災意識の向上を図りつつ、地域での取り組みを促進し、安心して暮らせるまちづくりを目指します。
- 整備した施設が有効に利活用されるためのイベント活動の実施・支援や、市民が施設を利用しやすい仕組みづくりの構築について検討します。
事後評価実施の流れ
事後評価は以下のスケジュールで実施しました。
- 平成22年6月:事後評価を行うための方法書の作成、国土交通大臣へ提出
- 平成22年7月16日:第1回まちづくり交付金評価委員会の開催
…都市再生整備計画の内容や、実施事業の概要について現地調査を交えて確認
- 平成22年7月~10月:事後評価の取りまとめ
…まちづくりの目標等の達成状況を確認した上で、今後のまちづくりの方策を庁内ワーキング会議において2回に分けて検討(第1回:平成22年8月4日、第2回:平成22年8月24日)
- 平成22年10月12日~26日:事後評価原案の公表、市民の皆さんからの意見募集
- 平成22年11月11日:第2回まちづくり交付金評価委員会の開催
…市民の皆さんからの意見を踏まえ、事後評価原案の審議 - 平成23年3月:事後評価結果の公表及び国土交通大臣へ報告
- 平成24年10月:フォローアップ報告書を公表
フォローアップ
この度、事後評価結果の取りまとめが終了しましたので、以下のとおり公表します。
更新日:2023年08月24日