4種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風、不活化ポリオ)1期~乳幼児~

更新日:2023年04月01日

 

4種混合表(ジフテリア、百日せき、破傷風、不活化ポリオ)1期~乳幼児~
   1期初回  1期追加
 標準的な接種年齢  2か月~1歳  初回3回目終了後12~18か月
 有効
期間
 7歳6か月に至るまで  7歳6か月に至るまで
 回数と
間隔
 3回を20~56日の間隔で  1回
 通知
対象者
 「こんにちは赤ちゃん訪問」でお知らせ 左に同じ
 接種
場所
個別予防接種医療機関で個別接種  左に同じ

病気の説明

ジフテリア(D)

ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。

1981年(昭和56年)に現在使われているジフテリア・百日せき・破傷風混合ワクチン(DPT)が導入され、現在では患者発生数は年間0~1名程度です。ジフテリアは感染しても10%程度の人に症状が出るだけで、残りの人は症状が出ない保菌者となり、その人を通じて感染することもあります。

感染は主にのどですが、鼻にも感染します。症状は高熱、のどの痛み、犬吠様のせき、嘔吐などで、偽膜と呼ばれる膜ができて窒息死することもあります。発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがあるため注意が必要です。

百日せき(P)

百日せき菌の飛沫感染で起こります。

1948年(昭和23年)から百日せきワクチンの接種がはじまって以来、患者数は減少してきています。最近、長引くせきを特徴とする思春期、成人の百日せきがみられ、乳幼児への感染源となり重症化する例がありますので注意しましょう。

百日せきは、普通のかぜのような症状ではじまります。続いてせきがひどくなり、顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音がでます。熱は通常出ません。乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり(チアノーゼ)けいれんが起きることがあります。肺炎や脳症などの重い合併症を起こします。乳児では命を落とすこともあります。

破傷風(T)

破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく、土の中にいる菌が、傷口からヒトの体内に入ることにより感染します。菌が体の中で増えると、菌の出す毒素のために、筋肉のけいれんを起こします。最初は口が開かなくなるなどの症状が気付かれ、やがて全身のけいれんを起こすようになり、治療が遅れると死に至ることもある病気です。患者の半数は本人や周りの人では気が付かない程度の軽い刺し傷が原因です。土中に菌がいるため、感染する機会は常にあります。またお母さんが抵抗力(免疫)をもっていれば出産時に新生児が破傷風にかかるのを防ぐことができます。

ポリオ(IPV)

「小児まひ」とも呼ばれ、わが国でも1960年代前半までは流行を繰り返していました。予防接種の効果によりわが国では1980年(昭和55年)を最後に野生株ポリオウイルスによる麻痺患者の発生はなくなり、2000年(平成12年)には世界保健機関(WHO)は日本を含む西太平洋地域のポリオ根絶を宣言しました。

しかし、現在でもパキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアなどの国々では野生株ポリオウイルスによるポリオの発生が見られ、これらの国々から飛び火したケースで、一旦は野生株ポリオウイルスによる発症者の報告がなくなった国々において、再びポリオが発生し、さらに他国へ拡大するという事態も生じています。したがって、これらの地域で日本人が野生株ポリオウイルスに感染したり、日本に野生株ポリオウイルスが入ってくる可能性も考慮しておく必要があります。

口から入ったポリオウイルスは咽頭や小腸の細胞で増殖します。小腸の細胞ではウイルスは4~35日(平均7~14日)増殖すると言われています。増殖したウイルスは便中に排出され、再びヒトの口に入り抵抗力(免疫)をもっていないヒトの腸内で増殖し、ヒトからヒトへ感染します。ポリオウイルスに感染しても、ほとんどの場合は、症状が出ず一生抵抗力(終生免疫)が得られます。症状が出る場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染が広がり、麻痺を起こすことがあります。ポリオウイルスに感染すると100人中5~10人は、かぜ様の症状があり、発熱を認め、続いて頭痛、嘔吐があらわれます。また、感染した人の中で、約1,000~2,000人に1人の割合で手足の麻痺を起こします。一部の人には、その麻痺が永久に残ります。麻痺症状が進行し、呼吸困難により死亡することもあります。

4種混合(DPT-IPV)ワクチン

1期として初回接種は3回(20~56日(3~8週間)までの間隔をあけて)、追加接種は1回(初回接種3回終了後おおむね1年を経過した時期)行います。また、2期として11・12歳時(通常6年生)にDT(ジフテリア・破傷風)二種混合ワクチンで接種を1回行います。

回数が多いので、接種し忘れに注意して下さい。

確実に免疫をつくるには、決められたとおりに受けることが大切ですが、万一間隔があいてしまった場合でも、はじめからやり直すことはせず、規定の回数を越えないように接種します。かかりつけの医師に相談しましょう。

ワクチンの副反応

副反応としては、注射部位の発赤、腫脹(はれ)、硬結(しこり)など局所の反応が主で、7日目までに約18%がみられます。なお、硬結(しこり)は少しずつ小さくなりますが、数か月残ることがあります。通常高熱は出ませんが、接種当日に37.5℃以上になった子が0.5~1.8%あります。

万一、定期の予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり生活に支障が出るような障害を残すなどの健康被害が生じた場合は、予防接種法に基づく救済制度により給付を受けることができます。給付申請の必要が生じた場合は診察した医師、または保健センターへご相談ください。

お問い合わせ先
健康増進課 母子保健係
〒472-0031
愛知県知立市桜木町桜木11-2
知立市保健センター
電話:0566-82-8211
ファックス:0566-83-6591

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